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▼ 意外と知らない?ドラグの話 ~タックル解体シン書(リールのドラグ編)~
- ジャンル:ニュース
- (コラム)
先週に引き続きリールのドラグに関する記事です。
前回の記事ではドラグの実用的な調整方法についてまとめてみました。
今回はドラグの仕組みとメンテナンスにスポットを当てて、考察してみたいと思います。
【スペックどう見る?最大ドラグ力】
カタログや店頭のプライスカードを見ると必ず表記されている『最大ドラグ力(りょく)』の文字。
機種や番手によって様々な数値が並んでいますが、いったい『最大ドラグ力』とはいったい何を基準とした数値なのか、ご存知でしょうか。
ざっくりと述べると『ドラグを目一杯締め込んだ状態でラインを引っ張った時に、ドラグが滑ってラインが送り出される時の負荷』を差します。
最大ドラグ力の値が大きい程、理論上は強いラインを使える事になりますが、一般的な釣りでは指が痛くなるほどノブを締め込むような調整はまずしません。
そのような状態で釣りをしてもラインブレイクやタックルの破損など、どこかしらに不具合が出てきてしまいます。
前回のログでも述べましたが、最適とされるドラグの調整値は使用するラインの持つ強度の1/3〜1/4を目安としますので、最大ドラグ力だけに着目しても意味はありません。
参考にするとすれば、高いドラグ力=摩擦抵抗を持つ分(タックルバランスの範疇で)強いラインを使うことが出来、遠くでバイトがあった時に思いっきりアワセを入れても、ラインが出る事無く効率よくフッキング出来るといったところでしょうか。
※一部のメーカーは『最大ドラグ力』に加えて『実用ドラグ力』という値が併記されてます。
参考URL:http://fishing.shimano.co.jp/faq/63
【ドラグ力とドラグ性能】
前項の最大ドラグ力がどれだけ高い数値であろうと、本来の目的である『ラインを送りだす』ことが出来なければ意味がありません。
ドラグ機能とはラインが引っ張り出される時にこそ、その性能の善し悪しが決まります。
スムーズな滑り出しで、安定した一定のテンションを保ちながらラインを送り出すことが出来れば、ドラグが原因によるラインブレイクは起こりません。
ドラグ性能を低下させる原因としては
・締め過ぎによるワッシャーへの過負荷
・緩め過ぎてラインを出され続けた事による加熱
・水の侵入
・使用後の不適切な取扱い(メンテナンス不足)
現在では低価格帯のエコノミー機でも、ある程度のドラグ性能を有しますし、フラッグシップモデルなら驚くべき程の性能を持ちますが、重要なのは、その優れた初期性能をいかに維持させるかです。
【ドラグの仕組み】
ドラグ機構には金属製と、フェルト製またはカーボン製のワッシャーを交互に重ねるように配置し、先端にあるドラグノブを締めたり緩めたりして、ワッシャー同士の密着度を調節します。
結果、密着度が増せば摩擦力が増しラインが止まり、緩めればその逆でラインが出されることになります。
フェルト製またはカーボン製のワッシャーが1枚だけ配置しているタイプを1セットドラグと呼び、3枚配置されているものを2セットドラグと呼びます。
内蔵されたワッシャーの数によって摩擦面積に差が出るため、その差がドラグ力の違いとなって現れてきます。
2セットドラグの場合ドラグ力に幅があるので、ファイト中にドラグを操作する必要があっても、比較的安易に操作する事が可能でミスも少ないですが、1セットドラグの場合は、1コマ調整するだけで摩擦が大きく増減してしまう事が発生します。
個人的には、2セットドラグはある程度持続するサカナの抵抗を、ロッドのパワーで抑え込むような釣りに、また1セットドラグは瞬間的は負荷は掛かるが、ロッドの曲がりで吸収してしまうような釣りに向いているように感じます。
【ドラグの性能を活かすメンテナンス】
各ワッシャーの表面に専用グリスを塗り込み、適度な粘度と潤滑によってスムーズな動作が行えるようになっていますが、ドラグ機構の中で一番劣化しやすい部分でもあります。
ドラグの利きが甘い、スタックするように断続的に滑り出しが止まる、といった症状が出たらグリスを塗り替えるタイミングです。

ドラググリス
思っているほど難しい作業でもないので是非チャレンジしてみてください。
ちなみにドラグ部の発熱が想定される強い魚を対象とする場合に発熱を防止する役割を担っていますが、そのような大型リールの場合はカーボン製のワッシャーが採用されていることが多いようです。
いかかでしたでしょうか?
