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古賀 亮介‐snif

福岡県

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唐津の初離島

仕事をせずひたすら釣りをし続ける生活が、もうじき2か月である。

主なライフワークの呼子周辺のアジ籠りも、
だいぶ掴めてきた感があるが、
着き場、回遊のタイミングと群の大きさから、
何ともならない修行な日も数日続き、このままでは・・・と、

福岡の自宅に数日放置している嫁に、
『今日帰る予定でしたが、島行ってきます。ご飯食べて寝といてください。』
と言い残し、電池残量が残り少ないのでケータイの電源を切り、
僕は初めての離島に渡った。

ひどい旦那である。ニートな上に音信不通。
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初めて渡る島なので、切符の買い方も何もわからず、
とりあえず、見つけた船にポンと飛び乗って出航を待った。

道具選びも、アジをメインで考えていたので、
湾奥タックルの過激な細糸スペシャル2本に
何でもできる83ディープの3セット。
タモは悩んだ末、車に置いてきた。

その選択が渡船後、5分でいきなり後悔に変わるのだが、
それが初場所の楽しみの一部である。
ワタワタしたいから渡るんだ。

島に着き、辺りを見回し、渡船桟橋からすぐの堤防をベースに定めた。
そのすぐ近くで家族連れがサビキで豆アジやイシモチやスズメダイを釣っている。
サビキにバリがかかり、その中の一人が知らずに触れて刺されたようで、
どうしたらいいかと聞かれたが、
親父直伝の対処療法を披露する気にはなれず、少し考えて、
『真水でしっかり洗って、消毒液をつけといてください。』と、普通の回答をしてみた。

ちなみに、親父直伝の対処療法とは、
『毒を吸いだしてから、フナムシの汁をつける。』である。
回答を考える数秒、手ごろなサイズのフナムシさんが何匹も確認できたが、
家庭の医学の域であって、それがもし、波止釣り師の伝統医学であっても、
これを実践することはきっとないだろう。

父さん、その伝統医術、僕の代わりに誰か別の人に継がせてください。

さて、実釣開始。
まず日中は、漁港外側から魚の通りそうなラインを探しながらメタルで探る作戦。

よく通うG島にある形の堤防から、おもむろに沖に遠投。
激流と爆風でなかなか着底が分かりづらいが、調査と決めて数投。
足元も堤防の基礎からさらに落ちてるなーと、落とし込んだところで何かが触れる。
ボトムからハイピッチで巻き上げ、水面でフッと落としたところで銀鱗が見えた。
そのまま食わせに成功し、適当にいなしながら曳航。
ランディングポイントがド干潮なために見当たらない。

先端で準備中の餌師のおじさんに助けられて無事ランディング。
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島が予想以上に高いポテンシャルを秘めているような気がして、
調査モードから、いつも取れないあいつを狙うモードに移行してみる。
すると、ネリゴネリゴネリゴ、エソ。
ラインを意識して撃って行けば、ネリゴの回遊ルートには当たり、
頻繁に変わる潮流のポケットには必ず、何かしらついているようだった。
夕暮れまで1時間。外側を自由に右往左往。
そろそろ、アジの準備しなきゃなー。
内側の地形も知りたいし・・・と、テトラ帯の先端まで釣りつぶして、

『居るならこのブレイクのこの辺かな。』

ラストキャスト。
島の外側を流れる潮流の周回軌道上。
ブレイクの深い側、根が点在して、その点を結ぶ急角度にメタルマル。
ボトムから15回ハイピッチジャークで上げて、ボトムまで送り込む。
最初の根を越え、1段上の根に潮をつかって送り込んで乗せ、またハイピッチに上げる。
すると送り込む途中、3カウント、ガツンと当たる。反射的にアワセを入れ。
激しく走り出す。

『まさか』
そう思った時にはもう夢中。
よく覚えてはいない。

ちょっと先までテトラが入っている角度なので、かわすのに必死。
今回は割と楽に浮いてきた。
30㎝ちょっとの可愛いサイズだが、追いかけてきたアイツだ。
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ロッジで通算5回の敗戦。
その時はどれも大型。頭がでっかくなってるオオダイ。
敗戦時はどれも鮮明に焼き付いていて、
数か月経った今でもたまに、ラストランからブレイクのシーンを夢で見る。

