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▼ Tulalaロッドに詰め込んだ想い
- ジャンル:釣り具インプレ
ウェーディングロッドの開発は、正直言うと「キリが無い」と言うのが本音。
ルアー開発の時もそうでしたが、もうね、やりたい事やできる事、全部ひっくるめてしまうと「延々と開発できる」のですw
死ぬまで開発してたら意味が在りません。
と言う事で、アングラーとしての「もっともっと病」は完治しませんが、現時点で満足できる製品を必死こいて作ってます。
開発とは未来の為のプロセス。
このロッドが発売されてからも、おそらく私の中での開発は終わりません。
ですが、「今のところ、これは良い!」と自分で言えるものが出来つつあります。
ヒットからキャッチまで、常にロッドを曲げ続ける」と言う事だけならセカンドサンプルで出来上がっていたのですが、そこに「しなやかな強さ」を求めるから大変でした。
求めたのは、「柔らかい」や「弱い」ではなく「しっかり曲がる」なのです。
ロッドはサスペンションと同じ。
私が目指したのは、加重移動でちゃんと姿勢を作ることができるサスペンション。
何でもかんでも、硬くすれば良いということではない。
魚の口の中へストッとルアーを送り込めるティップ。
フックをしっかりと掛けるためのベリー。
激しいトラクション変化による負荷を、しっかりと逃がすバット。
幾つかの相反する部分を違和感無く移行させる為に、どのようにセッティングしていくか・・・
答えは、レース車両の足回りの開発と同じアプローチでした。
「使えるストロークは全部使う」
その結果、欲しい分だけ沈み込んでくれることが凄く重要で、入りすぎて底付くのも、入らずに破綻するのも、結果としては同じことが起きます。
あとはその動きにズレが出ないかですが、それは硬さでは在りません。
セッティングとは、同調していく事。
タイヤか糸か、路面かフィールドか。
違いはそれだけでした。
同じく、トラクションコントロールこそが、ウェーディングロッドにおける生命線であり、それは「引っ掛かりの無い追従性と、曲がりに対して適切に反発を強くしていく事」で生まれます。
硬いだけのサスペンションではタイヤの限界点を引き出せないように、適切なトラクションを掛けることができない硬いだけのロッドはラインの限界値を下げる事になります。
また、タイヤが決まって無いとサスのセッティングが始まらないように、ロッドではラインの強さを決めて開発をしました。
今回は、PEの0.8~1.2号。
色々悩みましたが基準を1号として、適切な曲がりとストローク量を求めていきます。
その為の素材と工法。
単純に使う必要の無い新素材とかで製品価値を高めれば、何もこんなめんどっちい開発テストもしなくてすみますし、軽くて感度だけを求めれば判りやすいです。
でも、そういう道具を、私は旅に持っていけない。
旅とはもちろん、距離で語るものでは在りません。
ちなみにPE0.8号ですが、これらの糸でもしっかりとメンテナンスしていれば、ロッドが棒にならない限りウェーディングのスズキではそう易々と切れません。
逆に、コレで根ズレ以外のブレイクがあるとしたら、そこはアングラーの落ち度です。
ドラグ、ロッドの強さ、そしてラインの管理を含めたトータルバランスの要素が大きく、これらを高い位置でバランスできるかなのですが、ラインの強さを不変と考えた場合あたりまえですが強度値を超えたときに切れますので、急激なトラクションを逃がすことがとても大切です。
それができるのは3つ。
・ロッドの弾力性
・リールのドラグ
・アングラーの体
前触れ無しで突然弾けるラインもありますが、それはそんなラインを選ぶアングラーのミスです。
ラインの先に居るのは80cmほどのスズキなのですが、ルアーはKETのタピオスで8番フックです。
この大きなストロークでフックが伸びず、でも、キャストするルアーウェイトの幅を持たせたかったのです。
この大きなストロークでフックが伸びず、でも、キャストするルアーウェイトの幅を持たせたかったのです。
とりあえず、7g~32gまでのルアーはキャストでき、40cmのフッコのファイトにも追従しつつ90cm程度のシーバスでもノサれませんでした。
これを他のジャンルのロッドで表現するなら、「シーバスにエギ竿は向かないが、本流トラウトロッドはかなり使える」と言う部分。
そもそも、始まりは5年前のそこでした。
そして1年かけて作ったこのバランス、良いところではないかと。
開発アングラーとして、徹底的に「現場で使う為のオーダー」に拘って進めてきました。
最近流行の素材だのなんだのと言う売るための仕事よりも、私がウェーディングで使う為に必要な物を作ったのです。
アングラーの要求と設計思想。
どちらがフィールドで求められるかと言えば、100%アングラーの要求です。
それを認めたうえで、フィールドテストのプロセスをアウトソースしてくれたメーカーに感謝。
ココまで来たら、残る仕事はあとわずか。
ある程度の目処が立ちました。
でも、発売時期はまだ未定(爆)
ホームページのチェックをマメにお願いします。
TULALA
追記
先日オガケン氏より、ロゴを含む装飾の件で連絡がありました。
データを見たらすげぇカッコイイ。
ドキドキしてきましたよw
■タックルデータ
ツララ ハーモニクス 8.9f (ウェーディングモデル)
リール シマノ ツインパワー4000XG & レアニウム4000
ダイワ セルテート3012
ライン 東レPE0.8号~1.2号
リーダー バリバス 16lb~30lb
ルアー 7g~32g
- 2013年12月20日
- コメント(6)
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うーん、工藤さんプロデュースのロッド、欲しくてたまらなくなりました!
自分はバイクはやりませんが、MTBはダウンヒルなどちょっと本気でやってましたので、サスペンションのたとえなど、すごくよくわかります。じつは、来年はAPIAのゼータの新調をかんがえていたのですが、このログを読ませていただき、激しくこころを動かされてしましました。
ロッドの開発のコンセプトを、こんなに丁寧に伝えて下さる工藤さんは、やはり一流のプロアングラーだと思いました。
taros
東京都