ヨーロッパのシーバス釣り2

  • ジャンル:釣行記
その2 アイルランドにて  挑戦編 + Fish&Chipsについて
 

(前回の続き)  アイルランドへは、ソルトルアー一式とテンカラ一式を持参した。何しろイギリス・アイルランドはフライフィッシングが盛んだから、和製伝統毛バリがどの程度太刀打ちできるかも試してみたかった。こちらの方は地元フライマンと一緒に挑戦。(結論:テンカラはヨーロッパでも通用する!ただしテンカラはタックルが極めてライトなのでファイトに限界あり)
 
まずはこんな堤防で・・・。



 
 
ところで肝心の海の中はというと、8月だというのにベイトっ気がほとんどない。


湾奥のメソッドで釣ろうにも、生命感がなさすぎるうえ、勝手が違いすぎる。本当のアウェーというのはこういうことを言うのだ!!(笑)
 
 
アイルランドの海。実際に見てみたその特徴は、
 

 
1.潮の流れが強い。
2.ケルプなどの海藻類が多繁茂している。北海道の海のよう。
3.透明度が高い。
4.ベイトっ気がない(どこに行っても小魚や、フナムシさえ目につかない)。
5.アザラシが目の前を泳いでいく。(!!)
 
 
 
ポイントに選んだ堤防の基礎は小磯。しかしこの日はベタ凪・・・・・・ 
 

・・・というわけで、最初に言ってしまうが、結果はあまり期待せずに読んでください(笑)

むしろ仕事の気分転換に、異国をほのぼのと旅行した気分で読んでいただく方がよいかと(予防線)


 
さて、とりあえず選んだポイントは①開けた場所で、②流れが効いた場所で、③水深があるので、これはバイブレーションでしょう、ということでビーフラップやレンジバイブをかっ飛ばす!!
 
 

 
狙いは港口の船道。掘られたブレイクを中心に狙うことに。
 
 
現地の釣りは大型のフローティングミノーのただ巻きがメインらしいが、せっかくだから湾奥メソッドで挑戦してみる。
 
 
晴れた休日、風光明媚、そして右手には水平線。バイブをかっ飛ばすのは爽快である!アイルランドは夏場でも20℃ほど。朝晩は10℃前後まで冷え込むことが多い。しかも湿気が少ない。日本のうだるような暑さを思うと快適そのもの。
 
 
しかし夜は10時ぐらいまで明るいという軽い白夜状態。よってナイトゲームというのは数時間しか成り立たない。雑誌を読む限り一般的にデーゲームが普通のようだ。
 
 
 
これが夜10時頃のダブリン中心部。明るいでしょ?



まずは表層から。潮目はくっきりと出ていて、流れの変化をかなり感じる。東京湾でこれほど強い流れを感じることは稀だ。流れの押しが強い。潮目を通すと流れの変化が手に取るように分かる。「ここぞ」というところで連続トゥイッチ。
 


しかし
 
 
 
ノーバイト。
 
 
 
 
扇状に投げ、つづいてレンジを刻んでいく。
 
 
 
しかし・・・
 
 
 
 
ノーバイト。
 
 
 
 
 
ボトムを探る。ボトムを転がすように。時折リフト・アンド・フォール。
だがフックに掛かってくるのは海藻の破片ばかり。ゴミを獲るのが面倒くさい。完全に北の海。
 
 
その後もミノー~バイブレーションまでレンジ・スピード・フォールの仕方などを変えながら潮目や根周りを投げ倒すも、生命感ゼロ。
 
 
魚類がいるのか?この海は。
 
四時間ほど投げたがあまりの無反応ぶりに精根尽きはてる。
 
 
・・・・・・・・。
 
 
しかし・・・・・・
ここまできて魚の顔を全く拝めないのでは収まりがつかない。
 
 
仕方ないので、ダイワの「月の鏑」を結び、せめてセイゴぐらい顔を見せてくれないかと。
 
 
月の鏑のチョイチョイメソッド。
ボトムをとって、チョイチョイとしゃくると・・・・・・
 
 
 
何かヒット!
 
 

 
引かない。

 
 
 
ゴミか?
 
 
 
 




 
こいつ。・・・しかも、どういうわけか足が3本とれている・・・
 
 
 
ついでストラクチャー際のボトムをチョイチョイすると、流れに変化のあるところが。


そこでようやく魚信!
 
 
 
 
今度は引く。
 
 
 
 
 
・・・ちょっぴり。
 
 
 
 
かすかに・・・
 
 
 
 
そこはかとなく・・・・・・
 
 
 
 
魚が、引いてる・・・・・・気がする。
 
 
 


 
 

 
??名前はわからないがスケトウダラのような魚が・・・。名前は忘れたが、後で調べたら現地では比較的ポピュラーなターゲットらしい。フライにしたら食べられそう。
 
 
即刻リリースしてあげると、水面を泳いで帰っていった・・・・・・
 
 
・・・と、思いきや、そこへ黒い影が。
 
 
上空から舞い降りたカモメが、かっさらっていった。・・・無常。
 
 
その後、同じ魚をもう一匹かけるも、後が続かず。
 

 
挙句の果て、アザラシが4頭、僕の目の前を悠々と泳いでいく。
水面をのたうちながらポイントをご丁寧に破壊していく。
 

 
これで完全に心が折れる(笑)
 
 
 
 
 
釣りを断念し、
 
有名なフィッシュ・アンド・チップスの店へ。



 
 
ということでここからはフィッシュ・アンド・チップスについてのご案内。
  
 
イギリスでもアイルランドでも、正直なところ本当においしいと思えるフィッシュアンドチップスはなかなか出会わない。しかしここのフィッシュンチップスは、本当にとてもおいしい!!
 
 
ホースはダブリン近郊の岬の先端にある街。ダブリンからダート(近郊列車)で約30分。ホース駅から徒歩5分ほどにこの店はある。店の名前はBeshoff bros(ゲール語か?)ダブリンに行かれる際はぜひ。
 
 
通常のfish bar(Fish‘n chipsを売っている店)では、注文すると、まず新聞紙をメガホンのように丸め、そこに山盛りのフライドポテトと魚のフライを入れてくれる。そこに塩と酢を豪快に振りかける。


ここは若干値段が高めだが、ちゃんとした箱入り。 
 
 

 
箱を開けると・・・
 



これでキッズサイズ。
 
 
フィッシュアンドチップスは必ず熱々を食べることが重要。
山盛りのポテトは、塩とモルトビネガーをしっかり振って食すとなかなか美味しいものだ。
 
 
 
まだたった一回の挑戦なので、結局全く把握できなかったアイルランドのシーバス釣り。海自体が全く別の海だった。せめて攻めどころが分かれば・・・。
 
 
しかし手つかずの自然が残っている環境。釣れるかどうかは別として、異世界の爽快な釣りができるはず。


もちろんフライフィッシングも美しい渓流に磨かれた美しい魚体に出会うことができる。パーミッションがいい値段なのだが、テンカラでやったら実に面白かった。

 
と同時に、東京湾がいかにシーバスの個体数に恵まれた特別な海なのか、そこで釣りができることがいかに恵まれたことかを実感した日だった。
 
 

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