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関根崇暁

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BlueBlue.jpg 「背中に背負う蒼色は鳥から見た海の色」 「お腹に抱く蒼色は魚から見た空の色」 「BlueBlue 海を愛する人へ―」 「Where's your Blue?」 ima_banner.gif 株式会社アムズデザイン運営のima公式web site。シーバスルアーkomomo,sasuke等の紹介。ルアーテスターの釣行記、コラム等も掲載。

釣り人にしか見えない 小さな世界

ススキの穂が顔を出し始めた。
彼岸花が咲き始めた。

楽しかった夏が駆け抜けて行き、静かに秋の気配が至る所に顔を出し始めている。

今年は渓流のルアー釣り熱が再燃したり、清流鱸が忙しかったりであまり行けてないフィールドがあった。

イトトンボが舞う小川だ。

ここにはオイカワのフライフィツシングにも、子供の水遊びにも、タナゴ釣りにも来る事があるのだが、何故か今年は少し気持ちが離れていた。

忘れている訳では無い、熱く追いかけた小さな魚の事。
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遊びに出かけた子供と嫁さんが帰ってくる時間まで3時間。
僕はバイスに向かい、即席でマラブージグを3つ拵えた。

いつの間にか15年愛用しているマルキューさんのシラスヘッドも進化してて中々調子の良さそうなものが出ていたので、少し前に買ったもの。

そいして定番のシーライドミニ3gの緑を一つボックスに追加すると。
近所の小川に向かった。
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狙いは、そう、オヤニラミだ。

元々、僕が狙い始めた頃は、生息場所も釣り方もルアーで釣れる事すらわからない、何も手がかりの無い魚だった。

聞き込みで人づてに情報を集め、初めて手にするまでに4年以上の時間を要した、今では身近であることもわかり、餌釣りでは比較的、釣りやすい魚でコツを掴めば子供にも釣ることが出来るところまでになった。

それでも、ルアーで釣りたい。

ルアー釣りには本来釣れる確立を下げる事で、ゲーム性を高めている部分がある。希少魚ある故に少し確立を下げて、自分を研ぎ澄まして狙うくらいで丁度良い魚と言えるだろう。
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色々と試したけれど、マラブージグと小型メタルジグで点の釣りをする事が、オヤニラミに逢う為の条件である。ラインは何でもいいがフロロの0.8号以下をお勧めしたい。
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シーライドミニで反応を探ると、すばしっこい黒猫のような魚が物陰から飛び出してくる。

6cmを越えた成魚は用心深くなり一度見切ったルアーは二度と追わない。

何時もの事だけれどチャンスは一度だけ。

それがこの釣りの醍醐味で、アングラーの条件判断能力が問われるところ。

誰にでも簡単に釣れる魚ではない。

だからこそ挑戦する価値があるんだ。

少しポイントを休ませたあと、二度目は新作のマラブージグでスローに見せる。

一瞬でマラブージグの存在が消える。

オヤニラミだ。

その攻撃速度は素早く、次の瞬間には根に入っている。

慎重に根から魚を抜く。
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こんな小さな魚に大きなゲーム性があることなんて。
きっとほんの僅かなアングラーしか知らない。
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鰓蓋の義眼斑がオヤニラミの大きな特徴、縄張り意識が強く、闘争心の強い魚故に仲間から攻撃される時に義眼斑に攻撃させて致命傷になる本当の目を守るのだと聞く。
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静かに巣に戻る姿、オヤニラミは普段はすばしっこいが、釣られると気持ち的にショックを受けるのか?自分に何が起きたのか?それを確認するの為か?ボーっと漂う時間がある、水中にいる姿をゆっくり観察できるのはこの時だけである。

これを見る事が出来るのは釣り上げたアングラーのみである。
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ずんぐりむっくりした2匹目、ルアーで一日2匹は初めてかもしれない。
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初夏には蛍が舞い、夏~秋には多彩なトンボ達の姿を見る事が出来る。

現在、オヤニラミは絶滅危惧種。
釣ることが許される地域でしかもちろん釣ることが出来ない。

僕の知る限りでは、オヤニラミは人里の近くに棲んでいる。
開発や護岸の進んでいない古い町並みの近くにいる。

環境が残されたその範囲は極めて狭く。
数十キロの流域でわずか数メートル。

実はそれを見つけるのが一番大変な部分である。

そしてその残された環境に由来する魚ならば、将来的には簡単に消える可能性のある魚だと思う。

壊された環境に放流すれば増えるなんていう簡単な魚ではなく。

残された環境を残せば守れる魚だと。

釣り人だから言えること、これからも伝えて行きたい。
 

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