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生物学の釣り <反射と本能Ⅰ:本能を理解する>
いわゆる「反射食い」。その正体を考えてみたい。今回は「反射」という行動(反応)を生物学的にもう一度検討し、正しく認識しなおしてみたい。「反射」とは、あるいは「反射食い」とはどういうことだろうか。2回シリーズで考えていきたい。
また「シーバスは本能的に~」という言い方をする。「本能的」ということも、同じくもう一度考え、正しく認識し直してみたいと思う。
ちなみに初めての方もいると思いますので・・・。
私「BENsan」は生物学を本業にしています。シーバスに関係するところでは、シーバス釣りを研究・調査の手段として、生物学の論文を書いたりしています。
ですので、今回の話も自分では一応、一理あるとは思っています。多分です。いや・・・こう書いているうちに何だか自信がなくなってきました。
ひょっとすると信じない方がいいかもしれません。いや、きっと信じない方が身のためです。(もちろん冗談ですよ)
さて・・・・・

例えばこのようなストラクチャー際のバイブレーション丸呑みバイト。こういうのもよく「反射食い」といいますよね・・・
これは本当に「反射」なのか?生物学的見地から言えば、僕はちょっと怪しいと思っています。その理由を考えていきたいと思います。
真面目な口調に戻ります。
1.動物の行動の分類
そもそも生物学的に動物の行動パターンを分類すると、その行動は
①走性 ②反射 ③本能行動 ④学習行動 ⑤知能行動
の5つの行動に大まかに分けられる(Fig.1)。
ざっくり言えば、原始的な生物ほど「走性」など図の左側の行動が占めるウェイトが高くなり、進化した生物ほど、右寄りの行動の占める割合が高くなる。
Fig.1 動物の行動分類
(専門的には注釈をつけたいところはあるのですが、煩雑で読みにくくなるので、できるだけざっくり書くことにします)
例えばゾウリムシの行動はすべて走性で占められているが、ヒトの場合は知能行動と学習行動がその行動の大半を占める。ヒトの行動にも反射や本能も一部は残っているが、走性は存在しない。
ちなみに各行動のカテゴリーの例は以下の通り。一応付記しますが、面倒なら無視してください。
走性:ガが光の方へ寄っていく。
反射:熱いものを触って、思わず手を引っ込める。
本能:カニの求愛行動など。
学習行動:鳥の刷り込み、ネズミの迷路学習など。
知能行動:試行錯誤なしに、推理で行動し、餌を手にするサル。
さて、Fig.1を見ての通り、反射も本能もこうした動物の行動の一つのカテゴリーである。
その中で、実は「本能」に関しては生物学・心理学など学問分野によって定義があいまいである。
しかしこれは魚釣りの話なので、生物学的な「狭義的定義」の中で話を進めたい。
さて、魚類の行動は、どう分析されるか。下の図を見てほしい。
魚類の行動をみると、「本能」の占める割合が最も大きく、「学習行動」の割合がそれに次いで大きい(Fig.2)。走性や反射による行動も残っている。知能行動(経験をもとに推理・推測し、予見して行う行動)は魚類には存在しない。
Fig.2 魚類の行動様式
ところで我々は普段の釣り生活の中で「本能的に」とか「反射的に」という言葉をよく使うけれど、その言葉の使い方は正しいのだろうか?本能や反射について、何か誤解はないだろうか?
結論から言えば、「本能」や「反射」については、(本来の生物学的定義から言えば)間違った使い方が頻繁にされている。
まずは、「本能」とはどのようなものか、どのように理解すればいいのか考え直してみたい。
2.本能行動の本質
以下、まずは本能についてできるだけわかりやすく説明してみたい。
「母親が子供を育てるのは母親の本能である」
この言い方は、大まかにいえばとりあえず正しいだろう。だが釣りに役立てるためにはもっと踏み込んで考えなくてはならない。
分かりやすい例をあげてみたい。
例えば、母親の本能。
「子育てをするツバメの姿」をどのように見れば、「本能」の観点から正しく解釈したといえるだろうか。
次のような言い方はどうか。
↑どう見ますか?
