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地磯にて(イソマグロ編)

  • ジャンル:釣行記
ここ最近、島にある唯一の港付近では毎朝トビウオが追われ上空では鳥山がたち、水面直下ではイソマグロが跳ね、補食に伴う水柱が頻繁に上がっている。
この水面に浮かんできた春のイソマグロを仕留めるべく、連日小型ボートを操船しボイル鳥山打ちを敢行したものの、結局バイト数回を取る程度の結果に終わってしまった。同じくイソマグロを狙って出船した他の挺では40kgくらいの魚を頭に何匹かあがっているので、状況は悪くないどころか良好であった。私の結果は運がなかったからなのかポイント選択眼がなかった為なのか、はたまたその両方か…。

磯に関しては絶好調で毎日深夜から岬を攻めている島民KB氏にはほぼ毎日大型魚からのコンタクトがある模様。私もおこぼれをもらおうと、同じポイントを攻めたところまぁまぁ良い引きをする魚がヒット。しかし、この魚には浅根の裏側に回りこまれラインブレイク。

海況は最高だがなかなか結果が出せない日々が続いていたが、まぁそのうち運気がよくなってくるだろうとのんびりかまえていた。

とにかく根気よく自分の順番が回ってくるのを待つのだ。
そして諦めず毎日少しでもいいのでルアーを投げるのだ。

要するにキープキャスト。陸からルアーで大物を釣るのに必要なのはこれだけ。魚を掛けるまではコツもテクニックも必要なし。
辛抱強く投げていれば必ずチャンスは巡ってくる。



そして、その時はきた。




4/22
港近くの地磯へ。
AM4:30ころポイント着。
無風。若干のウネリがあり磯際のスリットでは砕けた波によるしぶきが2mほど上空まで舞い上がっている。

ポイント概要
足下の水深は目測2mほどで沖にいくほどなだらかに深くなっていき、40mほど先で水深20~30mほどに一気に落ち込んでいる。直近の浅場はスリットだらけで海底の地形は複雑である。
釣り座の左右には沖に向かって真っ直ぐ伸びる浅根帯があり、魚とのファイト中ここを回りこまれたらラインブレイクは必至。一見して難易度の高いポイントである。
ポイント概要終わり

これまでこのポイントでは魚が食ってもキャッチ出来ないと考えていたので、あまり手を出していなかったが、釣友KB氏の開拓の成果が出始め、工夫をこらせばなんとか魚が上げられなくもないことがわかってきた。

釣り座は2箇所
一ヶ所目の釣り座は浅根帯の地続きになった部分でここの長所はもうひとつの釣り座と比較して魚のフィーディングゾーンが近く遠投が不要なことと、魚とのファイト中に魚を泳がせられる範囲が広いこと。
二ヶ所目(今回の釣り座)は陸が湾曲した奥にある高さ5mほどの高台で、ここは左右共に浅根の張りだしがあるので魚を掛けた後に左右どちらかに走られると高確率でラインを切られそうだが、ファイト中竿を高く掲げればその高さを活かしてラインの入水角度を大きく出来るので手前40mにわたる海中の起伏を避けられ易くなると思われる。


先行KB氏は前者が好みで私は後者のほうがマッチするので当日もそのような釣り座の配置となった。

使用ルアーは友人作のダイビングペンシル"ハハペン"25cm。
釣り開始10分も経過しないうちに水柱をあげ良型魚が食ってきたがミスバイト。

隣の釣り座のKB氏にもバイトがあったようだ。

その直後、着水後すぐのハハペンにバイト。
これも乗らない。
ルアーを引き続けると今度はイソマグロが横っ飛びで全身を空中にさらしてルアーを補食しようと試みるがこれもフッキングしない。

そしてルアーが立ち位置まで10mほどの地点に来たところで3度目のバイト。
今度は外すものかとしっかり魚の重量が竿先に伝わるのを待ってから2度3度と思い切り合わせをくれてやる。
ヒット!

ヒットポイントの水深は目測2~3mほどしかない。
竿で圧を掛けるとすぐに魚が見えた。良型のイソマグロだ。

針に捕らわれ怒り狂ったイソマグロは頭と尾で激しく水面を叩く。
これはあのイソマグロ特有の暴力的ファーストランの予兆だが、こんな浅く根の荒い場所で暴走されたらどんなに太いリーダーを使用していようがひとたまりもないだろう。何とかして魚の動きを抑えたいところだ。

出来るかぎりのプレッシャーを与えると海中方向に向いたイソマグロの頭が再び水面を割る。
そして、足下の水際で魚がのたうち回った後、海中に行こうとする魚の出頭を抑えるというパターンを5度ほど繰り返すと魚は抵抗をやめ体を水面に横たえて動かなくなった。

チャンスだ。
釣りを開始する前から確認していた波を利用して魚をランディング出来る磯の切れ込みまでこのイソマグロを誘導する。
ここで問題発生。
波の勢いが強すぎて魚が想定していたよりも切れ込みの奥まで行ってしまったのだ。

奥で高く張った岩に視界が遮られ、魚が視認できなくなり、こうなると当然リーダーも岩に当たる。

咄嗟にラインをフリーにして高台を駆け降り切れ込みの奥まで向かう。

リーダーを岩から外したところで再び竿をためると死に体となったイソマグロはすぐに浮上してきた。
これで決着だった。

波を利用して磯上までずり上げると、タイミングよくKB氏が来てくれたので協力してイソマグロを持ち上げ、安全な場所まで移動した。

このイソマグロはメジャーを当てると全長は150cmを少し切るくらいなので重量はおそらく35kgといったところだろう。

なかなかスリリングなファイトだった。

兵学では今昔、洋の東西を問わず"速戦ニ利アリ"といわれるが、正にその通り。
根の荒い場所では速攻が一番有効な戦術だと思われる。

ただ今回は水深が浅すぎたゆえに魚の"泳ぎしろ"のようなものがなかったのが幸いして魚の動きを押さえられたと考えられ、それ以外にもいくつもの幸運が重なりそれが良い結果に繋がったにすぎない。
故にこのようなファイト方法は狙っては出来ないというのが私の考えであることも併記しておく。




辛抱強く釣り場に通い、ようやく結果を出すことが出来た。

しかし、これだけでは終わらない。
この直後大本命とのファイトが私をまちうけているのであった。

つづく








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