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▼ ラストゲームのモンスター イギリスのパイク釣り8
- ジャンル:釣行記
いよいよ帰国を前にラストゲームとなる早朝アタック。8時から最後の豪華な朝食を食べなきゃだから(←これも大事)、正味2時間半といったところか。
ここのところ状況は良くない。でも、この数日で取り入れたインフォメーションや推理を総動員してなんとか最後にまたパイクの姿を見たい。この状況を打破するために試してみたいこともある。
きょうはいつもより下流側から釣り上がる作戦。下流は試しにやってみて、その先はこの数日で頭に入っている着き場を丹念に、それ以外は足早に探っていく。

いつもより下流の初めてのエリアに入る。開始早々、通りかかったおじいちゃんに話しかけられる。
「パイク釣りかな?調子はどうだい?」
「まだ始めたばかりなんで、これからですよ」
「そうか。いい釣りができるといいね。ところで、ここから300ヤードほどはこちらの岸はフットパスになっていて、本当は釣りは禁止なんだよ。向う岸はオーケーだ。一応伝えておくよ」
この人は本当のことを言っているように感じたので、
「そうでしたか、それは知らずにすみません。向こうに移動しますね。大事な情報をありがとうございます。」
と言って移動する。あとでよく調べてみると、彼の言った通り、このエリアだけ釣り場が変則的になっていた。
結局いつものところから釣り上がる。
一投目、ビッグベイトをキャスト。ゆっくりと巻き始めたところで、大型のパイクがフワッと姿を現した。そのまま甘噛みのようなバイトをするが、食い込まずに身を翻し、ゆっくりと濁りの中に沈んで消えていった。うっわ〜。。
そのパイクは残念ながらもう出てこなかったが、きょうはコンディションが多少上向きなのかもしれない。
集中して、効率的かつ丁寧に攻めていく。いつもアタリのない地帯は一投だけしてパスしていく。そろそろ出そうだなというところは広く念入りに探っていく。
しばらくランガンを続けていくと、昨年のラストゲームで一発逆転した思い出深いポイントに到達。あれは本当に嬉しかったなぁ、なんて思い出が蘇る。まあ、2匹目のドジョウなんてそうそうあるわけないが。
一応ここもしっかりチェック。着水させ、カウントダウンして、一定レンジを巻いてくる。
ゴッゴンッ!ゴゴンッ!!
えっ!?
次の瞬間、ティップが水面に突き刺さる!渾身の合わせ!
ドンッ!という重量感。魚は頭の向きを変え、そのままもの凄いトルクで走リ始める!
濁ったシャローの中を、黒ずんだ長い魚影が首を振り、泥煙をあげながら下流方向へと走ろうとするのが見える!デカイ!!ゾワッと鳥肌が立った。
しかし、満月を描くXT610-4Cはバットに粘りがあり、ベイトリールの強力な巻き取りパワーのアシストを受けつつ、モンスターの馬力を柔軟に吸収してくれる。僕も姿勢を低くして右に右に移動しながらラインの出る量が最小限になるようにいなしていく。
水面でドバドバッ!と暴れながらデスロールを繰り返すパイク。だがしっかりフッキングしているうえ、ワイヤーもガッチリかしめてきたので、ラインシステムにも不安はない。何度か走られそうになったが、焦らずにゆっくりとやりとりする。
明らかにこれまでにない重量感。こいつがこれまでの魚たちと別物なのは間違いない。水面でゴバゴバゴバッ!と暴れ、また走り出す。
だが、何度か突っ込みを交わしていくと、やがて王者はゆっくりと水面に顔を出した。頭をネットに誘導するが、僕の海外遠征用のネットの枠は50センチ。入るか不安になるが、なんとかネットインさせる。だが、パイクの歯はネットさえカットしてしまう恐れがあるので、オーシャングリップでつかみ取る!
獲った!!