この解釈は生物学的には完全な間違いであると思う。「人間の母性愛」をツバメの行動に読み込んでいるにすぎない。端的に言えば、そのようなものはツバメには存在しない。もちろん文学的にはこういう見方も時には大切だと言えるかもしれないけれど・・・。
ではこんな解釈はどうか。
↑こういう言い方の方が、ツバメの母親の持つ「本能行動」を正確に示しているといえる。
「吐き気」がするというのは、ヒナの口の中を見たときに母ツバメに生じているであろう衝動の一つの可能性と理解して欲しいのだが、要するに本能とは、「思考による行動」ではなく「反応による行動」であると解釈するのが正しい。
そしてその行動は特定の刺激(信号刺激もしくは鍵刺激)によって引き起こされる。
魚の例では
信号刺激を受けると、どうしようもなく「そうならざるを得ない」感覚・衝動が生じるのであろう。そして「その特定の行動」をとらずにいられない。これはいかんともし難い。これが本能行動の本質である。
そしてそれが個体維持や種族の維持に深くかかわっている。たまたまそういう反応行動をする種が、生存や生殖において有利であったため、今日まで生き残ったということ。母親の嘔吐がヒナの生存、成長を支えているのだから。
こう考えれば本当の「本能」というものは、我々が無自覚に濫用しているようなものではない。それは厳密に定義されている一方、意外とその本質は理解されていないように感じる。
シーバスが本能的に行動するのは・・・・・・いや、どのような信号刺激をシーバスに与えればバイトを誘い出すことができるのか、と考えるべきであろう。さらには、いかにリアルに信号刺激を演出するか。
本能をよく理解していれば釣りをする上でかなり強力な武器になるように思うし、本能に限らず、シーバスの走性や学習行動を理解すると釣りの武器が増えるのではないかと思う。
・・・いや、私の腕前を考えれば、必ずしもそうとはいえないですね(笑)しかし別の角度からシーバス釣りにアプローチすることで楽しくなることは、あるいは世界が深まることは間違いないと思います。
本能の本質についての話。とりあえず今回はここまで。次はいよいよ「反射食い」について考えてみたいと思います。実は今回の話が直結します。また明日の夕刻にでも。
いわゆる「反射食い」。その正体を考えてみたい。今回は「反射」という行動(反応)を生物学的にもう一度検討し、正しく認識しなおしてみたい。「反射」とは、あるいは「反射食い」とはどういうことだろうか。2回シリーズで考えていきたい。
また「シーバスは本能的に~」という言い方をする。「本能的」ということも、同じくもう一度考え、正しく認識し直してみたいと思う。
ちなみに初めての方もいると思いますので・・・。
私「BENsan」は生物学を本業にしています。シーバスに関係するところでは、シーバス釣りを研究・調査の手段として、生物学の論文を書いたりしています。
ですので、今回の話も自分では一応、一理あるとは思っています。多分です。いや・・・こう書いているうちに何だか自信がなくなってきました。
ひょっとすると信じない方がいいかもしれません。いや、きっと信じない方が身のためです。(もちろん冗談ですよ)
さて・・・・・

例えばこのようなストラクチャー際のバイブレーション丸呑みバイト。こういうのもよく「反射食い」といいますよね・・・
これは本当に「反射」なのか?生物学的見地から言えば、僕はちょっと怪しいと思っています。その理由を考えていきたいと思います。
真面目な口調に戻ります。
1.動物の行動の分類
そもそも生物学的に動物の行動パターンを分類すると、その行動は
①走性 ②反射 ③本能行動 ④学習行動 ⑤知能行動
の5つの行動に大まかに分けられる(Fig.1)。
ざっくり言えば、原始的な生物ほど「走性」など図の左側の行動が占めるウェイトが高くなり、進化した生物ほど、右寄りの行動の占める割合が高くなる。
先天的(生得的)行動: 遺伝的に備わっている。生まれながらの行動 |
後天的(習得的)行動: 生後の経験の中で獲得する行動 |
|||
走 性 |
反 射 |
本 能 |
学習行動 |
知能行動 |
←原始的 進化→ | ||||
Fig.1 動物の行動分類
(専門的には注釈をつけたいところはあるのですが、煩雑で読みにくくなるので、できるだけざっくり書くことにします)
例えばゾウリムシの行動はすべて走性で占められているが、ヒトの場合は知能行動と学習行動がその行動の大半を占める。ヒトの行動にも反射や本能も一部は残っているが、走性は存在しない。
ちなみに各行動のカテゴリーの例は以下の通り。一応付記しますが、面倒なら無視してください。
走性:ガが光の方へ寄っていく。
反射:熱いものを触って、思わず手を引っ込める。
本能:カニの求愛行動など。
学習行動:鳥の刷り込み、ネズミの迷路学習など。
知能行動:試行錯誤なしに、推理で行動し、餌を手にするサル。
さて、Fig.1を見ての通り、反射も本能もこうした動物の行動の一つのカテゴリーである。
その中で、実は「本能」に関しては生物学・心理学など学問分野によって定義があいまいである。
しかしこれは魚釣りの話なので、生物学的な「狭義的定義」の中で話を進めたい。
さて、魚類の行動は、どう分析されるか。下の図を見てほしい。
魚類の行動をみると、「本能」の占める割合が最も大きく、「学習行動」の割合がそれに次いで大きい(Fig.2)。走性や反射による行動も残っている。知能行動(経験をもとに推理・推測し、予見して行う行動)は魚類には存在しない。
走 性 | 反 射 | 本 能 | 学 習 行 動 |
Fig.2 魚類の行動様式
ところで我々は普段の釣り生活の中で「本能的に」とか「反射的に」という言葉をよく使うけれど、その言葉の使い方は正しいのだろうか?本能や反射について、何か誤解はないだろうか?