ラインやベアリングに目が行きすぎて意外と見落としがちなドラグという機能。
タックルバランスを考えるうえで重要な部分であることが、お分かりいただけたかと思います。
役割と仕組みを知ってメンテナンスは定期的に行っておきましょう
文 ナカヤマ
編 コウノス
あわせて読みたい人気の記事
ドラグを制する者は大物を制す ~ リールのドラグ設定まとめ ~
http://www.fimosw.com/u/editor/k3hfe1ypns9xsf
前回の記事ではドラグの実用的な調整方法についてまとめてみました。
今回はドラグの仕組みとメンテナンスにスポットを当てて、考察してみたいと思います。
【スペックどう見る?最大ドラグ力】
カタログや店頭のプライスカードを見ると必ず表記されている『最大ドラグ力(りょく)』の文字。
機種や番手によって様々な数値が並んでいますが、いったい『最大ドラグ力』とはいったい何を基準とした数値なのか、ご存知でしょうか。
ざっくりと述べると『ドラグを目一杯締め込んだ状態でラインを引っ張った時に、ドラグが滑ってラインが送り出される時の負荷』を差します。
最大ドラグ力の値が大きい程、理論上は強いラインを使える事になりますが、一般的な釣りでは指が痛くなるほどノブを締め込むような調整はまずしません。
そのような状態で釣りをしてもラインブレイクやタックルの破損など、どこかしらに不具合が出てきてしまいます。
前回のログでも述べましたが、最適とされるドラグの調整値は使用するラインの持つ強度の1/3〜1/4を目安としますので、最大ドラグ力だけに着目しても意味はありません。
参考にするとすれば、高いドラグ力=摩擦抵抗を持つ分(タックルバランスの範疇で)強いラインを使うことが出来、遠くでバイトがあった時に思いっきりアワセを入れても、ラインが出る事無く効率よくフッキング出来るといったところでしょうか。
※一部のメーカーは『最大ドラグ力』に加えて『実用ドラグ力』という値が併記されてます。
参考URL:http://fishing.shimano.co.jp/faq/63
【ドラグ力とドラグ性能】
前項の最大ドラグ力がどれだけ高い数値であろうと、本来の目的である『ラインを送りだす』ことが出来なければ意味がありません。
ドラグ機能とはラインが引っ張り出される時にこそ、その性能の善し悪しが決まります。
スムーズな滑り出しで、安定した一定のテンションを保ちながらラインを送り出すことが出来れば、ドラグが原因によるラインブレイクは起こりません。
ドラグ性能を低下させる原因としては
・締め過ぎによるワッシャーへの過負荷
・緩め過ぎてラインを出され続けた事による加熱
・水の侵入
・使用後の不適切な取扱い(メンテナンス不足)
現在では低価格帯のエコノミー機でも、ある程度のドラグ性能を有しますし、フラッグシップモデルなら驚くべき程の性能を持ちますが、重要なのは、その優れた初期性能をいかに維持させるかです。
【ドラグの仕組み】
ドラグ機構には金属製と、フェルト製またはカーボン製のワッシャーを交互に重ねるように配置し、先端にあるドラグノブを締めたり緩めたりして、ワッシャー同士の密着度を調節します。
結果、密着度が増せば摩擦力が増しラインが止まり、緩めればその逆でラインが出されることになります。
フェルト製またはカーボン製のワッシャーが1枚だけ配置しているタイプを1セットドラグと呼び、3枚配置されているものを2セットドラグと呼びます。
内蔵されたワッシャーの数によって摩擦面積に差が出るため、その差がドラグ力の違いとなって現れてきます。
2セットドラグの場合ドラグ力に幅があるので、ファイト中にドラグを操作する必要があっても、比較的安易に操作する事が可能でミスも少ないですが、1セットドラグの場合は、1コマ調整するだけで摩擦が大きく増減してしまう事が発生します。
個人的には、2セットドラグはある程度持続するサカナの抵抗を、ロッドのパワーで抑え込むような釣りに、また1セットドラグは瞬間的は負荷は掛かるが、ロッドの曲がりで吸収してしまうような釣りに向いているように感じます。
【ドラグの性能を活かすメンテナンス】
各ワッシャーの表面に専用グリスを塗り込み、適度な粘度と潤滑によってスムーズな動作が行えるようになっていますが、ドラグ機構の中で一番劣化しやすい部分でもあります。
ドラグの利きが甘い、スタックするように断続的に滑り出しが止まる、といった症状が出たらグリスを塗り替えるタイミングです。

ドラググリス
思っているほど難しい作業でもないので是非チャレンジしてみてください。
ちなみにドラグ部の発熱が想定される強い魚を対象とする場合に発熱を防止する役割を担っていますが、そのような大型リールの場合はカーボン製のワッシャーが採用されていることが多いようです。
いかかでしたでしょうか?
ラインやベアリングに目が行きすぎて意外と見落としがちなドラグという機能。
タックルバランスを考えるうえで重要な部分であることが、お分かりいただけたかと思います。
役割と仕組みを知ってメンテナンスは定期的に行っておきましょう
文 ナカヤマ
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- 2018年5月29日
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