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西方見分録 番外編 見島2

  • ジャンル:釣行記
  • (遠征)
12/17
旅館から歩いて島の南西部の海岸にエントリー。

北西の強風は時間の経過とともにその威力を増していく。
それに伴って波もどんどん高くなっていく。

ゴロタのサラシでは昨日に引き続きヒラマサと思われる魚がヒット。
ここのヒラマサは波が引く時には底が見えるような浅場で食ってくる。
私の内で、青物は水深のある場所に回遊してくるというのが常識だと思っていたが、見島は余程魚影が濃いようだ。

魚は海岸線を暴れまわった挙げ句針を伸ばして逃げていった。

ルアーを持っていかれなくてひと安心…と思いきや、このファイトでラインが広範囲にわたって傷が入ったらしく、キャスト時にラインが切れてルアーロスト。

さらに、ノットを組もうとするものの傷んだラインは締め込み時に切れてしまうのでリーダーが接続出来なくなってしまった。

宿に戻ってメインラインを新品のPE1.2号に巻き換え。

集落まで戻ったついでに船着き場でレンタサイクルを最終日まで借りる手続きをする。

出てきた自転車は比較的新しい電動自転車。
これを漕いで島周りの波を見ながら北を目指し、好ポイントがあれば竿をだそうという算段だ。

Wikipediaによると見島の海岸線長は約24km。島の南端に位置する本村から、東の海岸を見ながら北上していくと、30分もしないで島の北端、長尾の鼻と呼ばれる岬に到着した。

西側は波風が強すぎてとても釣りは出来ない。
下見をした東側でヒラスズキが出そうな波が出ているのはこの長尾の鼻から島の北東部の観音平のあたりまでなので、長尾の鼻から崖を下り海岸まで降りて、観音平方向に釣り歩いていく。

西からの波と風は長尾の鼻を越えて島の北東部まで到達している。

波の高さは3.5mとのことだが、立ち位置が低いのでこの波には丘が迫って来るような迫力がある。
この釣りから遠ざかっている身からするとこのような高波はかなり怖い。

さらに横風がキャストを邪魔するばかりか、時おり吹く強風は身体を揺さぶり立っているのもままならないほど。

これだけ波が高いとヒラスズキが浅場まで入ってくるか疑心暗鬼になるが、魚の遊泳力は大したもので、大岩の横に出来るサラシの中でフローティングミノーにヒット。

ヒットと同時に竿が絞りこまれる。
…ドラグが効かない。

なんと、ライン交換時に締めたドラグを緩め忘れていたのだ!

グイグイ引っ張られて、終いには強い引き波と魚の走りが重なりラインブレイク。

なんというお粗末。
ルアーは残り一つ。


と、ここでヒラスズキ釣師を発見。
まさかこんなマニアックな場所でヒラスズキ釣りをしている人がいるとは思わず、興味深かったので話しかけてみた 。

手にしたロッドが私がヒラスズキ釣りで愛用しているモアザン平狂Ⅱだったので話しが弾む。

私がみすぼらしい装備と貧弱タックルだったので、普段大物釣りをしているということは信じてもらえなかったように感じたが、この人がとても良い人で、私の残りルアーが一個だと知ると、ルアーケース(平狂のステッカー付き!)からシンキングとフローティングのミノーを一個づつ取りだし、私に手渡してきた。

お礼が出来ないので一度は受け取りを固辞したが、気にしなくてもいいといってくれたので、ありがたく頂くことになった。
正直なところとても助かった。

この旅では沢山の人からからさまざまなかたちで親切を受けてきた。
今回のように直接物をもらったり、定食の量を多くしてもらったこともある。
断ったが、車に乗るか聞いてきてくれたり、家に泊まるように言ってきてくれた人もいた。

日常生活のなかでは人の悪意ばかりが目についてしまうが、世の中にはなんと多くの善意や親切に溢れていることか!

その人たちに直接お返しをする術はないが、私も自身に関わっていく人に親切にすることで、この借りを返して行きたいと思う。


その後当たりは出ず、結局同日は2バラシで終了した。




12/18
昨日までの結果から考えて、東より西側の方が魚影が濃そうなので、この日は西のゴロタ浜に入る。

昨日荒れ狂っていた風は収まり、波だけ残るグッドコンディション。
時期が良いのでもう釣れたも同然だろう。
これまで旅の途中で行ってきた川のスズキ釣りでは大まかな地形把握くらいしか出来ることがなかったので常に釣れるかどうかは不明であったが、ヒラスズキならだいたい分かる。

