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▼ 【中海ロック&シーバス】海水で使用したベイトリールの日常メンテナンスについて
今年はクロソイ専門なので、きちんとベイトリールで狙っている。
で、スピニングの時は気にはならないのだが、水が入るのでリールの手入れが欠かせない。
リフトとかフォールで糸を跳ねさせて誘っている場合、糸に付いた水が落とされるので気にはならなかったが、ほぼほぼ巻きで誘いを掛けているのでメチャクチャギアボックスの中に水が入っていく。
そうすると、日常的、および定期的なメンテナンスはしておかないとすぐリールがダメになるってのが良く分かる。
ジリオンTW HLC、TDジリオン、アグレストの3台をローテーションしているのだが、割と3台フルに使っている状態。
この間使ったTW HLCは翌日使うから良いかと思って車の中に放っていたら、ゴリゴリゴリジョリジョリジョリ…(笑)
ダメですね、ちゃんと洗わないと(笑)
この日はもう一台積んでいたTDジリオンの方で釣りをすることに。
沖目でゆっくりと巻いているとシーバスが。

良くみるとヒラスズキっぽかった。
季節なのか、僕の釣り方が変わってきたのか、最近はシーバスも良く釣れる。
30分もするとTDジリオンのHLCのフィールにも慣れてきた。
TW HLCと同じくらいの距離が出始めた頃に、ナイスマタニティなクロソイ様。

一回根に入られたが、テンションを緩めて待っていると直ぐに動き出したのでそこからゴリ巻きで引き剥がす。
やはりこういうスリルも根魚が面白くなるスパイスなのかもしれない。
ランガンを続けるともう1本追加。

こちらは少し細い個体だった。
心なしか、身重の個体よりもこういったスレンダーな個体の方が良く引くような気がする。
まあ、今回はメンテナンスの話題がメインなのでそちらの話に移ろう。
今回は
1. 日常メンテ(毎釣行)
2. 定期メンテ(3~4回に1度)
3. 定期メンテ(6~10回に1度、もしくは調子が悪くなったとき)
のメンテナンスについて書いてみようと思う。
1.日常メンテについて【3分コース】
皆さんは海水、汽水で釣りをした際、どういうメンテナンスをしているだろうか?
多くの方は周りに付いた塩気を水道水でささっと洗い流し、レベルワインドの塩気を集中的に水道水で流すぐらいで終わらせていると思う。
実際メーカーのメンテナンスもそれを奨励していると思うし、僕も近年まではそうしていた。
が、乾かしてみるとギアボックスのカバーの隙間から塩ははみ出てくるし、何よりギアが塩を噛んだり、ベアリングが塩を噛んだり…。
まあ、考えてみればいくら外から水を掛けたとしてもギアボックスの中までは容易に水は入っていかないし、そうであればギアボックスの中には塩水が入ったままになっているはずなのだ。
なので、メーカー推奨の水掛け清掃をした後に…

ギアボックスの下に水抜の穴が有るのが分かると思うが、この穴に水道水をぶち当てて、中を水で満たす。
そしてシャカシャカ振ってから水を抜く。
これを3~4回繰り返す。
これによりギアボックスの中の塩水を洗い流すようにした。
その後は水抜の穴を下にして振ってから水を抜いている。
うん、分かる。
あまりよろしくないことは(笑)
だが、釣りをすれば結局中まで水が侵食してくることは間違いない。
そう考えると、実釣中に起きていることと大差ないのではないかと思っている。
行き過ぎるとシマノの某御大のようにバケツの中に水を張ってガシガシ回すといったメンテナンスになっていくのかもしれないが(笑)
ただし、アレだとスプールのベアリングにも水が入るので、、僕はこちらの方が安全では無いかなと思っている。
事実、これをやるようになってから塩噛みは1度もないし、逆転防止のローラークラッチも逆転は今のところ起きてはいない。
2.定期メンテ【10分コース】
3~4回釣行すると、スプールのベアリングに注油したくなってくる。
実際はそこまでの劣化は感じないのだが、3~4回釣りをすると、糸を巻き変える。
この時糸を抜いたタイミングで、スプールにパーツクリーナーを噴射して脱脂し、スプールベアリング用のオイルを差すことにしている。
糸を巻いたままにして、糸に溶剤を掛けるのが個人的には嫌なのて(糸の劣化が)、そうしている。
下の写真は糸が巻いてある状態なのだが、一応この角度にしてからパーツクリーナーをブシャーっと吹いて、揮発するまで待ってからオイルを差す感じ。

