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徒なり。

黄色い粉末が飛び散り、両方の鼻からグズグズとだらしなく液体を垂れ流す時期も終わると、ここ浜松西部地区は柑橘系の花が一斉に咲き乱れ、かぐわしい香りに包まれる。
ヨーロッパにおいては、この香りの主成分を「香りの女王ネロリ」と言い、大変な価値があるという。
浜名湖周辺で釣りをしていると、特に三ヶ日方面から香…

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老人と渓

【Part1】
山里の割にはヒト気もない。
老婆あたりが歩いていても、絵になりそうなものだが。
時間的には既にそこそこの朝なのだが
見かけるのは、雀と旨そうなキジのみ。
梅雨らしく、いつも通り霧がうっすらとかかっている。
目的地までは、まだ数キロある。
少し車を停めてみる。
何気にこのモヤのかかった小規模な田ん…

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露の陽炎

早いもので、もう梅雨入り。
関西では観測史上最速なのだとか。
5月半ばでの入梅。
ジメジメが長くなるのだろうと考えると、いささか鬱陶しいのだが、寒い寒いと鉄球でも装着した様な、重い足を引きずって釣り場に向かっていた事を思えば、幾分身体も軽くなるというものだ。
梅雨と釣りを合わせた風景を、頭の中で描けばや…

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椿と榊

シュ~・・・・ピ、ピ、ピピーッッッー!
かん高い音が台所から、細く筒状になった槍となって、耳の奥に突き刺さる。
ハッと起き上がり、お気に入りだったハズのシャツの袖で、だらしなく垂れたヨダレを拭きコンロの火を止める。
明日は早朝からの釣行。
いつでも寝れる態勢を取りつつ、去年台湾で買ったプーアル茶を飲もうと…

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連続しない小説~moment~

どうも春というのは、ザワザワして仕方がない。
急速な変化が要求され、活動を始める季節でもある。
これは地球の法則であり、生き物がソレに抗うことは無い。
特に植物は定位することで、その思想に寄り添い、性質は顕著に現れる。
風、雨、あるいは動物や昆虫によって勢力を拡大していく。
にわとりたまごの話しになって…

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連続しない小説〈日常編〉

夜中に、けたたましい呼吸音で目が覚めた。
枕元には、黒い小型の箱型炊飯ジャーを想わせる機械。
そのサイドから蛇腹の管が延びていて
この管の先に、ちようどビッグバンベイダーの様な帯状のマスクに、鼻がすっぽり入るカップが付いている。
このカップを鼻に当て、マスクをセットし床につく。
強制的に空気を送り込んで…

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風とヒゲ

パタパタと電線の揺れる音で目が覚める。
ベッドから半身を起こし、カーテンの端をめくり薄暗い外を覗く。
常夜灯の光の影に、防風松が首を振って強風を報せている。
明るくなると、窓越しに見る浜名湖はウサギが目視できるほど跳ねていた。
ボートを諦めるには、十二分な音と光景だった。
予期していた事とはいえ、何かを…

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実録短編小説【サーフ編】

釣れようが釣れまいが、サーフの釣りは気持ち良い。
当日もワタシは、ハツラツかつ黙々とホゲマイレージを溜め込んでいると、隣のアングラーが近寄ってきた。
歳は、同じくらいだろうか?
ソコソコのオッサン。
男「どうですか?」
月並みなアングラー同士のご挨拶。
ワタシ「えぇまぁ、さっき来たとこですから」
お約束の…

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