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関根崇暁

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BlueBlue.jpg 「背中に背負う蒼色は鳥から見た海の色」 「お腹に抱く蒼色は魚から見た空の色」 「BlueBlue 海を愛する人へ―」 「Where's your Blue?」 ima_banner.gif 株式会社アムズデザイン運営のima公式web site。シーバスルアーkomomo,sasuke等の紹介。ルアーテスターの釣行記、コラム等も掲載。

東京湾 荒川西遷事業と遡上魚達 その4

東京湾から始まり利根川を上り荒川を下る旅も今回で最終回。

荒川下流域の話を。

今から13年くらい前、もしかしたら荒川下流でサクラマスが釣れるのでは?という仮説から釣行をしていた頃がありました。


よく晴れた4月の午後、僕はミノーやスプーンで攻めていた記憶があります。


開始早々、餌釣りのおじさんに捕まって「何が釣れるんだい?」って言うから、「マスが釣れるかなぁと思って・・・」と答えると。


「マスな、釣れるかもよ、サクラマスってあれだ、横が赤い奴だよな。ここは魚のデパートだからよぉ~何でも居るんだよっ!」と知ってるのか知らないのか興奮気味に答えてくれた。


それから数分後、僕のルアーにバイトがあって、上げてきたらそれは50cmくらいのマルタウグイでした。

するとさっきのおじさんが慌てながら飛んできて。

「おう、あんちゃんよーそいつはサクラマスだろ?」と言うから「いいえマルタです・・・」と答えると

何とおじさんは、「何でも良いや!うまそうだな、逃がすならくれ!!」と釣れたマルタを自転車のカゴに放り込むと嬉しそうに帰って行った。

食べるのだろうか・・・

その日、あまりにも衝撃的なこの一件で、僕はこの場所を後にした。

それから、数年後の夏の朝、東京湾でシーバス釣りをした帰りに立ち寄った事があった。

朝靄の中、もう釣りをしている人がいる。



中学生くらいだろうか・・・左手に軍手をはめた少年が、ルアーを激しくジャークしている。



僕は勝手に「ジャーク少年」と名付けた。


ジャーク少年は真夏なのに、片手に軍手をしている。
なぜか?と尋ねると、スズキで怪我をするからだという。



正に確信犯。



よくよく聞けば、ルアーはシーケンシャルビルミノーという上州屋さんで売ってるやつで、ジャーク少年によれば他にルアーは持ってないという。しかもその一本で毎日70~80cmをコンスタントに釣っているらしい。


あのまま大人になっていれば、凄腕間違い無しだ。


今おそらく25歳くらいになってるかもしれない。
それ僕です!という方連絡下さい(笑)



さて、話はそれましたが、荒川西遷事業に戻ります。


都内に入ると岩淵水門で隅田川と荒川放水路へ別れます、この荒川放水路は、もともと街だった場所の土地を買収して作られた川です。


全長20キロ以上、川幅500m。
多くの人が手作業で掘り進めた難工事だったといいます。

荒川放水路が完成したのは、昭和5年といいます、今から80年以上前、17年の歳月を費やして作られた川なのです。


荒川の河口0kmポイントは中川との出合です。
ここから先は湾岸線の橋、荒川河口橋があります。


国土交通省HPより抜粋



飲料水の確保、水害の治水、隅田川の水質を改善させる為、色々な意味で水は人に支配されている感じがしますが、自然が一度牙を向いたらどんな構造物でも一瞬にして破壊し、町も、都市も荒野に変えてしまう力を持っています。



鮭っ子のみなさま、あら子ちゃん達、無事に東京湾に下りる事が出来ましたが、ここから江戸川から、利根大堰ではぐれた仲間達にも再会する事が出来るかもしれません。


房総半島をぐるり回り北の海を目差して、たくましく育ってください。


普段、何気なく釣っているその場所は、ご先祖様が作られたものである事を理解されて下さい、そこは自分勝手に釣りをしていい場所ではなく、本来釣り場では無い場所で釣りをさせてもらっている。



感謝の気持ちや謙虚さを持って御立ち下さい。



そういう由緒正しい場所で釣るからには、ゴミを捨てる事、場所取りなどマナーを守らないなど問題外です。


フィールドに感謝するという意味は、そういう歴史的な背景も踏まえてご先祖様にも感謝すると意味です。




そして、強かな生き物達、スズキや鮭などの遡上魚達。



本来の道を失っても、彼らは帰る場所を変えることは出来ない。
環境に合わせて、自らの行動を変化させて適応して行く。

その素晴らしい魚達に感謝してください、大事に扱って下さい。
釣れた魚を粗末にする事無く、愛をもって接して下さい。


そして。


それらが、本当に理解出来たとき、仲間に伝えて下さい。
それを理解してくれる仲間、素晴らしい仲間です。

出逢えた事に感謝です。


もちろん、このログを読んで頂いた貴方にも、感謝致します。
川や海、フィールドの歴史に少しでも関心をもって頂ければ幸いです。


ありがとうござました。








あっ・・・忘れてました。




もちろん、これからも、鮭っ子のままですよ。



長旅の後に。


今度は、貴方が聞かせてください。


立派な鮭になって、教えて下さい。


フィールドの事、魚の事、未来の事を。

※本文の一部を訂正させて頂きました、ご迷惑をお掛けした点に関しては、大変失礼をいたしました、心よりお詫び申し上げます。


■荒川西遷について詳しくはこちら↓
http://www.ktr.mlit.go.jp/arage/learn/history/history03.html




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