火曜日は未明から豪雨。
と言うか、激しい雷雨で何度か目が覚めた。
近年の「夏らしい」朝。

会社に向けて家を出る頃には雨も止み、
日差しも出たので傘は持たずに出発。

すると、バス停についた頃には再びの本降り。
バスを降りたときにはさらに強くなっており、
そこから駅までの約百メートルのためにビニール傘を買う羽目に．．．

普段よりやや早めの急行に乗車。
夏休みともあり、社内は空いている。

が、豪雨の影響で始発から発車が遅れた。

ひとつ目の駅に着いたときには、
電車の間隔が空いたからか、結構な人数が乗ってきて一気に混み合う。

幸い「ベストポジション」は確保しており、
揉まれることなくやり過ごす。

そんな混雑を回避できるポジションだからか、
非力そうなジョシが目の前に進んできた。
見た目で言うなら、横澤夏子が少し大人しくなった感じか？
しかし何故か頭に「ノラ」って名前が思い浮かんだので、ここからはノラってことにしておく(笑)

そんなバブリーな感じじゃないけど。

前に立つなり、スマホでアプリを起動。

「ノラだったらデッカい携帯電話だろ」
って突っ込みは無しで。

アプリは「でしょうね」って感じにポケモンGo。

電車の動く速度だと、楽しめないアプリなのだが、
電車の間隔が詰まっていて、ひとつ目の駅を発車してから徐行や停車が続く。

なもんだから、順調にポケモンゲットしたり、ポケストップでアイテムをさくさくゲットしてる。

電車が速度を上げる。

すると、LINE起動。

マリルン、と言うのが相手らしい。

（ノラ）
「田都（田園都市線の略）、今朝も安定のちえんちう」
（マリルン）
「こちらもとまっとる」
（ノラ）
「表参道まで持つか不安」
（マリルン）
「何が？」

（ノラ）
「エイリアンのたまご」


「？」
そんなん持ってるのか？
ってか、事実なら普通にヤバいだろ(笑)

（マリルン）
「孵化しそうなん？」
（ノラ）
「おなか踏ん張って耐えとる」

（マリルン）
「電車のなかで出したら、ウ⚪コ女って呼ばれるからね」
（ノラ）
「そんなんなったら、
我が人生には一片の悔いしか残らんからね」


「上手い！」って一瞬思ったが、

またコイツもウ⚪コ女かいな！(笑)

どうも寄せ付けるオーラ、
いやポケモンGoで言うなら、

自分はルアーモジュール使ってるのだろうか？

昨年出くわしたウ⚪コ女はややポッチャリで、
そういう意味では「安定感」があったが、
ノラはスレンダーなので、満員電車で圧された拍子に「出産！パッカーン」て無い訳でもない。

戦々恐々としていると、再び徐行。
ブレーキで動く満員の人たちに一瞬ヒヤッとしていると、
すかさずポケモンGoを起動するノラ。

しばらくの徐行。

すると、

「おや！！」

ノラのスマホ画面にポケモンのたまごが表示された。

あまりに徐行の遅さに、移動距離が加算されたらしく、たまごが孵化した。

タイミング良すぎるだろ、
「たまごが孵化」って(笑)

産まれたのは「なんか恐竜みたいな」ポケモン。


すると一瞬動きが止まったあと、
すかさずLINEでなおちゃんにメッセージを送るノラ。

「う、産まれた」

（マリルン）
「出たん？」

（ノラ）
「うん、産まれた！」

（マリルン）
「（さいとーさんみたいななんかのスタンプ）」

（ノラ）
「（やっべーぞのスタンプ）」

（マリルン）
「（永野のスタンプ。意味不明）」

（ノラ）
「（ラオウが天に腕をかざしてるスタンプ）」

（マリアン）
「（ポケモンGoでゲットした時の）やったー！って画像」


って、多分ノラとマリルン、会話食い違ってね？(笑)

この間、電車は停車したまま。

もはや自分の中では、
このノラが「出産」しちまったかどうかしか意識がいかなくなった。

微妙にもぞもぞするノラ。
壁に力をいれて寄り掛かってる感じ。

「臨月」？

再び電車が動き出すと、
いっそう体を強ばらせてるのが見てても判るようになった。

「マイガッ～！アイゴ～！」

頭の中はもはや諦めに近い境地。

大変なのはノラ自身で、はたから見たら
「女の子が具合悪そうにしてる絵」なのだけれど、
「中身が何なのか」を知ってしまってるだけに、
気の毒の感情が芽生えてこない。

いや、何故か申し訳ないような気持ちになって、自分も下腹部後部がもやもやしてるような錯覚を覚える。

ただひたすら、
「持ってくれ～」
と祈るしかない心境。

そうこうしてると、
溝の口に数十分遅れて到着。

多くの人が下りるなか、
慌てて人を掻き分けてダッシュするノラ。

正面にある大井町線ではなく、階段へまっしぐら。

トイレに向かったと思われる。


入れ替わって自分の前に立ったのは、またもジョシ。

このコもLINEでの会話が継続中。

「さっきのコ、走ってった」

「ビンゴ？」

「多分。」

「（巻き⚪ソのスタンプ）」

「（巻き⚪ソのスタンプ）」

「（イエ～イってスタンプ）」

「（イエ～イってスタンプ）」

周りの人も判ってたのね(笑)


てか、そっとしといてあげよう。