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川端浩二

宮崎県

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102㎝の鱸を釣った話 

 

「ガババッ!」

「ドバババーッ!」


凍えるような冷たい川の奥から水を掻き回す重々しいへッドシェイクの不気味な音が、闇夜に鳴り響いた。


「喰った!!喰ったッッ!!デカい!」



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そこは秋のハイシーズンになれば飛びきりデカいのが釣れるわけでは無く、フッコ~70クラスがポツポツ釣れる言わば、サイズは出ないが数が出るとこだった。

だけど今年は違った。


遡れば2016年9月に発生した945hPaの台風16号の直撃からだろう。

九州は台風の影響を直に受け地形を大きく変える。良くなる時もあれば全く釣れなくなるケースもある 。

台風後、大量の土砂が流れ込みそれまでの地形を大きく変えた。
いつも釣れる11~12月のハイシーズンにサイズも出なければ数も出ず、たまにフッコのみだった。


「今年は釣れないね。なんでだろう。」


「フッコだね」

「次の潮かな。」



なんて諦めと希望の葛藤がありつつ友人と潮が変わる度に浸かって、定点観測的な釣りはしていた。

その中でも活性の上がる時合、付場、ダメなタイミングは把握していた。 


しかし1月に入り事態が急変した。

数は少ないが良型が混じるようになってきたのだ。




そんな大型鱸を求めて今夜も向かう。 

嬉しい気持ちと期待感があるのかガタガタと砂埃をまき散らしながら、車を走らせポイントへ入った。

降りるといつもと同じように雑草と乾いた土の匂いが鼻に付く。

ここはある潮位になるとそれぞれ流速の違う筋が3つ発生する。上流には1. 7mほどの深場がありべイトが溜まる。
50mほど下ると瀬ではないが、その表現を使うと平瀬から早瀬にギュッと絞れたような浅い急流がある。


例年と比べると下流へ30m近く広がった。細かく言えば途中に小さな落ち込みが2箇所。

台風以前の名残だろう。

そこに付くべイトも鱸も居るだろうけど、本命は違う。緩む深場から浅場へと流速が変化する境界線。


狙いはそこだ。


良い流れが走り出すまで距離を少しずつ前に詰めて行く。 


「ジジッ。。。」

ビッグシューターコンパクトから出る糸を引っ張ると寒さで手が痛い。
デカい個体が居る可能性が高く、フックが突き刺さるようカチカチとドラグを締めた。


西風6mが吹き付け耳に冷たい風が刺さる。

ぶっ飛ぶべンダバール89M、かっ飛びのBlooowin!140Sならこの風でも十分戦える。 

「べイ トが当たった、レンジは合っている」


刻一刻と変化する流れに対応するだけだ。

通す筋に漏れがないようにフルキャスト、ショー トキャスト、 ロッドを立て奥でドリ フト。
ロッドを下げて大きく ドリフ ト、アップ、クロスとしっかり流す。



「ここに居る鱸は必ず仕留めてやる。」 


 

丁寧に通すこと20分ぐらいだろうか。


ややアップクロスで流したBlooowin!140Sがターンした瞬間だった!


「ドムッ!!」


ゴムのような抑え込むバイト!

丸飲みする時の独特な感覚がべンダバール89Mから瞬時に伝わる!

と同時にズシッと重量が右腕へ伝わった。


スプールをグッと指で抑え、バットからカ強く合わせを2度叩き込んだ!



「ガババッ!」

「ドバババーッ!」


凍えるような冷たい川の奥から水を掻き回す重々しいへッドシェイクの不気味な音が闇夜に鳴り響いた。

 

「喰った!!喰ったッッ!!デカい!」



下流に居た友人も異変に気づく。ただこの風では声は届かない。

ロッドの重み、音で分かる大きさに心臓の鼓動が早くなり体が硬直しそうになる。

フック# 4でこの大きさでは不安だ。ドラグを少し緩める。

「頼むバレるな。。。」






「ガバババ、ポポヴァー!」



再びロで掻き回す異常なエラ洗い!
 

