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月が見ていてくれる

  • ジャンル:釣行記
満月は確かに釣り難いかも知れない。
だけどスズキは、その豊富な明かりを理由に捕食を止めるという事は無い。
 
台風通過後、だれもが美しい月を意識したであろう夜に、隅田川最上流部のインレットへひっそりと。
 
今回の台風は、東京湾奥へそそぐ河川の上流部へ大量の雨をもたらした。
それが大潮と重なり、上げ潮でフタをされた河川中流はかなりキツイ濁りが入った。
 
こういう時には、流域の短い支流のインレットが強い。
市街地を流れるゆえに、濁るのは早いがその濁りが取れるのも早い。
 
ちなみに、湾奥エリアにもそういう水路がたくさん在る。
特に青潮が出たあとは、奥の奥で淡水が流入する小水路へゴッチャりと魚が入る。
 
まるで、スズキはその境目を良く知っているように。
 
 
 
強烈な月明かりがまだ横から刺す時間。



細い水路。
長く伸びる影が水面に落ちない位置から、慎重にアプローチ。
 
月明かりがもたらすのは、水面下を意識するシーバスへのシルエットのプレッシャー。
 
音を聞き、側線で感じ、最後に目で見るという捕食行動。
もう1つが、水面よりも上にある世界への警戒心。
 
これらの何処を弄っていくかを考えれば、満月への答えはおのずと出る。
 
全体的に散らばる魚が減る分、良いピンが際立ってよくなっていく。
だから漠然と面で探して釣ると、とたんに難しくなっていくのが満月。
 
それを豊富なキャスト数でカバーするのか、ピンで絞って狙っていくのかはスタイルによる。
良い悪いではなく、私は後者の釣りが多い。
 
 
最初に入ったのは、流れ込み直後の護岸がストレートになっている場所。
前回の増水で釣ったのと同じく、際ギリギリに入れて早いピッチのジャークで護岸の影の部分へミノーを出し入れした。
 
いきなりガザッ!とバイトしたが、フックアップせず。
歯の硬さが伝わるそれは、たぶんナマズ。
ルアーをみたら、ヤスリで引っかいたような傷が付いていた。
 
水路をライトで照らすと、金色に光る目のナマズがめんどくさそうに逃げていった。
 
3匹も・・・w
 
 
次に入ったのは、対岸の支流の流れがひときわ走る筋。
月明かりでブッシュが強い陰を水面へ落としている。
 
しばらく間を切って、10m程のショートキャスト。
ストラクチャーが絡む場合は、距離はこの程度で十分。
 
ラインを馴染ませる前に、軽くジャークをしてウェイトを移動させる。
その後はいたって普通のスローリトリーブ。
 
水を受けてラインが真っ直ぐになったときに、岸際から1mの場所で強烈に水面が割れた。
水深30cmでのヒット!
 
今回使ってるロッドは、Apiaのイブラン。
長さは6.10フィートしかない。
 
距離を最初から求めてないのもあるが、何よりもエクストラファーストテーパーでの「狙ってく感」は、この手の釣りへ抜群に相性が良い。
 
ヒットしたスズキはそれなりのサイズ。
ドシャローなので、水面に突き刺さるPEが物凄いスピードで横に走る。
 
足元にはボサ。
対面にもボサ。
後ろにもボサ。
 
 
長いロッドでも良いのだが、ショートピッチでの早い勝負、特にロッドストローク分の突込みすら許したくない「極端に狭いファイトエリア」では、ベリーからバットのネバリがゆとりを与えてくれる。
 
それはもちろんバラシ易いロッドの条件でも在るのだが、ストラクチャーやピンでのヒットの多くはフックセットがしっかりと入る事が多いため、ギリギリでも曲げていればそう簡単にはバレない。
 
追わせて後ろにチョコンと食わせてしまうと恐ろしくバレるが、その時点でゲームとしてアングラーの負けで良いと割り切っている。
 
 
ドンだけそういう場所が在るか?と言われればそうは無いかもしれない。
正直、汎用性の欠片もないが、カリカリのピーキーな特性ゆえに、嵌れば「このロッド以外は無い」と言う強さを持っている。
だからオープンウォーターで乗せる釣りだけをするなら必要ないロッドだろう。
 
でも、ピンで掛けて引きずり出す釣りを知ると、手放す事が出来ない。
 
ドラグ幅とストロークを極端に短くしたガチの勝負。
三次元方行為にストレスが在るフィールドこそ、イブランの生きる場所だと思う。
 
 
飛ばしに飛ばして、ヨイショっとキャッチ。
 

 
 
やっと最上流域でこのサイズが出てくれた。
 
今回もしっかりとベリーのフックが、口の横に絡みついている。
俗に言う、ハーモニカ食い。
 
このミノーで釣れる魚の多くが、この形でフッキングされている事を気にしていた。
バレないのは嬉しいけど、写真写り悪いんだよねwww
 
携帯で仲間に位置情報を入れ、すぐにリリース。
上からライトで照らすと、迷惑そうにまた対岸のブッシュのほうへ泳いでいった。
 
突然の明かりで驚いた色々な魚が、水面を割って方々へ散っていく。
 
今日このポイントは釣れなくなるけど、もう良いのだ。
たぶん誰一人もココで釣りしないし。
 
 
アングラーの高揚を鎮めるのは、オレンジから翠へ変わった月明かり。
秋の虫の音へ耳を傾けて、次の釣りを想う。
 

 
 
その様子を、ポカ~んと月が呆れて見てる。
 
 
隅田川最上流の釣り。
最初の1本で生息を確認し、2本目で偶然では無い事を確信。
そして今日、増水というキーを再現し、このサイズを釣った事でもはや普通の釣れるポイントとなった。
 
1つの開拓が終わりに近づいた。
 
 
よいよ秋本番。
皆さんも良い釣りを。
 
 
■タックルデータ
 
ロッド : Apia イブラン610
リール : シマノ ツインパワー4000XG
ライン : PE1.2号
リーダー : ナイロン22lb
ルアー : ハルシオンシステム プロトミノー52号 
 
ウェアー : アングラーズデザイン ソルトウェーディングレインジャケット
グローブ : アングラーズデザイン メッシュグローブ 
ヒップバッグ : アングラーズデザイン ウェストバッグ2 

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