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古賀 亮介‐snif

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ホームエリアのショアマダイ

7月下旬某日午前0時。
台風が過ぎ去るタイミングでの釣行。
車は西へと向かっている。


2日という時間。
何もなければ特に決まったルートを回るわけでもなく、
今回も気の向くままのステディゲームを展開しようと気楽に出かけた釣行だった。

しかして、ここ数日分のGPVデータを眺めていると、
ふと降ってきたインスピレーションがあった。
コレはもしかするとあのタイミングではなかろうか。
僕を西へ運ぶ車の中で、ふと湧き出したイメージ。


過去のデータを更に読み直す。
このためだけに、もう実は2年半という時間を掛けていた。

納得のいかない釣果は何度か手にした。
しかしそれらはここに公開する気にもならず、
3つ程、無かったことにした事もあった。秘密である。


西へ向かう車の中でスマホの画面が、
とあるピンに風が吹き続けている事を示していた。
加えて夜半に雨上がり、そして夜明けと同時に最後の剛風も収まる。
という予報。


次に潮汐表を見て、まさに『時合い』となるであろう夜明けに、
満潮からの下げが始まる最高のタイミングが重なる。

コレを逃したら次はいつになるだろう。
行くなら今日しかない。

そう決めて掛かるだけの確信。
行き先は決まった。

ゴリさんの『明日何処行くの?』と、いつも通りの質問にも、
彼自身、撃ちたい場所が他にあったようなので、
涼しい顔して大まかなエリアだけ伝え、微妙に迷っている風を装う事にした。

が、僕のテンションの変容が伝わっていたかは定かではないが、そのニヤニヤの勢い余って、途中の釣具店で気付けばレインを新調してしまっていた。
雨は上がるというのに。



7月下旬某日午前2時。
そういえば、この日は幼き日に世話になった人の命日であった。
今日は線香の一本くらい上げてから出よう。
実家でゴリさんの車から自分の車に荷物を積み替え、
既に犬も寝静まっている実家にコソコソと帰って、仏壇に線香をあげる。

そしてまた、車は西へと向かう。
タイムマシーンみたいなトンネルのオレンジが線になって過ぎてゆく
その隙間に降る静寂にひと時、身を沈めて朝を待った。



勝負をかける日は大体ひとりと決めていた。

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7月下旬某日午前4時半。

現場に着いて、ひとり準備をする。
予定通りのマイポイント。予想通り誰も居ない。
このピン、夏は地元のロコさえもほとんどノーマークになる事を知っていた。


予定している時合いはもう目前である。
恐らく時間にして20分もないだろう。


道具立てはブリーデンのGRF85PEスペシャル。
PE0.4号にフロロのリーダー1.5号。
リーダーが細いのはレンジがシビアだった場合に備えての予防線。

選んだリグはJAZZの尺ヘッドDタイプ4gに、
惜しくも廃盤になってしまったガルプのマイクロクローラー4インチ。
カタクチやイカナゴを追う魚に、絶対的な自信を持って投入出来るリグ選択である。

ホントはナレージとの2本立てで行く気だったのだけど、
出発時まではアジを軽く釣る事しか頭になかったのもあり、
プラグケースもジグケースも自宅に置いて出てしまったのだ。
これだけはうっかりである。


ピンの地形の事を少し書いておくと、ここはジカタの島嶼部。
小さな川があって、その出口には小さな漁港とも呼べない程度の埋め立て港湾。

ロコでなければ知らない程度の見落としがちな小さな川のそのすぐそばに、小さなワンドと小磯。
通年ベイトが寄り、すぐ沖目には外洋とほぼ変わらない大きな潮が流れている。
そんなロケーションである。


水辺に立つとイメージ通りの海が僕を出迎えた。

ナブラこそ起きないが、10cm程のカタクチの群がザワザワ。
その他マイクロ系のベイトも水面にワラワラ。
それを見ながらタックルを組んでいると、
単発だが明らかに非常にデカいとわかるアジのボイルが始まる。



ベイトボールの位置を読みながら一投目、
そのベイトの集団の少しシャロー側にアプローチする。

着水から3秒ほど落として巻き始める。
ボトムから順に探っていく事も考えたが、アジが水面を割るほどの現場状況。
そこに居るターゲットの多くは、水面近くの浅いレンジに追い込んだベイトを意識している事は明白で、深めの確認は後回しにした。



持ってきていればナレージ50のスピードとサイズ感がドンピシャだったな・・・と思いながら、その演出を意識して2回かるくジャークして横に跳び過ぎないダートで跳ねさせて、レンジを徐々に落としていくカーブフォール気味の巻き。

竿先を少しだけ揺らしながら、間に挟むリーリングの抵抗が少し軽くなる。
それはルアーの後ろに魚が着いたことを伝える合図だった。

直後、幅の小さなワインドを掛けて巻きだすと、コッという魚信。
パチッと掛けてみると猛然と走り出す。

ある程度絞めていたドラグを鳴らしながら上がってきたのはアジ。
それも、普段であれば小躍りして喜ぶ、45cm程のマアジだった。
目視で確認して抜きあげるが、ランディングしたと同時に外れて、オートリリース。
しかし今は気にしている場合ではない。
食わせて抜いただけで十分に僕は満足している(*´ω`*)


ベイトボールのシャロー側はアジ。
ならば・・・、やつらは1段下かな。
即座に次のキャスト。

2投目はベイトボールの端のディープ側に、カーブフォールでリグを滑り込ませてみた。

今度はファーストフォールから、カツッと当る。
先程の強烈な吸い込みでドスンと芯を捕えるようなストライクとは少し違って、歯のある魚特有の少しライトな噛みつきバイト。
すかさず掛けると、先程の強烈なマアジの引きより2段階ほど重いトルクのあるツッコミ。

