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Tulalaの芽

  • ジャンル:style-攻略法
樹齢の長い桜の下には死体が埋まってて、そういう桜は春になると真っ赤な花を咲かせる。
 
と、小さいころに訳のわからない刷り込みをされた為に、夜の桜には微妙な恐怖を感じて育ったw
 
そういう恐怖がいたる所に存在する日本の文化は、かなり消滅したかに思われていて、街には常に灯りが燈り、生活はどんどん便利になる。
 
ゲゲゲの鬼太郎も都会バージョンになり、環境適応能力の低い純国産妖怪が淘汰され、外国からの移入種とのバランス悪化傾向を嘆いておられます。
 
が、本当にそうなのだろうか?
 
自然への畏怖が作り上げる妖怪達は、本当に消えてしまったのだろうか・・・
 
 
この1ヶ月、列車に多く乗る機会があり、北から南へ様々な土地を車窓から眺めてきた。
 

 
夜に飛行機から見る日本は、街の明かりが漆黒の闇のいたる所に入り込み、自分が人間ながらも「地球から見れば、人間ってホントにガン細胞なんだな」と感じたが、そもそも自然界でその視点からものを見ることが許されているのは鳥だけであり、人は「近い環境とすり合わせ、想像しかすること」しか出来なかった。
 
屋根の上であり、山頂であり。
 
列車の旅は地べたを這う。
窓の外に在る世界が、想像力を描きたててくれる。
 
 
 
先日は、Tulalaの打ち合わせで西へ。


行きは車で、帰りは中央本線に。

関東では桜が満開♪というニュースを聞きながら、凍て付く北風がぬける駅のホームで「ビールは失敗だったか」と一人思いにふける。
 
日本にはまだまだ美しい自然はあり、たった2時間の移動で四季を感じる事が出来る。

車窓からは、日本の背骨が昼と夜の境に居るのを見た。

 

高くそびえるこの山々に、かつての日本人は神を描いた。

そもそも妖怪とは、生活へのマイナス方向の神であり、神々の生活はその善と悪が混在するわけで、ひょっとしたら人間の卑しい部分を照らし合わせることで、自らを戒める自立心だったのかもしれない。
 
自然と人の調和。
力ずくではない、数字に表しにくい部分。
 
そういう、日本の文化が好き。
そういう、文化が作り出す、ゴリ押しではない日本製品が好き。
 
なぜならば、自然に馴染む道具は、飽きることが無いから。
 
 
今回、Tulalaとブランクスメーカーとの打ち合わせに参加させてもらい、ロッド開発アングラーとして自分でやって行きたい方向性を改めて感じた。
 
今回のロッドは、純国産ブランクを選ぶ。
正直、海外ブランクに比べ値段は高くなるのは間違いない。
 
だけど、長くウェーディングを楽しんできたアングラーが知っているあのテイストを、今の技術と道具で作る為に必要なのは、日本人の持つ物創りへの真摯な姿勢だと確信した。
 
革新でもなく、保守でもなく。
 


 
先人が築いた道を敬い、今の自分達に出来ることを最大限に活かせば、新しい芽は必ず生まれる。
 
そういうロッドに成れば嬉しい。

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