一枚の絵

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良くも悪くも話題になった「レンジドリフト」。

あれに否を唱えた方は、雑誌に掲載されたというあの絵を見て「ありえないだろ」となっていたようだ。

確かに、2年前の自分であれば、ティムコのモニターやってたとしても飛びついていたと思う(笑)

しかし今回は、ある経験があったから思い留まった。それは



雑誌の取材



あの絵を見てどうこう言ってた方は、雑誌の取材を受けた事があるのだろうか?

取材と言っても、釣った写真を持ち上げて写って、文章は記者任せという物ではない。

自分(独自?)の釣法を、説明する取材だ。



今から約2年前、悪名高き「某記者その1」に唆され(笑)、カラー6Pで私の攻め方を全国誌に載せられてしまった。

その時思った事。


「生かすも殺すも記者次第」


幸い、某は私なんぞより遥かに知識も経験もテクもある釣り人。

そのお陰で、私の言ってる事は120%理解してくれた。

それでも、何時間費やした事か。

各ポイントでの釣り方を話すと、時にメモを取りながら、疑問な点は幾らでも突っ込んでくる。

某とは知った仲(っつーか、何度も白熱した議論をした仲)だった為に、遠慮なく言いたい事を、好きな言葉で伝える事が出来た。

そして上がってきた原稿。

先ずは文字だけの下書きだったが、これはほぼ完璧。

誤植が多いのはご愛嬌で、その部分を訂正しただけで返した。

そして次に上がってきたのが、そのまま雑誌に載る形の原稿。

そこで、愕然とした。

文章に関しては、誤植もちゃんと直され、全く問題が無い。

写真に関しては、まあ自分が写ってるのが問題だが(爆)、それ以外は問題ない。


問題なのは挿絵


どう見ても、矢印の方向が逆だったり、大切な部分が抜けていたり・・・

記者からイラストレーターに指示をしてるはずだが、多分、イラストレーターが理解出来なかったのかと。

慌てて修正依頼をしたが、そこでも問題が


締め切り


雑誌には、必ず締め切りという物がある。

取材→下書き→確認→記事作成→確認→校正→完了→製版→出版

というのが工程だろうが、1ヶ月サイクルで出している雑誌の場合、取材が終わってから直ぐに取材したとする。

しかし、9工程ある事から、1つの工程にかけられるのは平均3日。

文章や写真の差し替えとは違い、イラストは1からのやり直しとなる。

その時点で、既にタイプアップギリギリだった為、絶対的な部分の修正だけはしてもらって出版された。


そして出版された雑誌を読んだときに、つくづく思った。

「三次元のものを二次元で表現するのは、無理がある」と。

知らない人が読めば、多分全く問題ない。(理解されるかは別問題(爆))

だが、当の本人からすれば、違和感の残る表現。

しかし、記事一つの為に雑誌一つを巻き込むことなんて、トッププロでもなければ不可能(それでも不可か)。

それが雑誌と言う物であり、記者は記事一つに神経を削り、故に私は雑誌の類をほぼ一切買わない(笑)
(ついでに言うと、メディアと呼ばれる物全て、ほぼ一切買わない)



さて、今回のレンジドリフトの挿絵。

あれは、フルキャストの飛距離での絵と考えると、幅にして60~70m位を縮尺した物だろうか。

因みに、私の取材の時の挿絵は、せいぜい幅2m程度の物。

たかが2mの部分の説明ですら表現出来ないのに、その30倍以上の物を完璧に表現するなんて、不可能だろ。

しかも、私の取材の時は、完全に意思疎通の出来る某が相手。

3回程取材されて解った事は、聞き手(取材側)が話し手(取材される側)よりも段違いの知識が無ければ、成立しないという事。

なぜなら、言ってる事が理解されないから。
(あ、人間性の問題に関しては、この際は目を瞑っている事にしますwww)

私は井田氏とは2回しか会った事がない。

若いくせに、その時の変態マニアっぷりときたら・・・俺を遥かに凌ぐ(爆)

そんな話し手相手に、意思疎通は? 聞き手のレベルは? イラストレーターのレベルは? となった時・・・



実際にやっているところを見ての話であれば何も言わないし、言えない。

が、絵だけを見て、また自分が試してみて出来なかったというだけで、とやかく言うのはどうかと。


1本の柱を攻略するが為だけに、あの不朽の名作・ベイスラッグ(港湾のみ異論は認めん!)を作った霜田さん。

あの性格からして、何度も足を運び(運ばせ?)、実際に見て確かめた上で、担ぎ上げただろうレンジドリフト。

メーカー側の人間は、それこそ金に直結するから、かなりシビアに見ているはず。

メディアを流し読みして講釈を垂れる一般人とは、訳が違う。

実際に取材を受けた事があれば、その辺りまで考慮に入れられるだろうが、そんな人はそう多くはないだろう。

事実、自分だってイレギュラー中のイレギュラーだし(爆)

ただ、そんな経験も無い人間が、あの1枚の絵を見ただけで判断するのは、如何なものだろうか。



ま、先日書いた通り、自分はレバーブレーキリールは買わないけどw



と、長々とこんな事書いた理由・・・



あの竿に、少し興味持ったから(笑)

正確に書くと、素材かな?

自分がバスをやった頃には無かった素材・スーパーテクナ。

世界特許とか言われると、やっぱり気になるじゃない(笑)

まあ、正直なトコ、焦点は別の所なんだけど。


それは、機をみてアップします♪


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