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嶋田仁正
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▼ Kurodai77に求めた性能
- ジャンル:日記/一般
業界初のMリグロッドとして開発したティムコ「AP Kurodai77」。今回はそのコンセプトを含めて、なぜこのようなロッドが必要かを書いてみたい。
まず営業的な感覚でロッドを作るならバーサタイルな物を選べばいい。しかしその部分に目を向けてしまうと既存のロッドとの明確な差は出ないだろう。最初、このロッドを開発するにあたり考えたのは「いくらチヌブームでも、カテゴリー分けしたロッドを数機種出すのは無理」・・だから色々な釣りに対応出来るロッドを作ろうかな?と思ったりした。勿論、ロッドの差でかなりのアドバンテージが得られるボトム系の釣りを主体に考えなければチヌロッドを出す意味が薄れる。ただ「Mリグ」という特殊な釣り方、チヌの捕食法を考えた時、所謂表層~中層のゲームへ従順に対応出来るロッドは作れないという結論に達する。そこで・・「トップ用とボトム用の2機種作りません?」とティムコさんへお願いしてみた。帰ってきた答えは・・「それは無理」(笑)確かにそうだろう(汗)市場を見るにさすがにチャレンジし難い。やっぱバーサタイルか・・・と思っていたら!「やっぱ考えたけど、ボートロッドとショアスタイル両方に使えるチヌロッドならもう1機種追加しようか?」との答え(笑)
ここに「Mリグに特化」したロッドを思う存分作れるステージが出来た!つまり既存のロッドの枠から飛びぬけた「専用ロッド」が作れるのである。内情をあまり書いてしまうと怒られそうなので(笑)自分がボトム系の釣りに求めるロッドとは何か?更にチヌ独特の釣りに対応する為に必要な物は何か?を書いてみたい。代用の出来る「表層~中層」の釣りと、明らかに特化している「ボトムの釣り」その違いがここにある。
求める「感覚」
①グリップでティップセクションを感じる事が最低限必要である=ボトムは「読む」釣りだと思う。それには幾つかの手法があるだろう。例えば「ガイド」。ティップに意識を持っていけるセッティングというものがある。これは一昨年~昨年中期までの間、私自身「これだ!」と思ったロッド、OS76MLのセッティング。昨年から松尾君に貸してあるロッド。彼がベースに考えているロッド・・と思っていたが、どうも違うようだ。彼なりにアイディアがあるようなのだが、凄い事にブランクが出来る前からすでにガイド位置は決定しているというので完成が楽しみだ。
②ブランクの反発と弾性・テーパー=テーパーはファースト。これはまず揺るぎ無い。キャストした際の飛距離に大きく左右する反発力と復元力。更に警戒心と好奇心の強いチヌに適し、そして掛けた後のテーパー。ティップやテーパーに関しては自身が感じた「チヌを楽しむ」部分を模索すべく思考錯誤した昨年中期~後期に多用した硬めのメバル用ティップを採用。口横のスレ以外に乗る確立が悪いファーストバイトより、乗る確立が圧倒的に高いセカンドバイトを拾う為の策。これは昨年放映された「釣りごろつられごろ」の映像でも明らかなように、ファーストバイトを拾った松尾君と林君は口外へ、セカンドバイトを拾った私は口内へフッキングしたのでご理解頂けるだろう。つまりファーストバイトはその他の釣りと同じように「カウンター」でフッキングする。そのバイト時に運良く針先が触れれば「カウンター」が成立し、フッキング動作が可能となる訳だ。運良くカウンターが決まり、バレ率が高いなりにファイトへ持ち込めればそれで良し。そこからランディングに持ち込めるのは少しの「運」と彼らのように「経験」あれば何とかなる。だが針先が触れない一瞬の「ガツッ!」とか「ゴンッ!」などのバイト時(遊び食い)に思わずフッキング動作をしてしまった場合、一体どうなるのだろうか?答えは簡単。そのチヌは警戒心を持ち、口を使わなくなる。つまりその後の釣果に影響を及ぼす結果となるのだ。