Look at his head! !
この頭の大きさ!!ラストゲームで一発逆転!!草の上にゴロリと横たえたモンスターの巨体を前にして、僕はもちろん動悸が激しく、息が切れている。改めてデカい!腹の底が震えている。。
いつもそうだ。ラストゲームは常にドラマティックだ。最後の最後になって忘れられない奴との出会いが与えられたことの、なんと多いことか!
そう、僕にはラストゲームで逆転した経験が、これまでに何度もある。ラストゲームはその遠征の集大成であり、残された時間に、知識や推理を総動員するし、集中力も高まっていることもあり、一発逆転が自然と多くなるのかもしれない。
もしくはこうした過去の経験を重ねてきて、ラストゲームには必ず何かあると信じ切って最後まで挑んでいることもあるのだろうか。
でも、きっと今回はそれだけじゃない。これはあまりにも劇的すぎる。
僕が青春の一時期をすごしたイギリスの地は、人生においてとても大切な場所だ。ここには様々なものがいっぱい詰まっている。沢山の得難い経験やチャレンジをさせてくれ、見守ってくれた場所。この街や森や川は、いつだって僕に大切なものを与えてくれた。
今回もイギリスの川の神様が、帰国する前に川の主と会っていけよと言ってくれたような、そんな気がするのだ。
イギリスは一神教の国だけど、やはり僕には川には川の神様がいるような気がしてしまう。
一期一会に、心から感謝するのみだ。
大切にリリースする。
モンスターはsiltyな流れの中に悠々と帰っていった。
だが......彼を見送って、それで終わりではなかった。
そこからほんのちょっと、わずか15メートルほど進んだところで、今度はまたググンッ!とバイト!
ティップが下に、下に、鋭く引き込まれる!走りが速い!
うおっ!これは!?

なんと大型のパーチ!ここにきて、まさかの2種ともに逆転という展開!!大型特有の黒ずんだ体色。たしかに過去にもいいパーチを釣ったポイントだが、これは出来過ぎ。明らかにテクニック云々ではなく、ラッキーにほかならない。いや、やっぱり神様なのかな。
この後は完全なる沈黙となったが、今年のパイクラストゲームは、まさかの言うことない展開で閉幕した。
僕はもう見慣れてしまったけれど、おとぎ話の舞台のように美しい景色の中で、釣り三昧という幸せな時間。僕にとっては第二の故郷であるイギリスでの釣り。
また、きっと来年、King of the Riverと再会したいと思っている。会えるといいなぁ。
(イギリスでのパイク釣り)
The End
ここのところ状況は良くない。でも、この数日で取り入れたインフォメーションや推理を総動員してなんとか最後にまたパイクの姿を見たい。この状況を打破するために試してみたいこともある。
きょうはいつもより下流側から釣り上がる作戦。下流は試しにやってみて、その先はこの数日で頭に入っている着き場を丹念に、それ以外は足早に探っていく。