暗くなってきて、ベースとして選んだ堤防でも、
最終便で到着されたアジンガーな釣り人がカマスを連発されているのを眺め過ごす。
小さな一歩を自身に消化しながら、煙草と珈琲でゆっくり過ごす。
『次はもっとデカイのを。』
そう心に刻み込みながら、夕闇に身を任せ、細糸を仕込みながら夜を待った。


暗くなり、アジは期待通りに、申し分なく釣れてくれた。

難しいことをしなくても、歩けば歩いた分だけ着き場が見つかり、
久々に泣き尺までのアジでクーラー満タン。
親父を連れて来たらどうなるかなー・・・など考えながら、
漁港の自販で氷をおかわりなどしていたら、
あっという間に朝マズメになった。

今回は湾奥フィネスの2本と83ディープでのキャロ。
というタックル選択だったけれど、結果だけいけば、
もう1本、中間の竿が必要だった。
見つけ出した尺アジパターンは、3gのJH単体を港内沖目でスローに。
キャロで獲れなくもないが、アタリが取れていないので、無理があった。
次回の修正点である。


さて。朝マズメ。
マダイをサイズアップさせたい。
そう意気込んで、沖のブレイクに夕マズメ同様にメタルを流し込んでしゃくりあげる。

ハイピッチジャークを入れた途端にいきなり来た。
表層でバイト直前に、見えた魚体はなにやらデッカイ青物。
ドラグが、キュイィィィィンと、聞いたこともない音でうなりながら逆転。
たまに聞く、聞いたこともない音。
一気にボトムまでラインを引き出され、
そこからガンガンと暴れまわる。
敢え無く数秒でフックアウト。
テールのダブルフックがもぎ取られていた。
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『まだ居るだろ』
ルアーを別の色の新品に変え、次を投げる。
また食った。

今回もハイピッチジャークを振りぬいた直後。
当然魚は驚いて、底まで一気に走られる。
ボトムからのファイトに備え、気を引き締めると、その瞬間、
何か魚以外の固い感触が、ラインを通して手元に伝わる。
そこでまたフックアウト。
ボトムの岩に魚ごともろに当たったのだろうか。
真相は全く分からないが、ルアーは不自然な形で破壊され、
ピカピカのメタルマルのアイのみが生還した。
強度的に何の不安も感じない鉛のルアーが、いとも簡単に。

この瞬間、このフィールドが、
僕の理解の範疇を大きく外れていることを知った。

その後、30分の間に、あと2度、チャンスは訪れたが、
3度目はリーダーの先端から、恐らく根ズレでブレイク。
最後は、緩くかけることには成功したものの、余裕を持たせてやり取りしていたが、
隣を漁船が通過し、それに驚いた魚のセカンドランを抑え込もうとして高切れ。

昼までやる気で居たが、この朝には、どうにも勝てる気がしなかった。

今日はそんな日だ。

そう理解して、急いで片付けて、1便で帰ることにした。

ニートな上に、音信不通で、さらに負け犬。
問題ない。

今回のタックル。
キャロ&ライトショアジギ
rod:GRF83deep
reel:ダイワ2500番
line:PE0.4号
lead:フロロ1.7号
メタルマル、coatac岩魚スプーン

アジ1掛け竿
rod:pro4EX TFL-64EX-R
reel:ダイワイージス2004
line:ブリーデンフロロ0.3号
lead:シューター4lb

アジ2乗せ掛け竿
rod:セレンディピティー63S(アングラーズディスカバー)
reel:ダイワイージス2004
line:エステル0.3号
lead:シューター4lb

ともに1.5gまでの単体用。
次回はちょっと強化。

ライトショアジギタックルは、目標達成までこのまま固定。
強い竿にする前に、まだまだ課題が山ほど残る。
HPSJで魚を掛けても、柔らかく掛けることが出来れば、
魚を驚かさずに、ジワジワときっと取れるはず。
その瞬間に対応できる集中力を、次回は温存しておこう。

まだまだ途中。
まだまだいってみよう。

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