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▼ 僕のオールドタックルデー
- ジャンル:日記/一般
- (嗚呼釣人生)
僕にとってのオールドタックルとはなんだろう?
何時ものフィールドは本流、清流域である、そこで使っていた道具達のお話。
昔の道具とはいえ、引退させたつもりは無いのに。
何時の間にか最前線で使うことは無くなり、部屋の片隅に静かに眠っている。そんな夢の欠片は幾つもある気がする。
道具は使う人と作り出した人との精神を結ぶ物であると思う。
ものづくりの職人は道具を使う人の笑顔へ思いを馳せる。
妥協を許し利益を求めコストを削減するのではく、売れる良いものを作ろうとしていた時代があった。
新技術への多少の背伸びはあったけど製作者が頑張っていた。
アングラー達もまだまだ実績など皆無のフィールドへ果敢に向かい、試行錯誤の末に、ルアーで釣れるという事の事実を証明し続けていた。
僕の強烈な憧れや夢は、遠くに彼らの背中を見ていたからかもしれない。
今から30年前はそんな時代だったと、信じている。
製品には精神が盛込まれているというのが正しいと思う。
そんな持論を持つ僕のタックルの事を少し話す事にする。
70年代アブはガルシアと合併し、その後一部の製品を日本で製造する様になった。
スウェーデン製ではなく、日本製カーディナル C4は、時折ベールのバネが折れる愛嬌のあるリール。当時は駄目になったと一部のコアなアングラーから見捨てられたが、僕にとっては最高のリールだった。
リアドラグはハウジング内に収まるフェルトドラグ。リン青銅のギアは耐摩耗性に優れ、今でも良好な状態で使うことが出来る。
逆に言えば、ベールスプリングの折れ以外にトラブルの無いリールである。そしてメンテナンスは容易で内部構造も至ってシンプル。
本来、釣具はこれくらいで良いのかもしれない。
ロッドはグリグリナナハン。当時のウエダのロッドの中で唯一、ミノーのグリグリメソッド専用設計である。操作性重視のブレないブランク、軽量のミノープラグを飛ばす為に、必要以上に曲がらないこの竿は、曲がらなくなった昨今のロッドのコンセプトに近いかもしれない。
これが僕の本流タックルだ。
本流に潜む鱸も桜鱒もヤマメも虹鱒も全て、このタックルで釣ってきた。
それが、歴史だとは言えないけれど。
懐かしくも哀しくも時代は流れた事実はそこにある。
ミノープラグといえば、バングO、カウントダウンラパラ、ロングA、K-TEN、セッパリミノー他
そんな嘗ての名役者達を連れて、秋の川原を歩いた。
勿論、既に魚は抜けているから、魚は釣れない。
というよりも、その時は魚を求めている時間とは違う時間軸で流れている。
あの時の熱い思いの焼け跡を少し感じてみたかったというのが正しくある。
何よりもあまりにも飛ばないルアーに、今更、吃驚するけれど、当時はそれで十分釣れていたのだから不思議だ。
初めて重心移動のルアーを投げた時の興奮はわすれられないけど、気が付かない内にそれに慣れてしまっている自分がいる。
当時、自分にとって最高だと思っていた道具も、時代に飲み込まれて何時しか部屋の片隅で、埃にまみれてじっと出撃の時を待ち続けていた。少しきれいに磨いてやりオイルを差して。
不思議な事に百戦錬磨の愛竿も時と共に優しい物になる。
きっと当時の自分には見合った道具では無かったも知れない。
白かったロゴも今では日焼けして味のある色合いになり、コルクも草臥れてはいるけど、こうして何時でもあの時の自分に帰る事が出来る。
風化なの化石なのか、その個性、感性、動かざる者、石の如し。
昨今の釣り道具の進化は素晴らしいけれど、その反面、本当に良い物を知っているアングラーは少なくなったんじゃないかと思う。
最新、高級、軽量、高感度、高剛性、貴重金属、特殊皮膜とか横文字の色々とかあるけれど。
釣って楽しいもの。
使う事で喜びを得られるもの。
使い続けることで深みの増すもの。
それこそが僕のオールドタックルかもしれない。
次は、魚の居る時期に、また。
