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▼ ヒラスズキ釣り
- ジャンル:釣行記
    土曜日は日曜開催のSLTT(シイラ大会)の準備。
平塚の港は14時以降から使えるので、午前中は時間が取れる。
 
金曜の夜に嫁様の実家へ家族を下し、そのまま伊豆方面へと向かった。
 
狙いは磯のヒラスズキ。
 
今回はチャリ君に現行ブランク(ほぼ最終プロト)を渡す目的もあるので、前夜に到着して駐車場で寝て待ってることにした。
 
1週間の仕事を終えて、楽しみな休日に磯へ入るサラリーマンアングラーは多いと思う。
 
疲れているのは当たり前。
フィールドへのドライブもそれなりの距離になってしまい、ぶっ通しで走ることも多いと思うが、磯はやっぱり危険なフィールドであることは変わりない。
だから、ほんの数時間でも良いから、睡眠をとることにしている。
特にこの時期は朝マズメも早いので、のんびりしているとあっという間に睡眠時間が無くなってしまう為に、とにかくここに来るまでの時間の無駄を徹底的に排除し、疲れないように運転してくるように心がけている。
 
駐車場へついてエンジンを切ると、漆黒の闇に波音が響き渡る。
心地よい子守歌。
 
チャリ君が来る時間から計算し、3時間は寝れるなと思い、シートを倒して眠りについた。
 
落ちたころに電話が鳴った。
着信はチャリ君。
 
疲れてると、一瞬で時間は過ぎるものだ。
もうそんな時間か・・・と思い、電話に出た。
 
「ごめん、工藤さん、予備のリール持ってる?いや~、シイラ大会に使うんで下していたのすっかり忘れていたよww」
 
「ないです」
ガチャ。
 
家へ取りに戻るそうだw
 
時計を見ると1:30
ちょうど予定睡眠時間の真ん中で電話してきやがった(泣)
 
その後、もぞもぞしてやっと眠りについいた頃にチャリ君が登場。
 
ロッドを渡して準備をし、ここから30分の道のりを歩きだした。
 
海沿いに出ると、予想通りに波はなく、予想以上に水位が高い。
ヒラスズキの海というよりも、シイラの海っぽい。
ただ、岬の先端は常に波は出るので、朝マズメのワンチャンスはあるだろうと思い、夜明け前に磯へ着くために歩みを速めた。
 
途中の瀬渡は超ハイタイド。
波がないゆえに渡れる水位なので、おそらく泊組以外は先行者は居ないだろうなと。
 
夜霧がライトの光を吸ってしまい、視界がかなり厳しい中を慎重に2人で磯へ渡った。
 
一息する間もなく、東の空が白み始めた。
ただ、霧が濃いので、おそらく朝マズメは長くとれる。
 
準備を終えて二手に分かれ、ポイントの少し前に立ち波を見る。
 
今日はベタ凪ではなく、数分に一回のバカ波が入るのを確認。
ということは、一段下に降りるのは厳しいか。。。
 
ルアーを足元の岩を回避しやすいように、Gozzo12のフローティングにした。
 
この場所は水をつかむほうが魚へは良いが、どうしても際での根掛かり回避性が落ちる。
こういう足場が遠い時は、掴まないルアーを使うことでピックアップを抜きやすくし、釣りを成立させるのも一つの手段。
 
ロッドでやる方法(長い竿を使う)もあるが、長竿のデメリットが発生するのが嫌なので、私はルアーで合わせることにしている。
 
 
完全に明るくなるまでは本命場所へルアーを入れない。
ヒラスズキは群れになっていない場合は、とてもスレるのが早いと思っているので、とにかく丁寧にいい波(強い波ではなく、その位置でルアーを止めやすい向きに入ってくる波)を待つ。
 
ぼちぼちラインも見やすくなったころ。
一度リーダーをチェックして、念のためにノットを結びなおす。
 
出るなら一発。
ただ、そのピンポイントが結構きわどい。
 
スリットの出口にある、両脇を岩に囲まれた滝つぼ。
スリットへは張り出した岬を超えてきた水が落ちこみ、それが払い出される時だけに「引き波ステイ」でルアーを滝つぼでアピールすることが可能な気がした。
 