もちろん、下図のような専用工具を持っていればベアリングを外すことは可能だが、面倒なのと、糸を抜いていたら別にベアリングを外す必要は無いと思っている。

サイドプレートはピンセットとかで抑えを外してベアリングを取り出す。
抑えはこのように板バネだったり線バネだったりするが、外すのは難しくは無いだろう。
ただし、線バネは良く失敗して吹っ飛んでいくので、ティッシュなどで包んでから外すと無くなりにくい。

下図のようにしてパーツクリーナーを吹き付ける。
パーツクリーナーの乾燥が待てない人はヘアドライヤーを当てるとすぐ乾く。

オイルはIOS-01、またはダイワのREV (純正の赤いオイル)を半滴差す。
差しすぎに注意だが、差したところで多すぎるオイルはどこかへ飛んでいくので、そこまで気にはしていない。

どのオイルが良いですか?の質問には答えられない。
正直、IosだろうがREVだろうが、僕的にはテキサスをそこそこ飛ばす程度なので有意差は無いと思っている。
もちろん、もっと軽いものとか、1メートルでも遠くとか、100メートルを目指すとか言い出すならオイルは選ばないといけないのだろうが。
スプールベアリング用と言われていて、淡水専用でなければ大概のオイルは許容と思っている。
あとは、ピニオンギアとスプールが噛み込むところのベアリングにIOS-02を2滴位差す。
無ければ純正のスプレーオイルでも良いし、スプールベアリングに差す01とかREVでも良い。
スプールの組み込み時にはシャフトの両端にグリスを塗る。
量は米粒の半分程度のグリスを指に薄く塗り広げ、シャフトの先端をちょんと触った程度の極薄、ごく少量でよい。
無ければベアリングオイルでも可。
3. 定期メンテ【20分コース】
6回から10回釣りに行くと、ちょっとだけ中が気になってくる。
僕が気になるだけなので、ズボラな方は別に症状とか異音とかが出てからで問題ないメンテだが、各所にオイルとかグリスとかを差してやるというメンテ内容。
ここで紹介するメンテは細部にわたるオーバーホールではなく、あくまでも注油レベルのメンテ。
この辺りになると、いくらか工具を用意する必要が出てくる。

マイナスドライバー。
プラスが使える機種ならプラスが楽で良いが、最初の緩めと最後の締めはマイナスを使うことをお奨めする。(ネジがナメるのを防止するため)

古いオイルを剥がすための歯ブラシと綿棒。
あとはグリスを塗るための爪楊枝。

機構部用のスプレーグリス。
ダイワ純正が緩くて、狭いところに入って行きやすいのでお奨め。
あとは、ピニオンベアリングとかその他ベアリング用に純正のオイルスプレー。
金があったらIOS02とかを使っても良いが、正直純正で充分。
ハンドルを外すためにスパナか、メガネレンチが必要。

僕はナットの角を丸めたくないのでメガネを使うが、別にスパナとか、モンキーレンチでも可能は可能。
ギアグリス類。

ここはこだわった方が良い。
こだわりの点は、水と混ざったときに乳化しにくいこと、ギアの保護がキチンと出来ること、そして付着性が強いこと。
下にインプレッションを書いておく。
シマノ プレミアムグリース(自転車用)
耐乳化 ★★★
保護 ★☆☆
付着性 ★★★
非常に付着性がよく、巻きのフィーリングは良い。
また、乳化しにくい。
ただし、保護性が今一つで、何釣行かすると黒くなっている。
1,500円ぐらいだが、リールメンテと考えれば一生分の量が入っている(笑)
IOSギアグリス
耐乳化 ★★☆
保護性 ★★☆
付着性 ★★☆
非常にバランスが取れている。
とにかく高い。
迷ったらこれ的な位置付け。
ZPI ギアグリス
耐乳化 ★☆☆
保護性 ★★★
付着性 ★★☆
フィーリングはガサガサ系。
しかも、割と乳化する。
しかし、保護性は高く、なかなかグリスが黒くならない。
値段はそこそこだったと思うが、10年以上前なので忘れた。
これらのグリスのうち、どれをいつも使っているのか?と聞かれれば、気分次第。
10回使用程度では正直グリス切れとか劣化に起因した磨耗とかは起こらない。
限界まで使うなら、グリスの差は出てくるのかもしれない。
手順
●ドライバーとメガネレンチでハンドルを外す。
ナットは機種によって逆ネジになっているものがある。
無理やり回すとネジが破損するので、馬鹿力で回さないように注意のこと!
ハンドル周りのパーツは外した順番を覚えておいた方が良い。
並べるとか、写真を撮るとかしておくと確実。