予想通り釣りをはじめてすぐに沖の洗岩が作るサラシから55cmほどのヒラスズキが出てきた。

ヒットルアーは頂いたアイマハウンド。

この日はヒットが連発する。

少し先の磯ではヒラマサがヒット。
これは足下を走られラインブレイク。


北上していくとなんの変哲もないゴロタ場でもヒット。
ここでも走られまくり、根掛かりのようになってしまった。

ラインが岩に引っ掛かっているらしい。ラインの先に生命感があり、思い切り引くと少しだけラインが回収できる。

バラす覚悟で無理矢理引くとラインは岩から外れたが、魚が再び走り出すと傷んだラインは切れてしまった。

いよいよルアーは残り一つ。

折角なので良いポイントを撃って終了したいので、小場所はとばして北に向かいずんずん進行していく。

そして見つけた好ポイント。

そこでは小磯の周りに大小無数の岩が頭を出しており、それぞれが複雑にサラシとスリットを形成していて、そのどのスリットにもヒラスズキが潜んでいそうだ。

先ずは波を観察する。

磯の先端部は絶好の立ち位置だが、数分に一度強い波がくるので危険。

磯の真ん中に大きな切れ込みが入っていて、その中は真っ白にさらしている。
切れ込みの奥からその先にある沖の岩に向かって投げれば安全な上にルアーが終始サラシのなかをトレースできるのでそこからキャスト開始。

すると10投ほどしたところで、切れ込み手前でヒット!

真っ白な海面から白銀の魚体がとびだした。ヒラスズキ!

サイズは50cmほど。
ヒットルアーはこれも頂き物のショアラインシャイナー140S。


まだまだここから魚がでそうだ。

同じ場所で投げるとすぐにまたヒット。

今度はガンガンラインが出る。
ヒラマサじゃんか…。

魚は磯を回り込むように走っていく。
先端まで出ればなんとかなりそうだが、大波がきたら危険なので動けない。

そのうち根擦れの感覚が伝わってきてリーダーブレイク。

まだ昼前だが、ルアーが底をついたので強制終了。


見島での結果は4キャッチ、6ラインブレイクという情けないものとなった。

言い訳をさせてもらうと、見島は事前情報でヒラマサ釣場とのことだったのでこの魚がいることは念頭にあったが、ゴロタの浅場でこれほど食ってくるのは予想外であった。

地元の方によると春はスズキメインになるとのことなので、ヒラスズキを狙うのならヒラマサの少ない春が良いと思う。
ただ見島は小さい島で2日もあれば島周りを全部攻め切ることができるので、長期の滞在は向かないかもしれない。

ちなみに見島で唯一ともいえる潮のあたる地磯ではクロマグロがでるようなので、ここにいくならショアジギングタックルは持っていきたいところだ。


釣行はこれで終わったが、まだ後日談がある。

今回の旅で使用したタックル
・ディアルーナ11M
・リバティークラブシーバス86L
・エクセラー2508RH
が見島から友人に会うために訪れた東京の立川で持っていかれてしまったのだ!

もし、これを見ている方で持っていかれた方か中古釣具屋でそれらしき道具を購入された方がいたら大事に使って下さい。

なんとも私らしいお間抜けな旅の終わりであった…。







~旅の終わりに~
この2ヶ月間に渡る旅の道中で沢山の町を通過し、季節は秋から冬へと移っていった。

この旅を通して得たものがあるかというと、今のところなにも思い浮かばない。
むしろ失った物を挙げるほうが簡単なくらいだ。

でも、それでよかった。
一度自分自身を白紙の状態に戻したかった。



程度の差はあれ人は誰しも年齢を重ねるにつれてその感受性が低下していく。

私もいつの間にか何か良い出来事があっても別段嬉しくなく、逆に良くない事がおこってもそれほど悲しくもならなくなってしまった。
劇的な変化はなかったが徐々に無感情、無感動の人間になりはじめていた。

そんな風になってしまった自分に違和感を感じていたし、同時にもっと感動したいと思っていた。

そんななか、私に唯一感動を与えてくれるのが釣りという遊びだった。

釣りをしている時は夢中になってそれに没頭することができたし、大きな魚が釣れるとそれこそ飛び上がるほど嬉しかった。

そんな風だったから釣りに対する意欲はどんどん肥大化していき、終いにはロウニンアジやマグロを求めて離島に移り住むまでになった。

ただ、魚の数を、型の良い魚を釣れば釣るほど喜びのハードルが上がってしまい今では10kgくらいの魚を釣った程度では別段何も感じなくなってしまった。

今回の旅はそんな自分に対する抵抗だったのかもしれない。

自らを苦境に追い込み、制約の多い条件のもと釣りをすることで沿岸にいるような「普通の魚」で感動できるか無意識のうちに試しているようなところがあった。
実際に今回であった魚たちは自分の人生の中でも印象にのこるものになった。


その行為が、この旅が意味のあるものであったのかどうかは今は分からない。
それはたぶん数年後にこの旅のことを思い返してみたときに初めてわかることだろう。
一つの経験が人間の中で血肉になるにはある程度の熟成期間が必要だと思う。



この旅の途中で1通のメールが来た。
モンゴル遠征を共にしたT氏からだ。

「来年の年末年始ニュージーランドいかない?」

来年のことなど全くわからないが、とりあえず
「行きます。予定空けときます。」
と返信した。

次の旅に備えて今は日常に戻ることにしよう。












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