何度も通っている磯でも、その日の波の高さと向き、あとは潮位と風で、ポイントの様子は一変する。
 
ポイントがポイントで無くなったり、その逆に突然にポイントが生まれたりする。
 
いつもと同じ場所でいつもと同じピン。
そしていつもと同じ魚。
 
ある程度やりこむとそういうものに少し飽きが出るのは事実だけど、磯はそれがかなり少ないので楽しいのかもしれない。
 
いつも新鮮な釣りが供給される。
 
 
少し待って様子見すると、ピッチが速くなったことに気が付く。
これだと一か所でルアーを止める時間が短いので、少しやり過ごす。
 
やがて変な波(今日はこれがあるので下に降りない)の群れが来たので、キャスト体制に入った。
 
2回の波でサラシが伸びた時にキャスト。
3回目の波の引き波の時にちょうど、滝つぼでルアーを止められるタイミングを狙ってリトリーブさせる。
 
ドンピシャのタイミングでルアーは揉まれた。
この時にティプがない(曲がらない)硬いだけのロッドだと、水掴みが弱いルアーは波にはじかれてしまうのだが、ハーモニクスはしっかりとルアーに追従してティップがおじぎをしていく。
 
20cmほど、泳いだ状態のルアーがバックしたときに、銀黒の魚体がGoozo12をひったくる。
 
がっつりと掛けた。
 
その直後に数秒のエラあらいをするので、一気に滝を登らせて次のスリットへ落とす。
 
ロッドをできる限り高く保持し、強いバットで無理矢理に水面に保持して次の波を待つ。
 
やられてしまうのは、このタイミング。
針が薄掛かりだと強い首振りで口が飛ぶ。
 
今回は、しっかりと咥えさせ、しかもロッドが追従してくれたこともあり、余裕をもって次の寄せ波に乗せることができた。
 
足元のサラシのプールに魚を落とし、最後の波でズリ上げてフィニッシュ。
 
厚みのある磯のヒラスズキらしい姿、また困難な状況からのキャッチも相まって、しばらく嬉しさをかみしめた。
 

 
そして、ハーモニクスブランクを使ったスタッカート11fの完成を、心から感じることができた。
 
自身、サラリーマンという立場でのヒラスズキロッドの開発は、とても難しい作業だと思っていた。
実は、開発委託の打診を受けた時に一度断っている。
理由は簡単で、サラリーマンでしかも埼玉県在住という環境から、あまりにも時間が掛かることが目に見えていたからだ。
 
ヒラスズキを含め、磯の釣りが大好きな事に偽りはない。
でも、「好き」とか「情熱」で良いロッドが出来る訳ではないのだ。
 
正直、そんな気持ちの問題は当たり前のことで、その先に製品開発としての「品質」「期間」「コスト」をユーザーとメーカーへ満足させる事ができるアングラーかどうかが問われる。
 
そう考えると、厳しいのではないかなと思いそれを伝えた。
 
だけど、やらせてもらえた。
納得いくまで作ってもいいという事で。
 
改めて11fを任せてもらえたと言うことで、一切の妥協は抜きで真正面から取り組んでみた。
1人ではサンプリングが厳しいと思い、特例的に友人でありこの釣りのエキスパートであるチャリ君とタケさんにも手伝ってもらった。
 
そうして出来上がった11fも、ようやく開発業務をクローズすることができ、今は量産体制に向けてメーカーが頑張ってくれている。
 
そういう思い、そしてこの釣りの楽しさを改めて感じさせてくれる魚が、ちゃんと大事なタイミングで釣れてくれることに、心から感謝をしたい一本だった。
 
釣りも、ものつくりも、一つ一つを丁寧に。
「あっちがマイナスでも、グロスで良い物ならば・・・」ではなく、「過程のすべてをプラス側に持っていき、最終的に積み上げできちんとプラスになる」。
そういう竿を作りたかった。
 
