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対象魚

やはり日本は資源管理後進国

  • ジャンル:日記/一般
先日、太平洋クロマグロ漁の漁獲規制に対して、500人規模の漁師によるデモがあった。

このデモは簡単に言うと、水産庁による不透明な漁獲枠の国内分配で、あまりにも大中型巻網漁業本位な分配に対して、小規模漁業者がこんな理不尽はないと訴えたデモだ。

以前も書いたことだが、改めて日本は「資源管理後進国」だと痛感した。

おそらく多くの方々もこのニュースは知っていると思う。

しかし、大多数は「知っているだけ」で、心に響くものは何もなかったのではないだろうか。


太平洋クロマグロの置かれている状況は、ネット等で調べれば大体わかる。

なので多くは書かないが、資源量が危機的状況なのは間違いない。

昨年日本は国際的に割り当てられた漁獲枠を大幅に超過し、今年も超過することはほぼ間違いない。

無能な水産庁や、一部自主規制しているとは言え、やはり漁業関係者の責任は重い。

特に産卵期のクロマグロを狙った巻き網は責任重大だ。

巻き網は一度に大量のクロマグロを水揚げする。

なので、魚の処理も一本釣りや延縄に比べて格段に雑である。

そうすると、魚の状態は悪くなり、価値を大きく下げる。

ようするに、価値の下がったクロマグロを大量に生み出してしまっているのだ。

ただでさえ少ないクロマグロを、全くもって有効に利用できていないのが今の日本だ。

なので、「薄利多売」をせざるを得ない。

結果、漁獲枠を超過するほど水揚げし、資源枯渇に拍車をかける。

しかも、産卵期のマグロを一網打尽にするのだ。

当然産卵できないのだから、ますます数は減っていく。


国際的な漁獲枠は守れない、産卵期のマグロを一網打尽にする。

これでは国際社会から非難を受けて当然である。

なので、先のデモではないが、大中型巻網漁業の分配を減らし、小規模漁業者のことを考えた正当な分配を行いつつ、全体の漁獲枠を徐々に削減していくことが望ましい。

まずは資源回復が最優先だ。


つい最近、国際機関「北太平洋まぐろ類国際科学委員会(ISC)」が、太平洋クロマグロの資源量が「回復傾向」にあると発表した。

あくまで「回復傾向」なのに、無能な水産庁は早速、規制を協議する国際会議に来年以降の拡大を提案する方針だそうだ。

水産庁にはいい加減目を覚ましてもらいたいものだ。


この現状を生み出しているのは、なにも水産庁や漁業関係者ばかりではない。

我々消費者の責任も重い。

マグロを食べる文化自体は全く問題ない。

だが、資源管理も出来ず、また資源に関して無関心な日本国民は、欲求の赴くままにマグロを求める。

まさに資源管理に関しては無知で無教養な国民なのだ。

以前も書いたが「数の少ない魚は食べない」

なぜこんな当たり前のことが出来ないのだろうか?

クロマグロをはじめ、ニホンウナギの最大消費国の日本が消費を大幅に削減、もしくはやめない限り資源量の回復は非常に難しい。

これも以前に書いたことだが、一種類の資源枯渇による人間社会へのダメージは本当に大きい。

こんなことは少し考えれば簡単に分かることだ。

なのに日本は未だに経済活動優先である。


そろそろ資源管理も先進国にならなければいけない時期である。

水産資源はもちろん、あるゆる資源に対しての考えを根本的に見直し、資源に対する新たな法や規制を整備し、持続可能な社会を目指すべきである。

結局、資源をはじめ地球環境を守り、負荷を与えないことが、我々人間の平和で安定した豊かな生活につながっているのだ。


おそらくこのブログを読んだ多くの方々は、何も行動に移さないだろう。

というか、ちゃんと理解できないのだろう。

悲しいかな、それが現実だ。

とは言え、そんな中でも素養のある何人かはアクションを起こしてくれると信じている。

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