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ドラグを制する者は大物を制す ~ リールのドラグ設定まとめ ~

釣行において、時に、思わぬ大物がヒットしてきた時に、


・『ジイイイイイイ~!!』っという音とともに、一気にラインが引き出された…あげくにフックアウト。

・アワセを叩き込んだ瞬間にラインブレイク。

・ヤリトリの最中に身切れてバラし。

・手応え十分だったのにフック伸ばされてジ・エンド。



上記のような悔しい思いをされた方も多いかと思います。



適切なドラグ設定がなされていないと、せっかくヒットしたにもかかわらず、しっかりフッキングしなかったり最悪ラインブレイクなどのトラブルに見舞われることも珍しくありません。



 

出展:DAIWA


今回の編集部ログでは、チリチリと音をたてながら確実に魚の体力を削ぎ取っていゆくリールのドラグ設定について考えてみましょう。




【そもそもドラグとは?】


ドラグとは、タックルが持つ性能以上の負荷で掛かった際に、ラインやロッドが、切れたり折れたりするのを防ぐ為に、一定の負荷を掛けながらラインを出して引っ張られる力を逃がす為の機能です。


スピニングリール、ベイトリール問わず搭載されている機能ですが、一般的に細いラインを使用する傾向の高いスピニングリールの方が、より繊細なラインの送り出しが可能になっています。


ベイトリールはスプールの回転を指で制御できる利点、いわゆる"指ドラグ"と呼ばれるテクニックや、クラッチを入り切りしたりしてラインを送り出すマニュアル感から、最初から最後までフルロックで使う人も多いと聞きますが、ドラグの必要性はスピニングリールと同様であり、やはり適切な調整が必要です。


 




【ドラグ設定の目安】


ラインの種類によって変化しますが、シーバスなど比較的ライトな釣りでの一般的なドラグ設定は、ラインの引張強度の1/3から1/4の負荷を目安として設定します。



これが実際に、どの程度の数値になるのか、伸び率の低いPEライン16lbを使う場合を例にして計算してみましょう。


伸び率の低いPEラインでは、魚がヒットした時の衝撃がダイレクトに結束部分やフックに伝わる事を考慮し、伸び率のあるナイロンラインよりも注意深く調整する必要があります。


そこで、引張強度の1/4を目安として計算をしてみます。



16lb=7.25kg
7.25kg÷4=1.8kg



おおよそ1.8kgの負荷が掛かるとドラグが滑り出す設定となります。


約2kgという意外と低めの数値と思われると思いますが、ロッドの曲がりとリーダーの伸びとの相乗効果があるので、魚にはドラグ設定以上の負荷が掛かっています。


もちろん、ロッドの特性やリーダーの種類・長さ、釣り場の状況によって予め増減させておくことも重要ですし、ヒットした魚のパワーによってはファイト中にドラグの調整を強いられる場合も発生します。




【魚種やシチュエーション毎の目安】


磯場やジギングなど強引なヤリトリを強いられる場合は、同じPEラインでも余分にラインを出されないよう、前述の設定より強めの調整を行います。


このようなシチュエーション(状況)の時は、ロッドの曲がりを活かすようなロッドワークを行うようにすることで、ドラグの性能を最大限に引き出す事が出来ます。


また、極細ラインを使う反面、ヒットした時の衝撃がシーバス以上で、常にライン強い負荷が掛かるエギングのような釣りの場合は、逆に少し緩めの設定にした方が良い結果を生むといえます。




【ドラグの設定方法】


専用のドラグチェッカーなどがあれば良いですが、市販されている安価なデジタルスケールでも充分代用出来ますし正確です。



 

デジタル秤 出展:Amazon


何度か設定する度に手でラインを引っ張りだし、その感覚を覚えておけば、計測機器のない釣り場で再設定する場合にも有利です。


意外と身体が覚えているもので、何回か繰り返している内に、計測器がなくとも割と正確に調整できるようになりますし、なにより魚とのファイト中にも、ドラグノブを的確に動かすように出来るため、締め(緩め)すぎといったミスを防ぐことが出来ます。


ちなみに水が100ml=100gであることを利用して、水を入れた容器を吊り上げる事で設定する方法もありますが、不意にラインが切れたりすると非常に危険な為あまりオススメ出来ません。




【まとめ】


魚とファイトをする上で重要な要素はたくさんあります。


フックが魚を捕らえ、ラインとロッドが暴れる魚の動きを抑え、アングラーがロッドを操作しながら全体をコントロールする…。


それでも魚の抵抗を抑えきれなくなった時がドラグの出番で、例えるなら『最後の砦』といったところでしょうか?


是非一度見直して見ては如何でしょうか?




文 ナカヤマ
編 コウノス


 

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