結局は、フィールドで出来上がる。
それを許してくれたすべての関係者に、本当にありがとうでした。
 
■タックルデータ
ロッド Tulala HX スタッカート11f
リール シマノ 4000XG
ライン PE2号
リーダー ナイロン30lb
ルアー ハルシオンシステム Goozo12F
セーフティー アングラーズデザイン
フィッシュグリップ スタジオオーシャンマーク
     
    平塚の港は14時以降から使えるので、午前中は時間が取れる。
金曜の夜に嫁様の実家へ家族を下し、そのまま伊豆方面へと向かった。
狙いは磯のヒラスズキ。
今回はチャリ君に現行ブランク(ほぼ最終プロト)を渡す目的もあるので、前夜に到着して駐車場で寝て待ってることにした。
1週間の仕事を終えて、楽しみな休日に磯へ入るサラリーマンアングラーは多いと思う。
疲れているのは当たり前。
フィールドへのドライブもそれなりの距離になってしまい、ぶっ通しで走ることも多いと思うが、磯はやっぱり危険なフィールドであることは変わりない。
だから、ほんの数時間でも良いから、睡眠をとることにしている。
特にこの時期は朝マズメも早いので、のんびりしているとあっという間に睡眠時間が無くなってしまう為に、とにかくここに来るまでの時間の無駄を徹底的に排除し、疲れないように運転してくるように心がけている。
駐車場へついてエンジンを切ると、漆黒の闇に波音が響き渡る。
心地よい子守歌。
チャリ君が来る時間から計算し、3時間は寝れるなと思い、シートを倒して眠りについた。
落ちたころに電話が鳴った。
着信はチャリ君。
疲れてると、一瞬で時間は過ぎるものだ。
もうそんな時間か・・・と思い、電話に出た。
「ごめん、工藤さん、予備のリール持ってる?いや~、シイラ大会に使うんで下していたのすっかり忘れていたよww」
「ないです」
ガチャ。
家へ取りに戻るそうだw
時計を見ると1:30
ちょうど予定睡眠時間の真ん中で電話してきやがった(泣)
その後、もぞもぞしてやっと眠りについいた頃にチャリ君が登場。
ロッドを渡して準備をし、ここから30分の道のりを歩きだした。
海沿いに出ると、予想通りに波はなく、予想以上に水位が高い。
ヒラスズキの海というよりも、シイラの海っぽい。
ただ、岬の先端は常に波は出るので、朝マズメのワンチャンスはあるだろうと思い、夜明け前に磯へ着くために歩みを速めた。
途中の瀬渡は超ハイタイド。
波がないゆえに渡れる水位なので、おそらく泊組以外は先行者は居ないだろうなと。
夜霧がライトの光を吸ってしまい、視界がかなり厳しい中を慎重に2人で磯へ渡った。
一息する間もなく、東の空が白み始めた。
ただ、霧が濃いので、おそらく朝マズメは長くとれる。
準備を終えて二手に分かれ、ポイントの少し前に立ち波を見る。
今日はベタ凪ではなく、数分に一回のバカ波が入るのを確認。
ということは、一段下に降りるのは厳しいか。。。
ルアーを足元の岩を回避しやすいように、Gozzo12のフローティングにした。
この場所は水をつかむほうが魚へは良いが、どうしても際での根掛かり回避性が落ちる。
こういう足場が遠い時は、掴まないルアーを使うことでピックアップを抜きやすくし、釣りを成立させるのも一つの手段。
ロッドでやる方法(長い竿を使う)もあるが、長竿のデメリットが発生するのが嫌なので、私はルアーで合わせることにしている。
完全に明るくなるまでは本命場所へルアーを入れない。
ヒラスズキは群れになっていない場合は、とてもスレるのが早いと思っているので、とにかく丁寧にいい波(強い波ではなく、その位置でルアーを止めやすい向きに入ってくる波)を待つ。
ぼちぼちラインも見やすくなったころ。
一度リーダーをチェックして、念のためにノットを結びなおす。
出るなら一発。
ただ、そのピンポイントが結構きわどい。
スリットの出口にある、両脇を岩に囲まれた滝つぼ。
スリットへは張り出した岬を超えてきた水が落ちこみ、それが払い出される時だけに「引き波ステイ」でルアーを滝つぼでアピールすることが可能な気がした。
何度も通っている磯でも、その日の波の高さと向き、あとは潮位と風で、ポイントの様子は一変する。
ポイントがポイントで無くなったり、その逆に突然にポイントが生まれたりする。
いつもと同じ場所でいつもと同じピン。
そしていつもと同じ魚。
ある程度やりこむとそういうものに少し飽きが出るのは事実だけど、磯はそれがかなり少ないので楽しいのかもしれない。
いつも新鮮な釣りが供給される。
少し待って様子見すると、ピッチが速くなったことに気が付く。
これだと一か所でルアーを止める時間が短いので、少しやり過ごす。
やがて変な波(今日はこれがあるので下に降りない)の群れが来たので、キャスト体制に入った。
2回の波でサラシが伸びた時にキャスト。
3回目の波の引き波の時にちょうど、滝つぼでルアーを止められるタイミングを狙ってリトリーブさせる。
ドンピシャのタイミングでルアーは揉まれた。
この時にティプがない(曲がらない)硬いだけのロッドだと、水掴みが弱いルアーは波にはじかれてしまうのだが、ハーモニクスはしっかりとルアーに追従してティップがおじぎをしていく。
20cmほど、泳いだ状態のルアーがバックしたときに、銀黒の魚体がGoozo12をひったくる。
がっつりと掛けた。
その直後に数秒のエラあらいをするので、一気に滝を登らせて次のスリットへ落とす。
ロッドをできる限り高く保持し、強いバットで無理矢理に水面に保持して次の波を待つ。
やられてしまうのは、このタイミング。
針が薄掛かりだと強い首振りで口が飛ぶ。
今回は、しっかりと咥えさせ、しかもロッドが追従してくれたこともあり、余裕をもって次の寄せ波に乗せることができた。
足元のサラシのプールに魚を落とし、最後の波でズリ上げてフィニッシュ。
厚みのある磯のヒラスズキらしい姿、また困難な状況からのキャッチも相まって、しばらく嬉しさをかみしめた。