●メカニカルブレーキを外し、ピニオンシャフトを外した後キッチンペーパーで拭き取る

●サイドプレートとスプールを外す

●ギアボックスのカバーを外す

注意: この機種はたまたまネジの長さが同じなのだが、高級機種になるほど3本それぞれに長さが違うことが多い。
どこのネジかを絶対に記憶、記録しておくこと!

●クラッチリングを外して、キッチンペーパーで拭き取る。
その後、スプールベアリング用のオイルを差す。
注: スプールベアリング用のオイルの注油はメーカー非奨励。

●逆転防止のローラークラッチを綿棒で拭き取る。
拭き取った後、ベアリングオイルを差す(これもメーカー非奨励)
一応、滑って逆転したことは経験上は無い。

●ドライブギアを歯ブラシでゴシゴシゴシこすってグリスを落とす。
ドラグは死んでて良いので、開けないし、塗らない(笑)
古いグリスは完全には落ちて無くてもヨシとしている。
オーバーホールではなくて、あくまで注油だから。

●クラッチヨークとピニオンギアを抜いて、ブラシでグリスを落とす。
落とした後は、指にグリスをネチャネチャ付けて、スプリングとクラッチヨークをモミモミしながらグリスを塗ったくる。
ピニオンギアには塗らない。

●金属ブラケットとか、バネの辺りとかに純正のグリススプレーを吹く。
無ければ爪楊枝でグリスをチマチマ塗りつけていく
クラッチレバーの辺りにも忘れずにスプレーしておくこと。
(サイドプレート側にもわすれずに)

ピニオンの抜けた穴にベアリングが仕込んであるので、そこへも純正のオイルスプレーを吹いておく。
●ピニオンとクラッチヨーク、スプリングを戻して、ドライブギアと噛み合わせた後にこの写真位のグリスをこれくらいの量、範囲で塗り、軸をくるくるさせてドライブギアとピニオンギアに馴染ませる。
これを4回繰り返す。

●そう言えば、ピニオンのベアリングにも忘れずにオイルを差しておくこと(忘れかけてた)
マグシールド搭載機はここへの注油は避けてください。

●クラッチリングを戻して、

●カバーを被せてネジを締める。

●ピニオンシャフトの全面にオイルを吹いて、ピニオンの穴に収める。
その後はメカニカルブレーキのノブをねじ込んで止める。
締めは2回転ほどで良い。
あまり締めすぎると後でスプールが入ったときに突っ張ってサイドカバーが締まらないので注意。

●ハンドルを戻す。
前工程のメカニカルブレーキノブはハンドルを取り付ける前にやった方が楽。
ナットの締め込みは下図のようにステーを取り付けたまま締め込むと穴を合わせやすいのだが締めすぎると壊れるので、指で締めた後、ステーをこの角度に
持ってきてレンチで穴が合うまで回す。
その後ネジで固定する。
機種によりナットの締めの方向が逆のモデルがあるから注意。