結論から言えば、「本能」や「反射」については、(本来の生物学的定義から言えば)間違った使い方が頻繁にされている。
まずは、「本能」とはどのようなものか、どのように理解すればいいのか考え直してみたい。
2.本能行動の本質
以下、まずは本能についてできるだけわかりやすく説明してみたい。
「母親が子供を育てるのは母親の本能である」
この言い方は、大まかにいえばとりあえず正しいだろう。だが釣りに役立てるためにはもっと踏み込んで考えなくてはならない。
分かりやすい例をあげてみたい。
例えば、母親の本能。
「子育てをするツバメの姿」をどのように見れば、「本能」の観点から正しく解釈したといえるだろうか。
次のような言い方はどうか。
母ツバメはヒナに餌を食わせるために虫を捕まえに行く。お腹をすかせたヒナにひもじい思いをさせないため、母ツバメは空中を飛びまわり、一生懸命にアブやハチ、ハエやチョウなどの虫を獲る。そして急いで巣に戻ってくると、ヒナたちにその獲物を与える。これが母親としての本能である。 |
↑どう見ますか?
この解釈は生物学的には完全な間違いであると思う。「人間の母性愛」をツバメの行動に読み込んでいるにすぎない。端的に言えば、そのようなものはツバメには存在しない。もちろん文学的にはこういう見方も時には大切だと言えるかもしれないけれど・・・。
ではこんな解釈はどうか。
母ツバメは(自分の)腹が減ったので、何か食べに行くことにした。お腹を満たすために飛んでいる虫をどんどん捕まえて食べた。こうしてしばらく餌を食べ続けると、彼女は巣に帰った。ところが巣に戻ると、ハゲ頭のヒナが数羽いて、巣の中を占領している。入る隙間がないので仕方なしに巣の縁にとまると、ヒナたちが大きな口をあけてピーピーピーピー鳴き始めた。うるさいなと思ってヒナを見下ろすと、ヒナの口の中が派手なオレンジ色をしているのが見えた。それを見たとたん吐き気がして思わずヒナの口の中に嘔吐してしまった。 |
↑こういう言い方の方が、ツバメの母親の持つ「本能行動」を正確に示しているといえる。
「吐き気」がするというのは、ヒナの口の中を見たときに母ツバメに生じているであろう衝動の一つの可能性と理解して欲しいのだが、要するに本能とは、「思考による行動」ではなく「反応による行動」であると解釈するのが正しい。
そしてその行動は特定の刺激(信号刺激もしくは鍵刺激)によって引き起こされる。
口の中のオレンジ色を見て、思わずヒナの口の中に嘔吐してしまう。 ↑ ↑ <信号刺激> <本能行動> |
魚の例では
イトヨの雄は赤い色を見るとそれを攻撃する。 ↑ ↑ <信号刺激> <本能行動> |
信号刺激を受けると、どうしようもなく「そうならざるを得ない」感覚・衝動が生じるのであろう。そして「その特定の行動」をとらずにいられない。これはいかんともし難い。これが本能行動の本質である。
そしてそれが個体維持や種族の維持に深くかかわっている。たまたまそういう反応行動をする種が、生存や生殖において有利であったため、今日まで生き残ったということ。母親の嘔吐がヒナの生存、成長を支えているのだから。
こう考えれば本当の「本能」というものは、我々が無自覚に濫用しているようなものではない。それは厳密に定義されている一方、意外とその本質は理解されていないように感じる。
シーバスが本能的に行動するのは・・・・・・いや、どのような信号刺激をシーバスに与えればバイトを誘い出すことができるのか、と考えるべきであろう。さらには、いかにリアルに信号刺激を演出するか。
本能をよく理解していれば釣りをする上でかなり強力な武器になるように思うし、本能に限らず、シーバスの走性や学習行動を理解すると釣りの武器が増えるのではないかと思う。
・・・いや、私の腕前を考えれば、必ずしもそうとはいえないですね(笑)しかし別の角度からシーバス釣りにアプローチすることで楽しくなることは、あるいは世界が深まることは間違いないと思います。
本能の本質についての話。とりあえず今回はここまで。次はいよいよ「反射食い」について考えてみたいと思います。実は今回の話が直結します。また明日の夕刻にでも。
- 2011年6月7日
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