サバイバル生活+釣り その1

  • ジャンル:釣行記
ある日、古代史が専門の大先生が、唐突に言ってきた。





「サバイバル生活をしよう!」






「はぁ!?」(爆)







すべてはここから始まる。しかしこれが最後に意外な大物との出会いにつながろうとは。



都会の人にはありがちなことだが、大先生は田舎暮らしに憧れを持っているとのこと。大先生の言わんとしていることを要約すると以下のようなこと。


「君は釣りで全国回ってるだろ?いいところ知ってるだろ?料理もできるだろ?じゃあ、なんか考えてくれたまえ。」 •••以上。



ということで、大先生のご要望に応えるべく、サバイバル能力がありそうな釣り班3人が招集され、もう一人、大先生の面倒くさい話を処理する担当として、サバイバル能力が皆無の若者がひとり、生贄の子羊の如く招集された。


メンバーは五名。メンバーは大先生によって釣りをして魚を確保する魚班と、茸狩りをするというキノコ班に分けられ、旅の担当が決められる。


登場人物を簡単に紹介しよう。



•••旅のコーディネート、料理担当。控え目に釣るエコな釣り師。魚班。


エキスパート
•••釣りの鉄人。全国北から南まで縦横無尽に釣り回り、本流のサクラマスや二尺級のマス類、アカメ、ヒラスズキなどを大量捕獲してきた荒らし屋。魚班。


ニューフェイス
•••彼女をほったらかして釣りに没頭、バイタリティーで魚をかけまくる若手アングラー。エリアでの彼の釣りは、もはや乱獲と言っても過言ではない。人間漁具。魚班。


子羊
•••大先生の面倒な要求や長話を一人で処理する、この旅の功労者。サバイバル能力が最も低く、特に虫を心底怖れている。キノコ班。ただしキノコの知識はゼロ。


大先生
•••食べるの担当。釣らせてもらうの担当。おしゃべり担当。人を困らせるの担当。イラっとさせるの担当。キノコ班、ただしキノコの知識はやはりゼロ。



以上がメンバーである。


キノコ班はキノコの知識を持った人間が一人もいないので、茸をとってくるのは本当にやめてくれと皆で大先生に懇願したのだが、大先生はかえってそれを面白がってキノコ班の看板を降ろそうとはしない。
面倒な人だ。


日程、コテージの確保、大まかなスケジュールの組み立てなどを、ほぼ私が行い、時は近づいてきた。


ニューフェイスはいつでも釣りがしたい人なので、早く旅立ちたいとウズウズしている。サバイバル本番の日まで、ニューフェイスと私は外房や川崎沖堤などで予行演習と称して釣り。カンパチやワカシ、カマス、アジ、シーバスなどを釣りまくって本番に備える。


エキスパートはややめんどくさそう。なにしろ二日あれば飛行機に飛び乗ってアカメやヒラをやる人だ。こういうゆるい旅はあまりしなさそう。とはいえ、今回の釣り場を熟知する人物なので、この旅には欠かせない。


大先生はどうやら「水曜どうでしょう」に憧れているらしく、一ヶ月も前から自前のサイコロを準備。行きの高速道路ではサイコロを振って罰ゲームなど行いながら進むつもりらしい。
この意気込み。ヤバいぞこれは。。


大先生と同じ車で行く子羊は、ただ震えている。これから己に降りかかろうとしている面倒くささの予感に怯えている。



決行は八月半ば。折悪しく台風直撃の日。実はこれ、ちょっと古い話(爆)


さて、どうなることか。昼の1時に現地集合という雑な約束で幕を開ける!


その2へつづく



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