雪山からの良型シーバス

  • ジャンル:釣行記
ようやく降ってくれた!





今シーズンはどこに行っても雪不足で、ブッシュが出ているスキー場ばかりだったけど、これでしばらく持つかな。






冬の釣りも一発ランカー狙いなんかとても面白いのだが、どうしても春から晩秋に比べると冬場の釣行回数は減ってしまう。釣り場に向かうバイクがまずつらいし。。


これほど四季が美しい日本なのだから、それぞれの季節を楽しみながら一年を過ごしたいものだ。人の活動が低下する冬ではあるが、雪山の大自然を満喫できるスキーをすることで、もっと冬という季節を熱くしたいと思い、だいぶ前からスキー場通いを始めた。


計算上、バチ抜けから秋のランカー狙いまでの4月から12月は釣りメインで過ごし、1月から3月をスキーで過ごせば、一年中楽しい人になれると思って通い始めたのである。


さりながら釣りと同様、スキーもまたとてもとても奥が深く、白銀の世界に包まれる冬山の景観は美しいし、やり込んでいくと常に上達している実感があるところがとても楽しい。さらには滑り終えたあとの山菜の天ぷらで飲む一杯がまた格別で。。そしてはるかに健康的でもあり、いつの間にかどっぷりとスキーの世界にはまってしまったのである。





当初は冬場を充実させようというちょっと真面目な遊びのつもりが、気づけばそこそこしっかりやっていて、やがて公認指導者のライセンスも取得し、いまではレッスンをする側になった。


もちろんレジャースキーのシーズンというのは、普通12月くらいから3月くらいまでである。だが、スキー病もこう重症化してくると、11月からスキーシーズンがスタートし、僕の場合は終わるのが5月末。半年滑っていることになる。


さらにガチのスキーヤーは6月は月山、7月も担ぎ上げで乗鞍、そして8月は南半球という、もはやつける薬がない状態に。まあ、スキーの世界も釣りに負けず劣らず奥深く楽しいし、これまた入れ込んでいる変態が多いのである。


実際、スキーヤーの中には釣りとスキーの両方をやる人は結構多いのだが、その代表はマッスル力也さんだろうか。彼は基礎スキーのテクニック日本一を競う、全日本スキー技術選手権の全日本大会のMCをつとめていて、その語り口で大会を盛り上げている方であり、スキー界ではとても有名な人なのである。


有名人でなくても、僕の周りにもスキーと釣りの両方を趣味にしている人は実にたくさんいる。結局みんな自然が好きなのだ。


それに、デートにも、仲間との遊びにも、家族旅行にもなるのがスキー。最近は雪育といって子供の教育にスキーや雪遊びをしたり、高齢者の仲間作りや健康増進まで、スキーのニーズは老若男女に多様に広がっている。子供をスクールにあずけて、奥様とつかの間のデートというのも1つの楽しみ方。


誰かと楽しい時間を過ごし、夜は雪見酒で一杯なんてのもいい。仲間と集まって飲むのも楽しい。もちろん技術を突き詰めるほど面白くなるのが釣りとスキーの共通点。本格的な上達を目指せばそんなに簡単じゃない。


技術は嘘をつかないし、公的なテストや資格もあるから、釣りのプロみたいに何となく上手いのではなく、誰でも客観的に技量が評価してもらえるのである。そんな中でスキーのプロはケタ外れの凄みを感じる迫力ある滑走を見せてくれる。プロとアマチュアの差は圧倒的に違う。こんなふうに、ゆるいスキーも、ハードなスキーも、いろんな楽しみ方があるのである。


みなさんも、たまにはゲレンデに足を運んでみてはいかがでしょう。カービングスキーになってから、昔と違って初心者にも操作がかなり簡単になっている。逆に上級者にとっては道具の戦闘力が上がっているので、出来ることが増えている。軽快でスピーディーな現代スキー。始めたらハマるかも。釣りと同じぐらい大きな世界を、もう1つ持つのも面白いですよ!




まあ僕も5月いっぱい滑っているので、そこそこスキーにはまっている人間の1人であるが、




だが、こんな時期まで滑っていると問題が。。


















バチ抜け終わっとるやんけ!