●レベルワインドにオイル、またはグリスを差す。
僕はオイル派。
実は、どちらを選ぶかで地味に巻きの重い軽いに影響が出る。

ここまで済んだら、スプールとサイドプレートを組み込むのだが、スプールのシャフトの両先端にグリスを塗ってやる。
量は米粒の半分程度のグリスを指に薄く塗り広げ、シャフトの先端をちょんと触った程度の極薄、ごく少量でよい。
慣れればこの組戻しまでは15分程度で終わると思う。
ここまでを定期的にやっておけば、釣行時に不調でイヤな思いをすることはないハズ。
無理にやることはないとは思うが、メーカーメンテで戦線離脱がほぼ皆無となるので、興味のある方はやってみても良いかも。
で、スピニングの時は気にはならないのだが、水が入るのでリールの手入れが欠かせない。
リフトとかフォールで糸を跳ねさせて誘っている場合、糸に付いた水が落とされるので気にはならなかったが、ほぼほぼ巻きで誘いを掛けているのでメチャクチャギアボックスの中に水が入っていく。
そうすると、日常的、および定期的なメンテナンスはしておかないとすぐリールがダメになるってのが良く分かる。
ジリオンTW HLC、TDジリオン、アグレストの3台をローテーションしているのだが、割と3台フルに使っている状態。
この間使ったTW HLCは翌日使うから良いかと思って車の中に放っていたら、ゴリゴリゴリジョリジョリジョリ…(笑)
ダメですね、ちゃんと洗わないと(笑)
この日はもう一台積んでいたTDジリオンの方で釣りをすることに。
沖目でゆっくりと巻いているとシーバスが。

良くみるとヒラスズキっぽかった。
季節なのか、僕の釣り方が変わってきたのか、最近はシーバスも良く釣れる。
30分もするとTDジリオンのHLCのフィールにも慣れてきた。
TW HLCと同じくらいの距離が出始めた頃に、ナイスマタニティなクロソイ様。

一回根に入られたが、テンションを緩めて待っていると直ぐに動き出したのでそこからゴリ巻きで引き剥がす。
やはりこういうスリルも根魚が面白くなるスパイスなのかもしれない。
ランガンを続けるともう1本追加。

こちらは少し細い個体だった。
心なしか、身重の個体よりもこういったスレンダーな個体の方が良く引くような気がする。
まあ、今回はメンテナンスの話題がメインなのでそちらの話に移ろう。
今回は
1. 日常メンテ(毎釣行)
2. 定期メンテ(3~4回に1度)
3. 定期メンテ(6~10回に1度、もしくは調子が悪くなったとき)
のメンテナンスについて書いてみようと思う。
1.日常メンテについて【3分コース】
皆さんは海水、汽水で釣りをした際、どういうメンテナンスをしているだろうか?
多くの方は周りに付いた塩気を水道水でささっと洗い流し、レベルワインドの塩気を集中的に水道水で流すぐらいで終わらせていると思う。
実際メーカーのメンテナンスもそれを奨励していると思うし、僕も近年まではそうしていた。
が、乾かしてみるとギアボックスのカバーの隙間から塩ははみ出てくるし、何よりギアが塩を噛んだり、ベアリングが塩を噛んだり…。
まあ、考えてみればいくら外から水を掛けたとしてもギアボックスの中までは容易に水は入っていかないし、そうであればギアボックスの中には塩水が入ったままになっているはずなのだ。
なので、メーカー推奨の水掛け清掃をした後に…

ギアボックスの下に水抜の穴が有るのが分かると思うが、この穴に水道水をぶち当てて、中を水で満たす。
そしてシャカシャカ振ってから水を抜く。
これを3~4回繰り返す。
これによりギアボックスの中の塩水を洗い流すようにした。
その後は水抜の穴を下にして振ってから水を抜いている。
うん、分かる。
あまりよろしくないことは(笑)
だが、釣りをすれば結局中まで水が侵食してくることは間違いない。
そう考えると、実釣中に起きていることと大差ないのではないかと思っている。
行き過ぎるとシマノの某御大のようにバケツの中に水を張ってガシガシ回すといったメンテナンスになっていくのかもしれないが(笑)
ただし、アレだとスプールのベアリングにも水が入るので、、僕はこちらの方が安全では無いかなと思っている。
事実、これをやるようになってから塩噛みは1度もないし、逆転防止のローラークラッチも逆転は今のところ起きてはいない。
2.定期メンテ【10分コース】
3~4回釣行すると、スプールのベアリングに注油したくなってくる。
実際はそこまでの劣化は感じないのだが、3~4回釣りをすると、糸を巻き変える。
この時糸を抜いたタイミングで、スプールにパーツクリーナーを噴射して脱脂し、スプールベアリング用のオイルを差すことにしている。
糸を巻いたままにして、糸に溶剤を掛けるのが個人的には嫌なのて(糸の劣化が)、そうしている。
下の写真は糸が巻いてある状態なのだが、一応この角度にしてからパーツクリーナーをブシャーっと吹いて、揮発するまで待ってからオイルを差す感じ。