③ボトムを這わせる為に=砂底、泥底、砂利混じり。波が打ちつけ、丸石となったゴロタ浜や底が硬いとか柔らかいなどの細かい因子はとりあえず省くとして、おおよそMリグが成立するエリアはこの3ヶ所。マテリアルごとに特徴はあるが、ボトムの地質とロッドのアクションには相関関係があまり無いというのが持論。いや・・無いというと語弊があるので「向き不向きはあるが俺の目線は別にある」と言った方が良い。と言うのも、この感覚を形成するのはロッドでは無く、むしろ「ルアー側」にある。同時進行的にルアー開発も行っているが、CD-7の弱点である「ボトムを刺す」という動き。これはアクションに由来するものでは無くその形状とリップ角にある。私がCD-7以外で「Mリグ向き」と認定したインジェクション系ルアーはこの「リップ角」と「ルアー形状」そして「アイの位置」から検証した結果。お陰で今ではルアーを見るだけで向くか向かないかを判断出来るレベルにまで達っしてしまった(笑)。その精度は100%近いだろう。多面的に見ていけばルアーを変える事でその地質に応じた釣りが完結してしまう事がお解り頂けるだろう。これをロッドのアクションで表現するには「砂底用」「泥底用」「硬い砂底用」「柔らかい泥底用」などなど・・マテリアルでアクション設定の何が違うのか?をそれぞれ明確化しないといけない事になる。残念ながらそんなレベルに自分自身到達出来ていないし、出来るとも思えないので1機種しか作れない自分の監修するロッドへは反映させない。もし仮にやれ・・と言われたらバスロッドのカテゴリーのように細分化して「Kurodai74MH」とか・・「Kurodai71H」とか・・「Kurodai68MLH」みたいな(笑)・・・そんな市場はチヌには無い。
④ファイト=チヌのサイズはせいぜい35~45cm。この辺がルアーで良く釣れるサイズ。全体の70%近くを占めるはず。既存のロッドで不満だった1位はその「パワー」。レングスにもたらされるものやブランクの弾性によるもの・・色々あるが、40cmを超えてこないとファイトタイムは10秒すら持たないだろう。実につまらん・・。次に違和感を与えるティップセクション。パワーという部分を削除していくと残されたものはメバルロッドしか無い。ただスローテーパーは問題外。調子は「先」でないと意味が無い。しかもPE使用が大前提であるのでガイド径や種類に気を配った。ブランクだけ良かったメーカー、ガイドだけ良かったメーカー・・そして辿りついたのがメバル72。45cmを超えるとドラグを出していかなければ耐えられない。50cmならリフトアップ時に腰で溜める。腰で・・?ちょびっとツライ(笑)なのでバットセクションはメバルロッドを超えた枠に設定した。ティップはそのまま硬めなメバル用を移植し、ルアーをコントロールする(ヒラ打ち防止)事とファーストバイトを違和感無く弾かない事だけを求めた。ベリーセクションはボトムコンタクトした際上下するティップを吸収するようアレンジしてある。ライトなシーバス、根魚ロッドで出来たような45cmクラスの抜き上げ。「Kurodai77」ではバーサタイルは求めていないので40cm前半なら抜きあげも可能ですが、それ以上のサイズはオススメしません。ただし一般的なサイズのチヌは主導権を握られる事なく楽しめると思います。とはいえ・・・70cm程のシーバスなら秒殺。4kgクラスのシーバスでもコントロール出来るバットである事は実釣で確認してあります(笑)。2kg近い魚を安全にゴボウ抜きするには静止状態で3kgを持ち上げられる統一素材のブランクかワンピースが必要。シーバスロッドを超えるパワーは、コンポジットされた「Kurodai77」には無いので、ハンドランディングして下さい(笑)
*私は「感度」という表現があまり好きでは無いし、信じていないのであえて「感度」という表現は控えています。
・・と一部を紹介(笑)基本的にはロッドビルドに関する部分はシークレットにしないといけないと思っているのでこの辺にて。先日仲間から「嶋田さんのロッドは何か違う?」と思っている人も結構居る・・と聞いたので、「チヌ」ロッドに関しての考察(っていうかもう完成しましたが)を書いてみました。簡単に言えば・・・「AP Kurodai77」は、代用出来ない部分であった「ボトム」の釣りを嶋田的に形にしたもの。ボトムを読んだりするだけなら硬いロッドが良いのは当たり前ですが、そこへ狙いの魚種の性格や最も原始的な捕食法を考慮した場合、既存のロッドを使っての感覚では残念ながら得られない、わからない・・。嶋田的「新感覚」をお届しました(笑)えっ?解りづらい?(汗)えっと・・・・例えば初めてエギングロッドが発売された時・・「イカってこんなロッドがいいんだ~」と思ったその感覚!「へぇ~ボトムのチヌってこんなロッドがいいんだ~」そう感じて頂ければ幸いです。また「BAKU×BAKU」(有名釣具店にて無料配布)にもロッドに関するコンセプトを寄せています!是非一度読んでみてください!
次回?明日?は「捕食」に関する部分と、「ルアー」について解説いたします。
- 2006年2月19日
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