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関根崇暁

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BlueBlue.jpg 「背中に背負う蒼色は鳥から見た海の色」 「お腹に抱く蒼色は魚から見た空の色」 「BlueBlue 海を愛する人へ―」 「Where's your Blue?」 ima_banner.gif 株式会社アムズデザイン運営のima公式web site。シーバスルアーkomomo,sasuke等の紹介。ルアーテスターの釣行記、コラム等も掲載。

故郷の川辺にて

  • ジャンル:釣行記
久々の更新です、お待ちいただいていた皆様へは大変お待たせいたしました。

関東で元気に暮らしています。


今回は、短編をまとめてお送りいたします。

まずはここから。
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再びこの場所で釣りをするとは考えた事も無かった。

何を釣りに来たという訳ではなく、此処で情熱を向けていた時代を、ただただ懐かしく思い出す。

日曜の朝、叔父の愛車だったケンメリのスカイラインに乗せられて初めて釣りをしたのは小学生の頃だった、当時はブラックバスなども居なくて、ウグイやニジマスを釣った記憶がある。

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この場所にもかつては川鱒(サクラマス)が居た。
数は多くは無いけれど何度か釣った事はある。
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夕日が落ちる頃、大きな魚信があった。

流芯の深く落ち込む太い流れの中でスプーンを捉えたのは、50cmに近いスモールマウスバスだった。

以前は居なかった魚だけれど、僕が暫く離れている間に数を増やし大型に育っていた。

その数日後、暫くはサクラマスを狙いに通ってみたものの。
今年、釣り上げる事は出来なかった。

それも僕らしいから良いか。。

 


あんまりにも本流でフラれっぱなしなので、夕暮れに昔通っていた渓流へ出かけた。

そこは幼少期に祖父に連れられて沢蟹取りをした沢だった。
クモの巣と藪に苦労はしたけれど、再会の一匹。
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ここも衰退したというか、渓自体が勢いを失い、魚も減ったように感じた。

釣れば釣るほど哀しくなってきたので、これ一つでその日の釣りを終えた。


 

数日後の雨後に再び昔通っていた渓流へ行ってみた。
やはり状況は変わらず、水位が増える事も無く、もちろん魚が増えている事もない。
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スピナーでヤマメを二つ外して、その後深みに嵌り肩まで水に浸かってしまった、側道(林道)に続く踏み跡を探すが、最近人が入っていないらしく見つける事が出来なかった。

仕方なく、川通しで車の場所まで下る事にした、何故かショルダーバックに入れていた懐中電灯も無く、足元も良く見えないけれど、不安は無かった。

全てがずぶ濡れで、びしょびしょの状態。

掌を一振りして水を飛ばすと、バックの中にある半分水の浸みかかった煙草に手を伸ばした。濡れてしまい駄目かもしれないけれど、駄目もとで火を付けると弱々しくも頼もしく小さく明るく着火した。

丁度良い岩に腰を降ろし、ゆっくりと吸い込み煙を揺らす。

これはこれで満足の行く時間だった。

気持ちが落ち着いた所で車を目差す。

滑る、躓く、でも転ぶ事は無い。

それは慣れた渓だからか、慎重になっていたからかはわからない。

暗闇を歩くと不思議な気分になる、人間としての感覚が解けて行く。
いや、人間が野生だった頃の記憶が蘇るのかもしれない。

渓は呼吸している、木々は話かけている、大きな生き物の様な暗い渓はやがて僕を呑み込み不思議な一体感が生まれる、自分の存在そのものが失われる感覚である。

車の近くまで行くと、小さな黄色い光が動いている。

気が付けば無数の蛍達に囲まれていた。

魚を釣ってないし、転倒して深みに落水しているけれど、何故か満足な釣行だった。

 

蒸し暑い夕マズメにバス釣りへ出かけた。
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40~50cmくらいのバスが4本掛かったけど全部足元でオートリリース。釣る事が目的ではなくて、古戦場に行く事が目的なのでそれで問題なし。

長い事やってなかったからベイトタックルでプラグを動かす事が楽しくてしょうが無い。

高校生だった頃はこの場所に通い詰めてヘビーカバーにいるバスの釣り方を覚えた。

キャスティングアキュラシーもこの当時に磨かれていたから何の釣りをするとしても、キャスティングで悩むことは無くて。

むしろルアー釣りで一番面白いのはキャスティングだと思えるくらい。
奥が深くて、楽しくてしょうが無い。

今のところ、故郷のフィールドでお気に入りの釣りはコレ。

魚釣り、その釣果だけが楽しみの全てでは無い。

という事です。

 

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