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山田 大輔

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4月河川放浪記~下巻



上巻は、こちら。

中巻は、こちら。





再び降ってしまった、4月の雨。
悪い水が大量に流入してしまう
この季節の河川攻略は、毎年悩まされてしまう。


川を避ければ良いだけの話なのだが、
私は、河川のシーバスにこだわる。


流れを攻略するリバーシーバスの、
その達成感が、たまらなく好きなのだ。




そして、駄目だと解っていても、
その泥流に浸かり、打ち続け、
「何か」を捜し続ける。


このプロセスが、大好きだ。







とは言え、再び降ってしまった雨で
河川は生命感が無くなってしまった。




上げでも、増水と、弱い潮まわりの影響で
求めている、「綺麗な海水と流れ」が出ない。



回復には、1週間はかかるだろう。



しかし、「もしや?」を求めて
毎晩、撃ちに行く。

上げが駄目なら、下げは?
下げが駄目なら、上げは?

今日は、求めていた水になっていないか?
明日こそは、回復しているんじゃないか?




魚が見えている時よりも、釣行時間は増えていく。






いよいよ、ウエダーも両足浸水。
今年もワンシーズン持たなかった。






「釣れない」


ジレンマの釣行が続く。


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しかし、釣れないからこそアレコレ考える。



その時間も、「ルアーフィシング」の
楽しい時間なのだろう。









通う。悩む。

通う。悩む。

通う。悩む。






こんな時間が5日ほど過ぎた頃、

「様子だけ見るよう」


そう訪れた深夜。


その下げの水は急に綺麗になっていた。

何故?



昨日まで、まだ泥流だった河川の水が
今日は一気に綺麗になっていた。


理由は解らない。


潮まわりも大きくない。



もしかしたら、水門を閉めたのかもしれない。


色々と考えるが、とにかく待望のタイミングだ。


この日は、ジアイを外している。ノーバイト。



明後日は再び雨の予報。


チャンスは明日しかない!




帰宅後、ツレに
「明日は仕事終わってから釣りに直行する」と告げ、就寝する。





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仕事をこなし、
胸を膨らませながら、ポイントに向かう。
何千日と、釣行を重ね、
沢山の魚達と出会ってきても、
毎回釣りに行く前はいつもワクワクしている。

この時に、出ている脳内成分を感じると
毎回幸せな気分になれる。




願うのは、「水質」だけだ。


「頼む!そのままで有ってくれ!」










ジアイは、上げ。
最近好きなジアイ。



支度を済ませ、河面を見る。
緊張の瞬間。






その川面はシッカリと流れ、
その水は、清らかだった。



「良かった。。。」






安堵の瞬間。





そしてすかさず、BLoooWIN! 80S をセットする。



ユックリと、ダウンに流し込む。





「。。。。。」





「。。。。。」





「。。。。。」




バイトが出ない。



そして、BLoooWIN! 80S では、
ボトムを擦りすぎてしまう潮位の様だ。






普段なら、諦めてしまうところだが、
この日は違った。


「居ないハズがない」




そう、俺の中の何かが囁く。





「SNECON 130S 」



BLoooWIN! でボトムを叩きすぎてしまったので、

魚が下がってしまったと、予想される。



少し上のレンジを通し、
シャローエリアの今よりも下流に流し込みたい。


レンジを上げられるSNECON なら、
この水深でも行ける。

そして、BLoooWIN! とは違うアクションと、ボリュームの違うルアーで目先を替えてあげる作戦。







SNECON 130S にチェンジし、
ロッドを立てて、今度は更にユックリと
流し込む。


時折、ラインスラックを回収する時に、
SNECON を大きく蛇行させる。






「ガンッ!」




明確なバイトがSNECON 130S の動きを停める!




「居たー!」




激しい抵抗を見せつけながら、
水面で強いヘッドシェイクを繰り返すシーバス!




