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▼ ルアー開発日記26 アクションのアの部分
- ジャンル:仕事
タピオスが仕上がったので、ちょっとこの辺りで今回の開発で思った大事なところをまとめておこうかと。
個人的な思いを長文でしかも書きなぐったので、意味の解らない部分や「同じような事を繰り替えし書くこと」が多々在ると思いますが勘弁してくださいw
■ルアー開発日記26 アクションのアの部分
タピオス開発も終了間じかになった先日、だいぶ逝っちゃってる釣りアホな友人と電話で話しをしていた時の事。
「基本、フラットサイド&フラットベリーにした段階で、形状としてはロールはしにくいはずだよね?」
うんそうね。
私もそう思います。
ウェイトだのなんだのの前の話で、確かに縦横比の概念を除外せずとも、4面のフラットが在る段階でロールはしにくい。
コレは単純な話し。
仮に、同じ比重で同じ体積だった場合、もしもロール方向へ入力されれば水に与える圧の違いは形状のみとなる。
解りやすく言うと、鉛筆と割り箸を水に浮かべ、横からロール方向に力を入れると、どっちが回りやすいか。
当然、鉛筆が回りやすい事を、多くの人は知っている。
ロールする方向への抵抗と考えた場合、その角が水に対して「掻き入れる力」が多く必用になるのは、角度が無い割り箸となる。
しかも。。。
ミノーは水中に在るものなので、一辺への入力だけとは言えない。
なぜならば、360度が流体である水だから、そのフラットが起こす抵抗はかなりのものとなる。
背中を水面に出しているTOPルアーとの違いはココに在る。
視認性が高いトップは、はたから見ると派手だけど、じつは水を押す力が密度の薄い上の空気に逃げるので、水中へのインパクト(波動・振動)の伝わりが極端に少ない。
スレている時のトップという概念も実は、リアクションではなくナチュラルへの方向なんだと思う。
たとえダイビング系のペンシルだとしても起きてることは「入って抜ける」であり、ミノーの「揺れてかき回す」に比べればインパクトは少ない。
まぁ、今回はミノーの話なので、詳細は省きますが。
という事で、ミノーにおけるベリー&サイド面を1つ考えても、入力の逆の抜力があり、その面はそこから90度変換されたサイド部の入力も含まれる。
また、書き方として抜力とは書くが、ルアーのアクションは連続して起きているから、それ自体も入力といえる。
要するに、面の対には常に逆への力の作用が発生する。
ちなみにズ~っと同じ方向へ入力されると、割り箸はひっくり返る。
でも、ミノーはひっくり返らない。(復元力が勝る。コレが質量と浮力の関係で大きな影響・・・と言うか結果?を導く)
なぜならば、その入力に対して、より強い逆の入力が発生し、元に戻す力+そのままの勢いで逆へ動かす力が発生するから。
コレを反発と捉えるか、引張りと捉えるかはよく判らなかったw
ただ言えるのは、「それ以上は行きたくない」という力は比例して発生する。
要素は、重心の位置と浮力、そして逆側の面が起こす水への圧力。
そのシーソーゲームが連続して崩れずに起きているのが、安定して泳いでいる状態であると。
ではピッチを決めるのはなんなのか?と言うところが一番難しかった。
質量も大切なんだけど、決定的なのが断面にしたときの縦横比率と空気室の量。
外見で見るならば、背中の形状とリップの幅がけっこう大きく影響すると、今回の形状では判った。
リップの仕事って、マジですげぇ。
その分、苦悩も半端なく、最後に調整に入った時には、この試作だけで80個は作って捨てた。
単純にロールを出しやすいウェイト位置は、ルアーのラインを結ぶアイのからテールのアイを結んだ直線状に、縦長に配置されるほど、ロールがしやすくなる。
鉛筆に例えるなら、芯の部分に分散して入れ込めば、回りやすくなる。
そしてルアーは、断面にした時の一番太い部分がもっとも大きな浮力を発生させている(空気量)のだから、そこに「近い場所へウェイトを集中させればピッチが早く、遠くすれば動きが大きくなる」といえる・・・が、いろいろな金物が付くので、それらのバランスを含めると、厳密にはズレが起きる。
そのズレが、思いのほか大きかった。
そしてもう1つ。
ルアーは一方向に進むのであり、その進む時にぶつかる面が水を掴み、耐えれなくなってどちらかの方向へ逃げる事で、ルアーの姿勢がセンターから逃げて返ってくる事でアクションが発生する。
コレが本来のアクションが発生する経緯だが、この力が横方向へ行きたくても行けなくなる要素(例えばボディーの形状であったり、ウェイトの位置(ケツが重い)等)があると、逃げ場のなくなった過密水が弱いところへ逃げる際に、斜め方向に発生するとロールへと変換されやすい。
よって、支点となるアイの位置と、その受け面の距離が、アクションの大きさに影響する。
リップレスって凄いよね!はここにある。
縦に逃げればレンジへの変化。
横へ逃げる水の量で強さが決まり、アクションの質を決めるのは逃げた方向の修正によって生まれている。
かもしれないw
ちなみにルアーは、底辺に異常に重いフック(振り子)があるのは、誰もが知っている。
まぁ各構成部品が全ての要素を持っているのであり、そこからのバランスで「さぁどっちに動くべきなのかな」という算数が在る。
これが、「ルアーは絶対に物理」と説明するまでも無いアウトプット。
恐ろしいほどのトライ&エラーで的確に「アアすればコウなる」を持ってる人は、頭の中に方程式を編み出して居るのかもしれない。
狙いのアクションがあり、それを再現する速度は、とうぜん引き出しの多さに直結する。
当然、それを持ってない私は、ひたすらサンプルを作って穴を埋めるしかないのだ。
ぶっちゃけ、完成までに時間がかかるのは、「納得行くアクションを出す形状の答え」への道筋が少ないからであり、解ってる人ならもっと早く作れるだろう(爆)
続く
- 2013年5月20日
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