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イカスミ仙人

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メバルを守り、喰う。

  • ジャンル:釣行記
シーバスを見切るやいなや、アジだ、メバルだ、などと言い出す輩はろくなもんじゃねえ。

以前、難しい魚を攻略しては何にも代えがたい充実感を得ていた男は、いまやシーバサーとしてのプライドを捨て、ただの釣り道楽への一歩を踏み出した。

若かりし頃、四方八方の女に手をだし、媚を売り、最終的には全てを失った、そうした苦い経験が全く薬にはならなかったようだ。

そして男はまた新鮮な血を求めて旅に出る。


気温が急降下した先週末、急にカワイコチャンに会いたくなった。本当はメロンが好きだけど、たまにはバナナが食べたいとかいうような生ぬるいものではなく、ガチで円らな瞳に会いたくなったのである。

お決まりの内房ポイントは、あの子を狙う敵がまだ少ない。それもそのはず、漁港のたまり場には、年頃どころかJKの姿も見えない。JSやJCがチラつかせたエサに、無邪気にも絡んでくるだけだ。

なぜこんなロリロリ天国になってしまったのだろう。

考えてみれば昨シーズンもそうだった。その結果、脂の乗ったナイスバディーを喰らうという野望はいまだに叶えられていない。

よく、以前はもっと大物が釣れたと聞く。釣りの、どのカテゴリーの先人達も口を揃えてそう言っている。



足場のよい漁港にも居着き、簡単に釣れ、しかも旨い(らしい)白メバルを、釣人が放っておくわけがない。

例えば、漁港に一定量のメバルが居着いているとする。

大まかに分けると5㎝ほどの一年魚、15㎝ほどの三年魚、20㎝ほどの五年魚、さらには尺サイズの十年魚が生息し、幼い魚の数が多く、大きく成長するにつれて絶対数が少なくなるピラミッドを形成している。

手付かずの自然の中で、メバルの最大の敵は他の肉食魚だろう。他にも鵜などの鳥やイカなんかに食われる子もいるに違いない。警戒心が薄く、経験も少ない子供達が最も多く捕食されるのは自然界の掟である。

とは言っても、現状の総個体数をキープするためには、それなりの数の成魚が必要になるが、5㎝前後の子メバルはウヨウヨいるから、十分に子孫を残すことが可能なのである。

だがそんな不安定なピラミッドを人間は容易く押し潰す。

その漁港で初めて釣りをした人は驚くだろう。尺混じりに20㎝台のメバルを大量に捕獲。噂を聞き付けた後続達が乱獲し、あっという間に成魚は消える。

メバルは成長速度が遅い。シーバスの半分以下だ。

釣りたい気持ちと食べたい気持ちはどちらが優先されるのか。

春、とある漁港で10㎝ほどのメバルをキープしている首都圏ナンバーの釣人を見た。

自分が大事にリリースしたカワイコチャンが、先見の明を持たない人々の胃袋と虚栄心を、ほんの少しだけ満たす。

おそらくその他のエリアでも状況に変わりはないはずだ。いまは魚が多いポイントでも、いずれそのときがやって来る。



さて、ロリータを虐待した後ろめたさに苛まれながらも釣りを続行した仙人は、最後にいい女を抱くことになる。

二つ目の漁港。ここは春に、少し顔つきが憎たらしくなった25㎝のメバルをミノーで釣った場所。

水位が低く、ベイトも見えない。

満天の星を見上げながらボケーっとリールを巻いていると、

ゴン、ジーーー!

間違いなく尺超えだ。

1号のリーダーを不安に感じつつもドラグを締めて強引に寄せると、、ジャンプ!

え、ジャンプ!?

ハンドランディングした大きな口元にポチっと細軸のシングルフック。なんともバランスが悪い。

丸みを帯びたプラチナボディーに芳しい香り。房総のシーバスはいつ見ても美しい。

少しがっかりだったが、ピアスを付けたまま海に返すことにならなくてよかった。

しかし覚えとけ。そのうち必ずやお前を食ってやる。

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