もちろん、下図のような専用工具を持っていればベアリングを外すことは可能だが、面倒なのと、糸を抜いていたら別にベアリングを外す必要は無いと思っている。

サイドプレートはピンセットとかで抑えを外してベアリングを取り出す。
抑えはこのように板バネだったり線バネだったりするが、外すのは難しくは無いだろう。
ただし、線バネは良く失敗して吹っ飛んでいくので、ティッシュなどで包んでから外すと無くなりにくい。

下図のようにしてパーツクリーナーを吹き付ける。
パーツクリーナーの乾燥が待てない人はヘアドライヤーを当てるとすぐ乾く。

オイルはIOS-01、またはダイワのREV (純正の赤いオイル)を半滴差す。
差しすぎに注意だが、差したところで多すぎるオイルはどこかへ飛んでいくので、そこまで気にはしていない。

どのオイルが良いですか?の質問には答えられない。
正直、IosだろうがREVだろうが、僕的にはテキサスをそこそこ飛ばす程度なので有意差は無いと思っている。
もちろん、もっと軽いものとか、1メートルでも遠くとか、100メートルを目指すとか言い出すならオイルは選ばないといけないのだろうが。
スプールベアリング用と言われていて、淡水専用でなければ大概のオイルは許容と思っている。
あとは、ピニオンギアとスプールが噛み込むところのベアリングにIOS-02を2滴位差す。
無ければ純正のスプレーオイルでも良いし、スプールベアリングに差す01とかREVでも良い。
スプールの組み込み時にはシャフトの両端にグリスを塗る。
量は米粒の半分程度のグリスを指に薄く塗り広げ、シャフトの先端をちょんと触った程度の極薄、ごく少量でよい。
無ければベアリングオイルでも可。
3. 定期メンテ【20分コース】
6回から10回釣りに行くと、ちょっとだけ中が気になってくる。
僕が気になるだけなので、ズボラな方は別に症状とか異音とかが出てからで問題ないメンテだが、各所にオイルとかグリスとかを差してやるというメンテ内容。
ここで紹介するメンテは細部にわたるオーバーホールではなく、あくまでも注油レベルのメンテ。
この辺りになると、いくらか工具を用意する必要が出てくる。

マイナスドライバー。
プラスが使える機種ならプラスが楽で良いが、最初の緩めと最後の締めはマイナスを使うことをお奨めする。(ネジがナメるのを防止するため)

古いオイルを剥がすための歯ブラシと綿棒。
あとはグリスを塗るための爪楊枝。

機構部用のスプレーグリス。
ダイワ純正が緩くて、狭いところに入って行きやすいのでお奨め。
あとは、ピニオンベアリングとかその他ベアリング用に純正のオイルスプレー。
金があったらIOS02とかを使っても良いが、正直純正で充分。
ハンドルを外すためにスパナか、メガネレンチが必要。

僕はナットの角を丸めたくないのでメガネを使うが、別にスパナとか、モンキーレンチでも可能は可能。
ギアグリス類。

ここはこだわった方が良い。
こだわりの点は、水と混ざったときに乳化しにくいこと、ギアの保護がキチンと出来ること、そして付着性が強いこと。
下にインプレッションを書いておく。
シマノ プレミアムグリース(自転車用)
耐乳化 ★★★
保護 ★☆☆
付着性 ★★★
非常に付着性がよく、巻きのフィーリングは良い。
また、乳化しにくい。
ただし、保護性が今一つで、何釣行かすると黒くなっている。
1,500円ぐらいだが、リールメンテと考えれば一生分の量が入っている(笑)
IOSギアグリス
耐乳化 ★★☆
保護性 ★★☆
付着性 ★★☆
非常にバランスが取れている。
とにかく高い。
迷ったらこれ的な位置付け。
ZPI ギアグリス
耐乳化 ★☆☆
保護性 ★★★
付着性 ★★☆
フィーリングはガサガサ系。
しかも、割と乳化する。
しかし、保護性は高く、なかなかグリスが黒くならない。
値段はそこそこだったと思うが、10年以上前なので忘れた。
これらのグリスのうち、どれをいつも使っているのか?と聞かれれば、気分次第。
10回使用程度では正直グリス切れとか劣化に起因した磨耗とかは起こらない。
限界まで使うなら、グリスの差は出てくるのかもしれない。
手順
●ドライバーとメガネレンチでハンドルを外す。
ナットは機種によって逆ネジになっているものがある。
無理やり回すとネジが破損するので、馬鹿力で回さないように注意のこと!
ハンドル周りのパーツは外した順番を覚えておいた方が良い。
並べるとか、写真を撮るとかしておくと確実。