掛けた瞬間の反転からの走りがなかなか止まらなかったので、
確実にフックアップした手応えを信じて、一瞬テンションを抜いて魚の走りを柔らかくかつ強制的に止める。
頭をこちら側に向かせてジワジワ寄せてくると、やはりヤツであった。




なかなか良いサイズ。
その周りにまだ2,3尾付いてきていた。青物かと。

マダイでもそんな事になるのね。

感心しながら足元に寄せて、口にフィッシュグリップを打って、
フックを外し、そのままの姿勢で簡易に写真をもう1枚。
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この1枚目が最大サイズ。推定75。

ここで一瞬迷う。
この1枚で終わらせていいのかと。
キープして写真を撮り、ロープに繋いでいては、このアグレッシブな群はきっと走り去り、
そのまま時合いを逃して、3年の蓄積での成果としてはやや不十分なまま終了してしまうだろう。

そういった思いが過ぎり、グリップをそのまま水中に突っ込んでリリースした。
その悠然たる魚体を見送りながら、次のキャスト。


リグに生命を吹き込むべく、テンションを張って、
先ほどと同じように軽くワインドを掛け、今度はレンジをやや上げながら巻いてくる。

するとすかさず次の魚信。


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2枚目コレも60オーバーのナイスサイズ。

この辺りから僕の方もスイッチ入っちゃって、あとはもうよく覚えていない。



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最後の1枚と決めたこの子はネットでランディングして、キープした。

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長さは最大ではないけど、プロポーションは多分この日一番だったように思う。


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氷を調達しに寄った近くの釣具屋さんで
うっかり計測してもらっちゃいました。65cm3.5㎏(w/6lbフロロ)

一通り撮影をして、1枚だけありがたくお土産として〆る。
ひとりでセルフブツ持ちって本当に難しいっすねww
強引にでも誰か誘っとけばよかったと後悔しながら、魚が見切れるw

土産など持ち帰る気が無かったので、クーラーなどの装備を持ち合わせなかったのだけど、幸い、前夜にレインウェアを買った時の大きなビニール袋があったので、それに入れて持ち帰る事にした。

神よ。僕はこのためにレインを買ったのですね。




ひととおり〆の処理を終わらせて、時合いが終了しているのを確認する釣りに移る。
すると・・・おつりで尺越えのマルアジも遊んでくれた。
マアジは抜け切ってたね。もっとフィネスな方向で探れば少し違ったかどうかは、神のみぞ知る。

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マルアジ。
結構な数を釣って、掛りが悪く口を壊してしまった個体だけ3本キープ。
こちらもありがたくいただく。

神経〆と血抜きが必須なマルアジ。
この時期の尺越え個体はそこそこ食味も良いのだけど、
サバ並に足が速く味が落ちやすいので、処理はしっかりやって持ち帰る。
氷〆までやればその後3時間くらいは刺身でイケるのだけど。
そうでなくても、アジフライには美味しいよ(*´ω`*)



さて。
マダイに関しては、今のところ、
ホームエリアの僕の手持ちのピンでは、年に何度も追いかけられるターゲットではない。
地域で見れば、決して個体数が少ないわけではないのだけれど、ショアから狙える位置に、差してくるピンとタイミングは、例えば瀬戸内や大分、長崎など各地のそれに比べると圧倒的に少ないからである。
しかしながら、こうやって必ずチャンスがある事も実証できた。

その夜に誘って同行してくれたゴリさんが、
この現場付近の港湾でフィネスアジングのスタイルで1枚、
http://ameblo.jp/goriniiyan/entry-12055434539.html?frm_src=thumb_module
まずまずのマダイを仕留めてくれてもいるし、要は地形と気象条件でのタイミングなのである。



で。
翌日までの釣行日程であったから、確認の意を込めて、
翌朝のタイミングで同じピンを打ってみたけれど、
今度は潮は動かないし、その“気配”は沖のある地点より手前には来ないし。
朝の時間は何事もなく過ぎていった。


それも予想は出来ていて、それをカバーできるピンに場所を移して釣れば良いのだけど、地図から割り出したそのピンには、潮位の関係で自力で渡ることは出来ないし、そもそも少し自身の釣りから外れてしまうので見送る事にしたのと、夜間に再度軽く荒れだしたので、ほんの微々たるものでも可能性を検証せずにはいられなかった。
その効果が潮の動きづらい次の日に、どうなるのか。
という事の方が、先に確認すべき事であるように思えた。


結果本命はマルホゲして、足元穴撃ちライトロックで遊んで帰ったわけですが(笑)

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この釣り、非常にお手軽で面白いです。
釣った魚の口からカニが出てきやすいので、
カニにトラウマのある僕はあんまりやらないですけどね(`・ω・´) コワイコワイ


ホームエリア全体での潮汐のイメージとしては、
明後日頃から数日間、またそのチャンスが巡ってくるはずなのだけど、
今週は他に追いかけるべき魚がいるので、このチャンスには乗れなさそうですが。

またいつか、今度はプラグで勝負してやろうと思う。



タックルデータ
rod     GRF85PEスペシャル
reel    13イージス2004
line    PE0.4号+フロロ1.5号
baits   JAZZ尺D4g+Gulp!マイクロクローラー4inワカサギ(アジ/マダイ)
    BlueBlueシーライドミニ9g シルバーグローイワシ(ライトロック)

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