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道東遠征 2020-1

  • ジャンル:釣行記
  • (遠征)
11/2~11/9までの間、北海道東部釧路湿原内の釧路川で釣りを行ってきた。

釧路湿原は日本最大の湿原で、東西最大幅25km、南北36kmという広大な面積を誇り、他の地域では既に喪失してしまっている我が国の平野部の原自然が保存されている。
湿原内にある展望台に登ってみれば遥か彼方まで続く芦原でタンチョウやエゾシカなどがのんびりと憩っている様子が見られ、湿原内にある湖や川のなかでもキタサンショウウオやイトウといった希少な固有種の残り少ない生息域となっている。

友人に北海道に釣りをしに行くことを告げると必ずといっていいほど
「イトウを釣りに行くの?」
と聞かれるが、今回の狙いはアメマス。
イトウはその希少性と見るものを圧倒する巨大さから、夢のある魚だと思うし、実際私もこの魚に夢を求め道北に何度か行ったこともあるが、今の個人的な気持ちとしては滅び行く魚はもうそっとしておいたほうがいいのではないかという想いが強いのでイトウを専門的に狙うということは今後無いと思う。もちろん、図らずも釣れてしまったら嬉しいのだが…。

話が逸れたが狙いはアメマスなのである。
道東のアメマスは春に降海し栄養を蓄え、秋になると産卵のため川に遡上し、産卵後は鮭のように死亡せず、河川内で越冬し、春になるとまた川にを下るという一年のサイクルで生活している。
今回狙うのは産卵後に低下した体力回復と冬を乗り切るエネルギーを蓄えるため食い気の上がる晩秋のアメマス。釣り用語でいうところのハイシーズンの釣行となる。

未整備で蛇行を繰り返している湿原河川は魚の付場が無数にある、というか、どこでも釣れる可能性があるので釣り初心者でも手軽に大型アメマスが狙える一方、通常のトラウトリバーと比較して水深があるためルアーのトレースコースなどの平面的な攻め方だけでなく、水深を考慮した攻略法が求められる奥深さもある特異かつ魅力的なフィールドとなっている。そのため釧路湿原での釣りは道東では人気が高い。

私も本格的にルアーフィッシングを始めたころに友人にこの釧路川とその支流雪裡川で大型アメマスを釣らせてもらい、湿原河川とそこに潜む大型アメマスに魅了された人間で、それまではエサ、ルアーを問わず様々な釣りに手を出していたが、この釧路湿原のアメマスにルアー、それもプラグの釣りにこだわるという方向性を決定付けさせられてしまった縁のあるフィールドだ。
それゆえこの釧路川の湿原流域には南の島にいても常に希求憧憬の感情がある。そして今回色々な都合事情が合致し、実に13年ぶりに一週間もの長きに渡ってこのハイシーズンの釧路湿原で釣りが出来る機会を得ることが出来た。
さて、この機会を上手く生かせるか…?



11/2
9:45タンチョウ釧路空港着。
オリックスレンタカーで一週間レンタカーを借りる。宿の予約は無い。
gotoトラベルを利用すれば安く宿泊することも出来たが、それ気がついた時には既に遅く航空券のキャンセル料で高くついてしまう状況だったので今回はなんの割引もなく、航空券とレンタカー代でお値段¥60,000。一週間も遊ぶにしては安いと思うことにした。

早速、釧路湿原内の釧路川下流に向かう。
立ち枯れしたヨシやスゲでカーキ一色に染まった湿原を釧路川が分断している。周囲の山々に緑は無く、木々にはちらほらと黄色の葉が付いている程度で、北海道の代表的針葉樹といえる白樺の木はすでに禿げ上がっている。一見、生命の伊吹が消えかかる晩秋の湿原。しかし、動物たちは厳しい冬を乗り切るためにその活動を活発にする。それは川の中に潜むアメマスもしかり。
周囲の沈んでいる景観に反して私の気持ちはどんどん高揚していく。

早く釣りがしたい!