実際バチ抜けだけではなく、晩秋のランカーシーズンもしっかりかぶっているのである。というわけで、最近は釣りシーズンとスキーシーズンを分けることもできず、半年はスキーも釣りもして、雪がない季節は釣りだけをするようになった。





さて、家の周りのベイエリアには、まだベイトが沢山いるようだが、この日はアクアラインを渡る。




前日にエキスパート(友人)が干潟で爆っていたので、そのエリアへ。
「立ち込まないと魚に届かないよ」とのことだったので、ウェーダー持参。


しかし冬の東京湾の釣りは本当に寒い。。僕は菅平で−20℃になる日でも、スキーなら平気だが、冬の東京湾の釣りはマジで寒い。ランガンしていると動いているように錯覚するけれど、運動量はたいしたことがない。


寒風が海面をなでるのを前に、寒すぎて立ち込む気になれず、陸っぱりからやろうということに。エキスパートの話も参考に、陸っぱりからやるならここかな、というエリアを絞っていく。


ちょうど下げ四分という頃合いで、流れはしっかり出ており、そこにスイッチヒッターを流していく。


しかしやはり立ち込まないと魚にはしっかり近づけず、なかなかバイトが得られない。


ブレイクを横切るようにアップからダウンまで扇状に流しながら、少しずつ移動していく。ルアーはあまり冷たくないので、海水温はそこまで低くなさそう。


しかし、いいところを流しているつもりなのだが、反応は皆無。澄み潮に加え、目視ではベイトも確認できない。潮位はどんどん下がり、ライトで水面を照らしてみると、足元はいよいよどシャローに。


魚が抜けたのかとも思ったが、そうだとしても残っている魚はいるはず。シンペン以外にもバイブレーションやミノーも投げていくが、ノーバイトのまま狙いのエリアを一通り流しきる。異常なし。


ここで、一度リセットして考え直す。魚が残っているとしたらどこだろう。冷静に地形を分析し、この辺りで一番のピンポイントはどこかを考える。


一点だけ、流れが地形に当たって、そこからぐっと曲がるピンポイントがある。魚が着くならそこ。しかしそこはショアから70メートルライン。しかもどシャローだ。着くならそのピンか、そこから少し手前のブレイクか。


飛距離が出て水面を引けるMagic wand heavyに変えて、フルキャストで一投。サミングで糸フケが出ないようにしながら、遥か先の水面に着水。


すぐに、ロッドを立ててゆっくりと巻き始めると、間もなく




モゾモゾッとしたバイト…





合わせ一閃!





ズン!






乗った!





距離があるので鮮烈ではないが、モンモンと暴れているのは分かる。距離による遊びが嫌なので、追い合わせを一発入れる。


しっかりフッキングしたところで、ロッドの粘りを使って竿を立て、そこから寄せていく。二、三回繰り返したところで、ファーストラン。ヴァンキッシュのドラグが回り、ラインがリールから出ていく。まあまあのサイズの予感。


秋のような瞬発的なファイトではないが、ある程度寄せると魚も反撃を繰り返す。少しドラグを緩めて、魚が走りたいときは好きなだけラインを出させてやる。


魚が止まったらしっかり寄せて、また走り出したら走らせて、また止まったら寄せてくる。ケンカせずに魚の呼吸に合わせて。


十分に寄ってきたところで、ネットに誘導し頭から入れようと思ったが、すでに足元は干上がりかけていて、水深が足りない。ネットがボトムに当たり、魚が上手く入らない。


そのどさくさで、ミスランディングした際にラインがネットに絡んでしまう。。暗闇の中でこういうトラブルはどうにもならない。魚の体力はしっかり奪ってあるとはいえ、ラストスパートをされると危ない。


ライトを口に咥えて、手早くトラブルの箇所を把握。相棒にライントラブル解消をサポートしてもらい、なんだかよくわからないことになっているところを解いてもらう。


そこから少し水深のあるところへ魚を誘導し、なんとか頭からネットに突っ込む。






渋い状況でなんとか獲ったシーバスはジャスト70センチ。アフターなのかだいぶガリガリである。


そのあとも続くかなと思いきや、相棒がボソッと、
「これでやっと帰れる」
というつぶやいたのが聞こえたので強制終了。。

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