いつもより下流の初めてのエリアに入る。開始早々、通りかかったおじいちゃんに話しかけられる。
「パイク釣りかな?調子はどうだい?」
「まだ始めたばかりなんで、これからですよ」
「そうか。いい釣りができるといいね。ところで、ここから300ヤードほどはこちらの岸はフットパスになっていて、本当は釣りは禁止なんだよ。向う岸はオーケーだ。一応伝えておくよ」
この人は本当のことを言っているように感じたので、
「そうでしたか、それは知らずにすみません。向こうに移動しますね。大事な情報をありがとうございます。」
と言って移動する。あとでよく調べてみると、彼の言った通り、このエリアだけ釣り場が変則的になっていた。
結局いつものところから釣り上がる。
一投目、ビッグベイトをキャスト。ゆっくりと巻き始めたところで、大型のパイクがフワッと姿を現した。そのまま甘噛みのようなバイトをするが、食い込まずに身を翻し、ゆっくりと濁りの中に沈んで消えていった。うっわ〜。。
そのパイクは残念ながらもう出てこなかったが、きょうはコンディションが多少上向きなのかもしれない。
集中して、効率的かつ丁寧に攻めていく。いつもアタリのない地帯は一投だけしてパスしていく。そろそろ出そうだなというところは広く念入りに探っていく。
しばらくランガンを続けていくと、昨年のラストゲームで一発逆転した思い出深いポイントに到達。あれは本当に嬉しかったなぁ、なんて思い出が蘇る。まあ、2匹目のドジョウなんてそうそうあるわけないが。
一応ここもしっかりチェック。着水させ、カウントダウンして、一定レンジを巻いてくる。
ゴッゴンッ!ゴゴンッ!!
えっ!?
次の瞬間、ティップが水面に突き刺さる!渾身の合わせ!
ドンッ!という重量感。魚は頭の向きを変え、そのままもの凄いトルクで走リ始める!
濁ったシャローの中を、黒ずんだ長い魚影が首を振り、泥煙をあげながら下流方向へと走ろうとするのが見える!デカイ!!ゾワッと鳥肌が立った。
しかし、満月を描くXT610-4Cはバットに粘りがあり、ベイトリールの強力な巻き取りパワーのアシストを受けつつ、モンスターの馬力を柔軟に吸収してくれる。僕も姿勢を低くして右に右に移動しながらラインの出る量が最小限になるようにいなしていく。
水面でドバドバッ!と暴れながらデスロールを繰り返すパイク。だがしっかりフッキングしているうえ、ワイヤーもガッチリかしめてきたので、ラインシステムにも不安はない。何度か走られそうになったが、焦らずにゆっくりとやりとりする。
明らかにこれまでにない重量感。こいつがこれまでの魚たちと別物なのは間違いない。水面でゴバゴバゴバッ!と暴れ、また走り出す。
だが、何度か突っ込みを交わしていくと、やがて王者はゆっくりと水面に顔を出した。頭をネットに誘導するが、僕の海外遠征用のネットの枠は50センチ。入るか不安になるが、なんとかネットインさせる。だが、パイクの歯はネットさえカットしてしまう恐れがあるので、オーシャングリップでつかみ取る!
獲った!!



Look at his head! !
この頭の大きさ!!ラストゲームで一発逆転!!草の上にゴロリと横たえたモンスターの巨体を前にして、僕はもちろん動悸が激しく、息が切れている。改めてデカい!腹の底が震えている。。
いつもそうだ。ラストゲームは常にドラマティックだ。最後の最後になって忘れられない奴との出会いが与えられたことの、なんと多いことか!
そう、僕にはラストゲームで逆転した経験が、これまでに何度もある。ラストゲームはその遠征の集大成であり、残された時間に、知識や推理を総動員するし、集中力も高まっていることもあり、一発逆転が自然と多くなるのかもしれない。
もしくはこうした過去の経験を重ねてきて、ラストゲームには必ず何かあると信じ切って最後まで挑んでいることもあるのだろうか。
でも、きっと今回はそれだけじゃない。これはあまりにも劇的すぎる。
僕が青春の一時期をすごしたイギリスの地は、人生においてとても大切な場所だ。ここには様々なものがいっぱい詰まっている。沢山の得難い経験やチャレンジをさせてくれ、見守ってくれた場所。この街や森や川は、いつだって僕に大切なものを与えてくれた。
今回もイギリスの川の神様が、帰国する前に川の主と会っていけよと言ってくれたような、そんな気がするのだ。
イギリスは一神教の国だけど、やはり僕には川には川の神様がいるような気がしてしまう。
一期一会に、心から感謝するのみだ。
大切にリリースする。
モンスターはsiltyな流れの中に悠々と帰っていった。
だが......彼を見送って、それで終わりではなかった。
そこからほんのちょっと、わずか15メートルほど進んだところで、今度はまたググンッ!とバイト!
ティップが下に、下に、鋭く引き込まれる!走りが速い!
うおっ!これは!?

なんと大型のパーチ!ここにきて、まさかの2種ともに逆転という展開!!大型特有の黒ずんだ体色。たしかに過去にもいいパーチを釣ったポイントだが、これは出来過ぎ。明らかにテクニック云々ではなく、ラッキーにほかならない。いや、やっぱり神様なのかな。
この後は完全なる沈黙となったが、今年のパイクラストゲームは、まさかの言うことない展開で閉幕した。
僕はもう見慣れてしまったけれど、おとぎ話の舞台のように美しい景色の中で、釣り三昧という幸せな時間。僕にとっては第二の故郷であるイギリスでの釣り。
また、きっと来年、King of the Riverと再会したいと思っている。会えるといいなぁ。
(イギリスでのパイク釣り)
The End
- 2019年9月11日
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