まずは道路沿いの手軽なポイントにはいった。
まず使用するのは9cmのディープダイビングミノー"シュガーディープ90"。
ロッドは7,8ftのトラウトロッド。
釧路湿原エリアの釧路川では足下の深みを狙うと最も効率的に釣りが出来るのでもっと強く、短いバスロッドのような竿のほうがマッチするが、持ち合わせのロッドで済ませた。
このポイントの川幅は広く、水深があるため飛距離の出にくいディープダイビングミノーではキャストは10mほどに留め、足下の深みと立ち位置側の川岸に倒れこみ川に突っ込んでいる倒木、灌木の際を攻める。

川沿いには釣人が背丈ほどの枯れ草を倒して出来上がった道があるので、それにそって釣り下っていく。
一ヶ所でのキャストは最大でも5投げほどにしてテンポよく攻める。
いつだかヒラスズキの項でも似たようなことを書いたが、私のトラウトフィッシングはルアーを見た瞬間反応するような高活性の魚を拾いながら釣りをして行くスタイル。
なかなか口を使わない魚に何とかして口を使わせようなどという考えは毛頭なく、自分の得意なルアーを数投してそれに反応しないようならそこにいる魚は私の扱う魚ではないと割りきっている。この釣り方はもちろん万能ではないく、短所もたくさんあるが少なくとも私の性格にあっているし、爆釣がない反面堅実に釣果が出せる。

9cmで反応がないのでシュガーディープを7cmにサイズダウンしたところ当たりがでた。川岸にはワカサギと思われるベイトフィッシュが群れている。
小さな沢との合流でキャスト。
足下まで引いてきたシュガーディープを引き上げようとした時ルアーの後方で銀鱗がきらめいた。竿先が引き込まれる。ヒットだ。

魚はグルグルと体を回し、くねらせて抵抗を示す。本命のアメマスだ。
この魚ははっきりいって全然引かないし、
湿原河川は障害物が多いのでファイトは強引に行う。

一気に抜き上げたアメマスはなかなかの型だった。久しぶりでサイズ感がわからないのでメジャーをあててみると全長52cm。このサイズは間違いなく河川残留型の個体ではなく海から遡上してきたものだろう。
ここに最後にきたのはもう13年も前だし、付近には以前大型アメマスが釣れ盛っていたが現在は個体数が激減してしまった川があるので、今ここに目的の遡上アメマスがいるのか少し不安があったがこれで安心することが出来た。
後は現地で釣り方を調整していくだけだ。

一応、今回の狙いはアメマスの60cmオーバー。このサイズはシーバスでいうところのランカー80センチクラスに相当すると思われる。アメマスで70cmクラスはこれまで釣ったことがない(よく同行していた友人は何本かしとめていたが)のでこのサイズだと最高だが、大アメマス釣り堀状態だった音別川、茶路川が潰れた現在、遠征で70cmクラスを上げるのは至難の技だろう。

この後40cmクラスのアメマスを数本追加したところで4:30の日没を迎えたので初日は終了。

釣り後にはポイントから50kmほど東方の浜中町で牧場を経営する友人のもとへ。
この人は母島から移住した人なのだが、いってみてビックリ、この牧場主さんの影響で別個に母島にかつて住んでいた人が2名浜中町に移住していた。

もう人生で2度と出会わないであろうと思っていた人物と道東の僻地で再会しようとは…。
しかも、ここには顔見せ程度の立ち寄りをと考えていたのだが、かなり手厚い歓待をしていただき、最終的に5泊もさせていただくことになった。「晩秋の北海道の大気は厳しい寒さだが、人は暖かい」などというくさいフレーズが柄にもなく思い浮かんだ。




写真
1.釧路川のアメマス
2.同上
3.釧路川湿原域の流れ
4.浜中町の牧場








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