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Last River SeaBass!!

  • ジャンル:日記/一般

遂に迎えたこのシーズンの最終日。

この日で私の川での鱸釣りが終了となる。


最後の日はデイゲームと決めていた。

豪快なエラ洗いを目に焼き付けたい、綺麗で太い鱸を目に焼き付けたい。
そういう思いで、家を出たのは早朝5時。
 
綺麗な朝焼けに目を奪われ、思わず写真を撮った。

朝焼けを見ていると、凛と張り詰めた空気が私の体を起してくれる。

到着する少し前から、放射冷却の関係で急に気温が下がり、濃い霧に包まれた。
 
車から降りると、とても寒く4℃しかない。
そんな中タックルをセットする。

最後の釣行と言う事もあり、いつもより時間を掛けてセットする。
リーダーのチェック。
フックのチェック。
ドラグチェック。

 

 

 

全ての準備が終わり、ポイントに立つ。

時刻は8時。

ゆっくりだが全てが予定通り。

実は今回に攻めるエリアも”ここ”の範囲と決めていた。


魚が薄いであろうエリアと言う事は感じていたのだが、どうしてもここが良いのだ。

あちこち歩く。

 
 あちらこちらに鮎が死んで沈んでいる・・・・・・・

そして、産卵を終え死んでしまう鮭。
体が腐り、目も白くなってしまっているのにそれでもまだ川に背を向けず、上流に向かってヒレを動かしていた。

 
なんという生命力と、本能の凄さ。
上を目指すこの鮭に私は感動を覚えた・・・・・・・


そんな鮭に励まされながら、竿を諦めずに振り続ける。


そして、答えが見つかった。


  
しつこくジョインテッドクローにチェイスし、バイトしてきたのだが乗らなかった。
フォローでストリームデーモンを入れると、激しい水柱と共にロッドに衝撃が伝わった。

腹はそれほど膨らんではいなかったが、コンディションは良く、身の厚さがこれまで捕食して来た鮎の多さを物語っていた。
引きも強く楽しませてくれた魚だった。

最高だった・・・・・・・



今回ももちろん、この魚の次は狙わなかった。
まだ居る感じがしたのだが、私はこのポイントでは満足であった。


ふと、目に着いたのが岸辺にある、ちょっとした深み。
岸にはボサによるシェードがあり、一番深い所で、へそ程度。

 

鮎が群れていた。


増水の時は良い場所なのだが、今はどうだろうかと、ジョインテッドクローを投げ入れる。

すると、深みを抜け出た膝ぐらいの水深で、「ダーン!」と稲妻のような衝撃が走った。
すぐ姿を現したのは大きな鱸。

普通は中々あり得ない事なのだが、温かさと餌を求めて、シャローのシェードに隠れていたのだろう。

素早いスピードと、トルクで何とかボサの中に入り込もうとする鱸。

それを丁寧に交わし、無駄な負荷をかけないようやり取りする私。

多分顔はこの時点でほころんでいたと思う。

最高に良い時間だった。

 

 

頭から腹までの身の厚さは素晴らしく、傷一つない本当に綺麗な魚体。
 

こちらを睨む眼差しは、格好良く、野性味あふれる顔をしていた。


最後にこの魚に出会えてよかった。

出会える確率が低い事は分かっていた事。

だからその分嬉しさも増したのだった。

大きさなどは関係ない。
自分の拘った場所、時間、ルアーで釣れてくれたこの魚たちに私は拍手を送った。

たった一人の川に響く拍手の音。
だが、その音が反響し、大きな拍手の音となった。
 

ありがとう。本当にありがとう。
そんな気持ちだった。


リーダーとフックを新品に交換し、一息つく。

すると、少し上流で鮎がざわめいた。

まさか・・・・・・


そう思い、その場所に投げ入れた。
すると、またもや「ダダーン!!」と先程より激しいバイト。

すかさず合わせ、ファイトする。

もう感無量だった。

大きな鱸は私の目の前まで来ていた。
3尺には少し欠けるくらいだろうか・・・・・・・・


重さも、長さもさっきの鱸より一回りは大きい魚だった・・・・・・・・


リーダーを掴みグリップを掛け、この手に抱く・・・・・ハズだった・・・・・・・


神と言うのは、最後に試練を与えてくださった。

「そんな甘い物じゃない。」
「来年またこいつを狙いに来い」
 
そう言われた気がした。



 
翌日は、釣友と共に川を歩く。
釣れないと分かっている場所を多く歩いた。

ここで釣ったら気持ちいい。
ここで釣ったら嬉しい。

そんな場所。

釣友もそれでいいと言ってくれた。



そんな、短い時間が過ぎ、キチガイ達が竿をたたむ。
もう今年はこの場所で釣りをすることは無い。
 
 
 
 

笑ったり、悔しんだり、走ったり・・・・・・・・・

もう今年は出来ない。


「また来年。」

そう言葉を交わさなくてはいけない所なのだろうが、私たちは「じゃ、また」と次週も会うかのような挨拶を交わし、分かれるのであった。


  
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