●メカニカルブレーキを外し、ピニオンシャフトを外した後キッチンペーパーで拭き取る

●サイドプレートとスプールを外す

●ギアボックスのカバーを外す

注意: この機種はたまたまネジの長さが同じなのだが、高級機種になるほど3本それぞれに長さが違うことが多い。
どこのネジかを絶対に記憶、記録しておくこと!

●クラッチリングを外して、キッチンペーパーで拭き取る。
その後、スプールベアリング用のオイルを差す。
注: スプールベアリング用のオイルの注油はメーカー非奨励。

●逆転防止のローラークラッチを綿棒で拭き取る。
拭き取った後、ベアリングオイルを差す(これもメーカー非奨励)
一応、滑って逆転したことは経験上は無い。

●ドライブギアを歯ブラシでゴシゴシゴシこすってグリスを落とす。
ドラグは死んでて良いので、開けないし、塗らない(笑)
古いグリスは完全には落ちて無くてもヨシとしている。
オーバーホールではなくて、あくまで注油だから。

●クラッチヨークとピニオンギアを抜いて、ブラシでグリスを落とす。
落とした後は、指にグリスをネチャネチャ付けて、スプリングとクラッチヨークをモミモミしながらグリスを塗ったくる。
ピニオンギアには塗らない。

●金属ブラケットとか、バネの辺りとかに純正のグリススプレーを吹く。
無ければ爪楊枝でグリスをチマチマ塗りつけていく
クラッチレバーの辺りにも忘れずにスプレーしておくこと。
(サイドプレート側にもわすれずに)

ピニオンの抜けた穴にベアリングが仕込んであるので、そこへも純正のオイルスプレーを吹いておく。
●ピニオンとクラッチヨーク、スプリングを戻して、ドライブギアと噛み合わせた後にこの写真位のグリスをこれくらいの量、範囲で塗り、軸をくるくるさせてドライブギアとピニオンギアに馴染ませる。
これを4回繰り返す。

●そう言えば、ピニオンのベアリングにも忘れずにオイルを差しておくこと(忘れかけてた)
マグシールド搭載機はここへの注油は避けてください。

●クラッチリングを戻して、

●カバーを被せてネジを締める。

●ピニオンシャフトの全面にオイルを吹いて、ピニオンの穴に収める。
その後はメカニカルブレーキのノブをねじ込んで止める。
締めは2回転ほどで良い。
あまり締めすぎると後でスプールが入ったときに突っ張ってサイドカバーが締まらないので注意。

●ハンドルを戻す。
前工程のメカニカルブレーキノブはハンドルを取り付ける前にやった方が楽。
ナットの締め込みは下図のようにステーを取り付けたまま締め込むと穴を合わせやすいのだが締めすぎると壊れるので、指で締めた後、ステーをこの角度に
持ってきてレンチで穴が合うまで回す。
その後ネジで固定する。
機種によりナットの締めの方向が逆のモデルがあるから注意。

●レベルワインドにオイル、またはグリスを差す。
僕はオイル派。
実は、どちらを選ぶかで地味に巻きの重い軽いに影響が出る。

ここまで済んだら、スプールとサイドプレートを組み込むのだが、スプールのシャフトの両先端にグリスを塗ってやる。
量は米粒の半分程度のグリスを指に薄く塗り広げ、シャフトの先端をちょんと触った程度の極薄、ごく少量でよい。
慣れればこの組戻しまでは15分程度で終わると思う。
ここまでを定期的にやっておけば、釣行時に不調でイヤな思いをすることはないハズ。
無理にやることはないとは思うが、メーカーメンテで戦線離脱がほぼ皆無となるので、興味のある方はやってみても良いかも。
- 2022年3月4日
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