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▼ 科学的に考えるベイトリールの巻き感度(完)
本日は雨なので、そろそろベイトリールの巻き感度についてのまとめを書こうと思います。
以前の記事はこちら↓をご参照ください。
以前述べた通り、巻き感度はヒトの深部感覚と、振動覚というに2つの感覚入力によって左右されます。
深部感覚とは...
関節の曲がり具合や、方向、動きの速さ、抵抗感を感じる力のことです。
運動の抵抗感(力覚)は深部感覚に基づくという過程のもと述べていきます。
振動覚とは...
コツッ!、ブルブル!などの伝導刺激を感じる力のことです。
共に感覚センサーから、脳の感覚野へ伝える神経は同じと言われています。
深部感覚は関節の靭帯・膜や、筋肉の伸び縮みセンサー(筋紡錘)から入力されます。
リーリングにおける抵抗感を感じることに影響するのは、筋肉の伸び縮みセンサーかなと思います。
つまりリーリング中に、筋肉が伸ばされている様子が、センサー間の距離が変化することで脳で認知されます。
一般的に、筋肉がストレッチされた後は感度が低くなると言われています。
つまり、速いリーリングを行うと筋肉の伸び縮みの回数(単位時間あたりの)が増えることから、繰り返し収縮とストレッチを繰り返されることで、感度が低くなり抵抗感を感じにくくなる可能性あるのではないかと考えています。
次に振動覚は皮膚のなかにあるパチニ小体、マイスナー小体と呼ばれるセンサーが反応することで、振動を認知します。
アタリや、ストラクチャーに当たった感覚に近いと思います。
皮膚には他にも様々な受容器が存在しており、強く圧迫されると感覚過多となることから、振動の対する認知の精度が下がってしまいます。
把持力が上がると振動感覚の入力が下がる。
つまり、軽く摘んだ方が振動への感度を高く保てるのです。
この点に関しては普段の生活でも実感出来ることだと思います。
一方、ヒトの筋肉には2種類の筋肉があり、速く強い力を出す白筋、持続的に力を出す赤筋に分けられます。
瞬発的に餌を捕食するヒラメ、泳ぎ続けるマグロの刺身をイメージするとわかりやすいと思います。
ヒトの身体では、まず繊細にコントロール可能な赤筋から使い始め、パワーが必要になると白筋を使うというヘネマンのサイズの原理というものがあります。
そのため、小さくゆっくりな動きであれば赤筋優位に使われるため、握る力のコントロールが可能となります。
つまり、科学的に速いリーリングでは軽く握りにくいと言えるのです。
ハイギヤでゆっくりとリーリングすることで、コツッ!ブルブル!といったら振動がより明確に認知可能となります。
まとめ
ハイギヤにショートハンドルを使うメリットは、ゆっくりと小さな運動範囲で動かすことが出来ることです。その結果、安定したリーリングを保つこと、軽く摘むことが両立され、筋肉に対する抵抗感と、皮膚で感じる振動を繊細に認知出来るため、巻き感度が向上する可能性があるのではないかと考えています。
参考文献
力覚について
力覚について
- 2021年11月9日
- コメント(1)
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