そして、ハーモニクスブランクを使ったスタッカート11fの完成を、心から感じることができた。
自身、サラリーマンという立場でのヒラスズキロッドの開発は、とても難しい作業だと思っていた。
実は、開発委託の打診を受けた時に一度断っている。
理由は簡単で、サラリーマンでしかも埼玉県在住という環境から、あまりにも時間が掛かることが目に見えていたからだ。
ヒラスズキを含め、磯の釣りが大好きな事に偽りはない。
でも、「好き」とか「情熱」で良いロッドが出来る訳ではないのだ。
正直、そんな気持ちの問題は当たり前のことで、その先に製品開発としての「品質」「期間」「コスト」をユーザーとメーカーへ満足させる事ができるアングラーかどうかが問われる。
そう考えると、厳しいのではないかなと思いそれを伝えた。
だけど、やらせてもらえた。
納得いくまで作ってもいいという事で。
改めて11fを任せてもらえたと言うことで、一切の妥協は抜きで真正面から取り組んでみた。
1人ではサンプリングが厳しいと思い、特例的に友人でありこの釣りのエキスパートであるチャリ君とタケさんにも手伝ってもらった。
そうして出来上がった11fも、ようやく開発業務をクローズすることができ、今は量産体制に向けてメーカーが頑張ってくれている。
そういう思い、そしてこの釣りの楽しさを改めて感じさせてくれる魚が、ちゃんと大事なタイミングで釣れてくれることに、心から感謝をしたい一本だった。
釣りも、ものつくりも、一つ一つを丁寧に。
「あっちがマイナスでも、グロスで良い物ならば・・・」ではなく、「過程のすべてをプラス側に持っていき、最終的に積み上げできちんとプラスになる」。
そういう竿を作りたかった。
結局は、フィールドで出来上がる。
それを許してくれたすべての関係者に、本当にありがとうでした。
■タックルデータ
ロッド Tulala HX スタッカート11f
リール シマノ 4000XG
ライン PE2号
リーダー ナイロン30lb
ルアー ハルシオンシステム Goozo12F
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