べンダバール89Mが三日月を描く。

大型鱸と流れが合わさるエグい重量負荷に追従するように、しっかり曲り突っ込めは反発で寄る不思議な感覚だった。
 

流芯から抜けた。



下流にアングラーも居るため予期せぬトラブルは避けたい。



ビッグシュターコンパクトでウインチのように一気に巻いた。

 

手前に寄りライトを点けると白く反射する川の流れから異様に長い銀色の尾びれが見えた。




「うぉー!でかいっ!」




すると再び力強くコンパスのように自分を中心として回り出した!


鱸も最後の力を振り絞り抵抗している!


 

背中のネットがスムーズに取れず焦る。



上流に向かって走り出した!



が、流れを利用できるチャンスだ!


べンダバール89Mを立てこちら側へ向け一気に勝負を掛けた。



 

手を伸ばした1度目はネットに入らない!!



2度にズルっと気持ち悪いドデカイ頭が入った!



その瞬間、再び激しく暴力的に暴れ出す。


「ドバババー!!」


「ドババッー!」







「絶対に逃がさないッ!」 



 

ネットの枠を水中からズリ上げる。






「ガシャワシャワシャッ!!」






動きを止めるまで絶対に手を離さない!服はバケツをひっくり返したようにびしょ濡れ。



最後の攻防をやり取りすると少しづつ、少しづつ暴れる力が弱くなって行った。






ずんぐりした巨体は静かになり、やがて丸飲みされたBlooowin140Sがハッキリと見えるようになった。


ボガを大きな口へ突っ込んだ。











「捕った。。。。」















「よっしゃー!!」
















14㎝クラスのミノーがすっぽり入っていた。





陸に上がり計測すると、自己記録更新と共に自身初のメーターオーバーとなる102㎝だった。











 

友人と握手し実感が少しづつ沸いてきて、とても嬉しく忘れなられない最高の夜になった。










ありがとう。






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捕食者は遊びで動かない。

ただ生きる、その1点のために全ての行動を取る。
自然界の原理原則だと思う。

釣人は逆で動く。楽しんで釣りをしたい。 

宮崎シーバスプレザントと当ブログタイトル名付けた時からその1点だけに必要な行動を取ると決めた。

釣り道具も楽しさの一つ。

これはべイトタックルで捕れた一本で、すげー嬉しかった。

前より良くなったけど上手い人と違ってバックラッシュもたまにする。

それは恥ずかしい?いやいや、堂々と解きます!
だってそれ以上に楽しいから。

失敗が恥ずかしいから使わないってのはやりたい自分の気持ちに嘘をついてるだけ。

仕事なら時には我慢も必要かもしれない。
でもプライベートな釣りまで我慢したくない。

やりたいようにやる。 

まー、初めは下手かもしれないが、そんのは初期投資みたいなもん。

ドラクエだって賢者になるには遊び人にならないとダメだし、レベルも一度0になる。 



でもその後に得られるものはもっと良いかもしれない。

楽しい事、好きな事は0になっても良い。

追求したいのです。 


 

ブロガーとしてそこそこ長く続けてるし、メーカー所属テスターだしログは何をベースに書こうか迷った。





このルアーめっちゃ釣れるよ!的な感じにするか。



メーターなんてもう捕れる気しないしね(笑)




色々と考える内にメンドくせーっ!てなって感じたままを全力で書こうって結論になった。





見返すと釣りログの原点である釣行記と、遊びの釣りに人は関係ねー!自分の為にとことん楽しむ!的な内容になってました。




長くなったけどこれからも感じたまま、思うまま遊びを全力で楽しみたいと思います!






ありがとう、メーターオーバー!


楽しい釣り最高だぜ!


これからもヨロシクね!


 

 

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