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BlueBlue SNECON 130S
フラッシュレッド


75 cm



正直、「あれ?」と、言うサイズ。

もっと大型が居るのでは無いかと思ったタイミングだった。



しかし、とても良い魚だ。
この子はデカクなる。

ファイトも素晴らしかった。


粘り勝ちの1本。






そして、この攻略方に間違いは無く、
狙うべきタイミングも完璧に見えていた証拠に、清清しい達成感を味わえた。

思い描いていた通りの展開に大満足だ。




しかし。。。







まだ、こんなものでは無いハズ。。。






今日の状況では、まだ出せる。



しかし、この時は「もう、これ以上撃ってはいけない」

という、気がした。




この潮ならば、
下げでも出せる。



そう確信して、


一旦、帰路に着く。






家でツレと夕飯を取りながら、
映画を二本ほど見る。


しばしの談笑を交え、先程の「武勇伝」を
釣りに興味の無いツレに熱く語る。
(軽く受け流されているのは言うまでもない)



毎日ワガママな私をサポートしてくれる
彼女には、本当に感謝をしている。




そして、寝静まった頃に
再びアタックを掛けるべく、車に乗り込む。


眠い。


明日も仕事。



しかし、狙うのはランカー。










毎日キツいが、何投も必用無い。




勝負は3投以内であろう。





下げで良いポイントに立っ。


やはり、下げでも濁りが無い。



「よし。」





暫く流速を観察する。
水深と流速から流し込むルアーを考える。




そして、撃つのはSNECON 90S


まだプロトルアーのために、ロストが恐いのだが、先程の事とレンジを見て
コイツしか無い。
いや、コイツに描けてみたい。

コイツで釣りたい。







狙うポイントの15 m程上流に
SNECON 90S を撃つ。





ラインスラックの弧を調整しながら
静かに流し込む。




SNECON 90S は、130S より
S字蛇行がクイックなルアー。



ポイント迄はあまり暴れさせず、
シーバスの目の前で動かす作戦を取る。








ボイントに差し掛かる。




ここで、リーリングでSNECON 90S を
動かす。



「キュン!キュン!」



深夜の静寂に、糸鳴り音が響く。





そして、再びSNECON 90S を送り込んだ。




「。」








「ゴウン!ゴウン!」






「!!!!!」




「食ってる!ヘッドシェイクだ!」





ミスった!
違和感は有ったのだが、
様子を伺ってしまった。



ラインスラックも有った為に、
「ゴン!」と言うバイトが出なかった。


「間に合うか?!」



渾身のアワセを入れる!





重量感が、ロッドを絞り混む。




なんとも無様なフッキングだが、
先程のヘッドシェイクのピッチと、重量感から
グッドサイスなのは、伺える。




何とか、フッキングしてくれた様だ。











なかなか浮かないソイツ。

重たいヘッドシェイクが続く。







慎重にファイトする。



20m。




15m 。




10m 。





重い。






このあたりで、レバーリールのクラッチを切る。




この辺からの、ランで無理にファイトしてしまうと、バレる。




レバーリールにしてから、
バラシと言うのは、殆ど記憶に無い。


恐らくフッキング後のキャッチ率は90%は軽く超えているハズである。




もう、取ったも同然だ。



一進一退の攻防が始まる。

その巨体と、水中でダンスを踊る。








そして、終演のネットイン。






入れる瞬間に、ランカーは確信した。

でも、ギリギリか?










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BlueBlue SNECON 90S (プロトタイプ)




行ってる!




やった。。。。。。。




ランディング後映像。







悠々と帰って行く。
その美しさ、そして強さ。

何時までも、元気でいてほしいと願う。



このランカーには
私のエゴの為に、無駄な体力を使わせてしまったわけなのだが、
リリースの時の何とも言えない素晴らしい安堵感と、達成感は、釣り以外ではなかなか無い感覚だ。


もっと、自然を愛そう。
もっと、魚を愛そう。

そして、この感動をもっと沢山の人達に
味わってもらいたい。



そう、改めて強く思う瞬間でもある。


(あ。ヒル取ってあげるの忘れた。。。)








釣れないから、つまらないでは無い。

釣れない時を経て得られる感動だからこそ
価値があるのだと思う。





4月の激シブを乗り越えて、
ようやくたどり着く、1匹。



サイズではない。
数ではない。



「ストーリーの有る1匹」と
皆さんも出逢って頂きたい。










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SNECON 130S






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BlueBlue

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