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ルアーアングラーは誰も使わない機能? ワンウェイクラッチの歴史

今回はスピニングリールに搭載されている中で、ルアーアングラーの使用頻度がほぼゼロではないか、と思われる機能、ハンドルの逆回転、及びそれを司るワンウェイクラッチに関する記事です。



先日、購入から丸4年以上経ち、あちこちガタが来ている
(笑)、私のリールを分解メンテナンスしてみました。
※個人での分解メンテナンスは自己責任です。

特にシュルシュルと異音を発していたのがこのパーツ。


 

ワンウェイクラッチ。


インフィニットストッパー
ローラークラッチ
インスタントアンチリバース

と他にも様々な呼び名がありますが、ストッパーレバーという装置を操作してローターの正逆転を制御する為のパーツ(群)です。





【何のための機能?】


ワンウェイクラッチをいじくりながらふと湧いた素朴な疑問。

今までごくごく当たり前についているので特に意識していませんでしたが、少なくとも私とその周囲に関して言えば、圧倒的に使用頻度が低い機能です。

最近は非搭載のモデルもリリースされている事を考えれば、やはり一般的には使用頻度の低い機能である事は事実のようです。

では何故このような『逆転防止機構』が搭載されていているのでしょうか。

そもそもワンウェイクラッチ正しい使い方とはどのようなものであったのか。




【逆転機構の正しい使い方?】


もともとは掛かった魚に強い力で引っ張られ、ドラグの性能が追いつかず、長い磯竿を立てられなくなった時や、磯で姿勢を崩されてしまった時に、体勢を立て直す為に、クラッチをオフにしてスプールを逆回転させて釣り糸を送り出す機能なんだとか。

ただし、逆回転させるだけでは釣り糸がバラバラと放出されてトラブルに発展してしまうので、ハンドル、又は中指や人差し指でローターを抑え、回転を制御しつつ釣り糸を送り出します。




これはかつて、ロッドやライン、ドラグの性能が今よりも低かった時代には必須のテクニックでした。

この為、細いナイロンラインを多用する「磯フカセ」などでは、ベテランほど、今でもこの動作を行う人は意外と多いようです。


 

磯フカセ釣り 出典:SHIMANO


ルアーゲームでもベイトリールを使用の場合など、スピニングリールよりもドラグの性能が低い事もあり、クラッチを切ってファイトする、指ドラグなどあります。(直接スプールを抑えるとリールを痛める場合があります)


それ故に以前のリールでは、クラッチを切る操作がしやすいように、クラッチを切る為のストッパーレバーがボディの後ろに付いていました。


 

出典 SHIMANO


ここぞというときにリールを持つ手の小指でレバーを操作するだけでなく、最初からずっと逆回転オンのまま使う釣り人もいました。

更に、磯フカセテクニックとしては、瞬間的にゼロテンションを作り、魚の走りを止める為、ベールを若干ずらしてラインを開放する「ぶっ放し」などがあります。




【逆回転機能がより使いやすく進化したアイテム】


ですが、やはり逆転するローターを指を伸ばして抑えるテクニックというのは、制御が難しい事、更には大型グレ、ヒラマサなどの青物とやり取りする際に『片手が開かない』状態も多く発生し、その結果として生み出されたのがレバーブレーキ機能です。


そうした極限状態でのファイト、誰でも簡単に確実に釣り糸を送り出すというテクニックを行えるよう登場したのがLB(レバーブレーキ)リールです。


 


リールフットの付け根から伸びたレバーを操作するだけで、簡単にクラッチのON/OFFを操作出来るようになりました。


逆回転機能を使うルアーアングラーは殆どいないのに、レバーブレーキリールを使う方は結構いますね。


不要とさえ言うアングラーがいるストッパー機能(ワンウェイクラッチ)の発展系が、テクニカルな釣り方のひとつとしてルアーアングラーにも支持されているレバーブレーキリールというのは、なんとも面白い話です。





【逆回転させる事の魅力とは?】



現在では高性能なドラグという機構があるために、ほぼ不要になってしまった感があります。

ただ、ドラグに頼らずに指1本の操作で魚の突っ込みをいなしたり、取り込みの時にレバーブレーキのように片手だけでラインを徐々に送り出しながらスマートにネットイン出来るようになれば(必然性は別として)マニュアル感満載の魅力的な釣りが出来るのかも知れません。


特に、足場が高い場所で、重いルアーを使用中、シーバスみたいなヘッドシェイカーな魚に、頭を振られるのを防ぎたい場合には特効的な効果があり、

そのゼロテンションなファイトを一度味わうと、その効果に魅了される方も多いですね。


だだ、自分の場合はそんな釣りをマスターする前に指を伸ばさなければなりません(笑)





文 ナカヤマ
編 コウノス

 

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