何時ものフィールドは本流、清流域である、そこで使っていた道具達のお話。
昔の道具とはいえ、引退させたつもりは無いのに。
何時の間にか最前線で使うことは無くなり、部屋の片隅に静かに眠っている。そんな夢の欠片は幾つもある気がする。
道具は使う人と作り出した人との精神を結ぶ物であると思う。
ものづくりの職人は道具を使う人の笑顔へ思いを馳せる。
妥協を許し利益を求めコストを削減するのではく、売れる良いものを作ろうとしていた時代があった。
新技術への多少の背伸びはあったけど製作者が頑張っていた。
アングラー達もまだまだ実績など皆無のフィールドへ果敢に向かい、試行錯誤の末に、ルアーで釣れるという事の事実を証明し続けていた。
僕の強烈な憧れや夢は、遠くに彼らの背中を見ていたからかもしれない。
今から30年前はそんな時代だったと、信じている。
製品には精神が盛込まれているというのが正しいと思う。
そんな持論を持つ僕のタックルの事を少し話す事にする。
70年代アブはガルシアと合併し、その後一部の製品を日本で製造する様になった。
スウェーデン製ではなく、日本製カーディナル C4は、時折ベールのバネが折れる愛嬌のあるリール。当時は駄目になったと一部のコアなアングラーから見捨てられたが、僕にとっては最高のリールだった。
リアドラグはハウジング内に収まるフェルトドラグ。リン青銅のギアは耐摩耗性に優れ、今でも良好な状態で使うことが出来る。
逆に言えば、ベールスプリングの折れ以外にトラブルの無いリールである。そしてメンテナンスは容易で内部構造も至ってシンプル。
本来、釣具はこれくらいで良いのかもしれない。
ロッドはグリグリナナハン。当時のウエダのロッドの中で唯一、ミノーのグリグリメソッド専用設計である。操作性重視のブレないブランク、軽量のミノープラグを飛ばす為に、必要以上に曲がらないこの竿は、曲がらなくなった昨今のロッドのコンセプトに近いかもしれない。
これが僕の本流タックルだ。
本流に潜む鱸も桜鱒もヤマメも虹鱒も全て、このタックルで釣ってきた。
それが、歴史だとは言えないけれど。
懐かしくも哀しくも時代は流れた事実はそこにある。
ミノープラグといえば、バングO、カウントダウンラパラ、ロングA、K-TEN、セッパリミノー他
そんな嘗ての名役者達を連れて、秋の川原を歩いた。
勿論、既に魚は抜けているから、魚は釣れない。
というよりも、その時は魚を求めている時間とは違う時間軸で流れている。
あの時の熱い思いの焼け跡を少し感じてみたかったというのが正しくある。
何よりもあまりにも飛ばないルアーに、今更、吃驚するけれど、当時はそれで十分釣れていたのだから不思議だ。
初めて重心移動のルアーを投げた時の興奮はわすれられないけど、気が付かない内にそれに慣れてしまっている自分がいる。
当時、自分にとって最高だと思っていた道具も、時代に飲み込まれて何時しか部屋の片隅で、埃にまみれてじっと出撃の時を待ち続けていた。少しきれいに磨いてやりオイルを差して。
不思議な事に百戦錬磨の愛竿も時と共に優しい物になる。
きっと当時の自分には見合った道具では無かったも知れない。
白かったロゴも今では日焼けして味のある色合いになり、コルクも草臥れてはいるけど、こうして何時でもあの時の自分に帰る事が出来る。
風化なの化石なのか、その個性、感性、動かざる者、石の如し。
昨今の釣り道具の進化は素晴らしいけれど、その反面、本当に良い物を知っているアングラーは少なくなったんじゃないかと思う。
最新、高級、軽量、高感度、高剛性、貴重金属、特殊皮膜とか横文字の色々とかあるけれど。
釣って楽しいもの。
使う事で喜びを得られるもの。
使い続けることで深みの増すもの。
それこそが僕のオールドタックルかもしれない。
次は、魚の居る時期に、また。
- 2014年11月18日
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登録ライター
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