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関根崇暁

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BlueBlue.jpg 「背中に背負う蒼色は鳥から見た海の色」 「お腹に抱く蒼色は魚から見た空の色」 「BlueBlue 海を愛する人へ―」 「Where's your Blue?」 ima_banner.gif 株式会社アムズデザイン運営のima公式web site。シーバスルアーkomomo,sasuke等の紹介。ルアーテスターの釣行記、コラム等も掲載。

九州トラウトドリーム 微かな春の日に。

 
菜の花の咲くころになると、僕は夢を見たくなる。

白昼夢、デイ・ドリーム、それでも構わない。

風の道を走り抜けて。

青空への登り坂を駆け上り。

覚えのあるブラインドコーナーをゆっくりと抜けると、夢に逢える。

山に囲まれた山村は、全ての音が止まり。

華やかな時代は通り過ぎて。

静かに風化へ向けて消えようとしている。

そこは不思議なほど人の気配はしない。

今も使われているのだろうか、さほど古くは見えない。

悲痛な叫びすら消されてしまうのか。

木立の声だけが、微かに聞こえた。

水の悪魔、夏の爪痕。

竹林を越えて。


小さな山村の小さな川も、やがては集まり。

川となり。

この不気味な塊に堰き止められ。

ダム湖となる。

嘗ての九州トラウトフィールドは、その時代の波に呑まれ。

今は幻想と現実の境目もぼやけてわからない。

嘗てアングラー達で賑わったであろう場所にも、手掛かりは無い。

今日のタックル、青い湖に持ち込んだ海の蒼。

歳を重ねる度に、この夢を見ている時間が心地良い。

無限に釣れない時間を過ごす事も、次ぎの瞬間背を向けて立ち去る事も自由。

住宅か小屋の跡だろうか、まるで異国の古代遺跡の様だ。

北陸の友への敬意、その一時代を築いたロッド。

スプーンでもミノーでもない、第3の選択。ダム湖のトラウトにも有効的なアクションだと思われる。シーライドミニの9gよりも大型狙いタックルならオリジナルの20gが使いやすいのは意外だった。

この男、懲りない性格、未だ夢覚めぬまま、その野望は尽きない。
夢の空は果てしなく高く青い、希望の下り坂を踏みしめ、諦めの上り坂を噛み締める。 

図書館にて今朝読んだ釣りの本には、色々と釣りのコツが書いてあり、そのひとつには「魚の居る場所で釣りをしなさい」と書いてあった。

僕は、魚の居ない場所で釣りをするから釣れない、確かにそうだ。



でも、本当は違う。


魚が釣れない、魚が居ない水辺を作ったのは、誰だ。



それは、僕等の所為。



釣れる場所を探す釣りには、もう飽きた。



釣れない場所で釣れた時の感動を知っているから、幾らでもこの時間を楽しめる。



魚に癒して欲しいなんて、微塵も思っていない。



自然を愛してるなんて、綺麗事を唱える気も無い。



九州トラウトドリーム、それは、夢って言っただろ、ただの夢さ。


昭和の時代に見た原風景の中に、昭和の時代のルアーアングラーに憧れた少年の自分がいる、そして今も夢を見たまま。

本当に行きたい場所は、行きたい街は何処にあるのか?

大人になった子供の自分、大人になりたかった子供の頃の自分。
貴方はどっちが好きですか?

これで終わりにすれば良いのに、もう一箇所、夢が上る川へ。


夢から覚める夕刻、そろそろ現実に帰る時間。



さあ、春が来る。









■九州トラウトドリームのプロローグはこちら↓
http://www.fimosw.com/u/toyosikigijielab/efemqbdxn79g69


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