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▼ 眠れる雪山の岩魚
- ジャンル:釣行記
- (山岳渓流)

予報通りならば午後からは快晴のはずだった。
しかし、時間の経過とともにどんよりとした雲が空を覆うようになり
やがて雪がちらつき始めた。
積雪が未だに確認できる谷を突き進む。

木々にはクマの爪痕らしきものが生々しく残っていたが
遡行は止まらない。

しばらく進むと相方が岩魚を掛けるが
痛恨のフックアウト。
その数分後、
私もランディング直前にバラす。
―釣れないときはこんなものだ。
その後も岩魚の魚影は確認できたが、
寸前のところで食わない、といった場面が多く見られた。
寒の戻りが原因なのかもしれないが
この日は特に魚の動きが鈍く感じた。

やがて人間止めの滝に辿り着く。
ジャンケンに勝利した相方が一通り打つが
反応は無い。
私にバトンタッチ。
厳しいだろうと思いながらも、
私はサイドクロス気味にミノーを打ち込んでいった。
4~5投目ぐらいだっただろうか。
手元に根掛かりのような感触が伝わってきた。
―買ったばかりのルアーなのに、やってしまった。
仕方なしにロッドを軽く煽ってみる。
すると根掛かりしたはずの箇所がゴツゴツと動き始めた。
―根掛かりじゃない、魚だ!
すかさずリールを巻き、ラインテンションを保つ。
ドラグがうなり、キリキリとラインが放出される。
―でかい!
夢中で寄せて、なんとかキャッチ。


いい面構え。

ヒットルアーは、AR-HDミノー HS。
雪が激しくなり、滝を巻く元気もなかったので
これにて納竿。

別日。
春の陽気に誘われて、この日も谷へ。
前回は増水の関係で遡行が厳しく
大敗北を喫した因縁の谷でもある。

この日は好感触のAR-HDミノー HSを手に、入渓した。
すると、前回同様に
同じポイントから岩魚がルアーを観にやって来る。

しかし、なかなか食い切れない様子だ。
―レンジではなく、単純にルアーサイズの問題か。
ミノーは諦め、スピナーにチェンジする。

シングルバーブレスに換装した、AR-Sの2gである。
すると2~3投目で難なくキャッチ。

スピナーの選択は正解だった。
―前回の苦労は何だったのか。
夕刻が迫っていたのでテンポ良く釣り上がって行く。

狭くキャストがしずらい上に、
水中にも木の枝などの障害物が張り巡らされているこの沢。
それでも水深がある程度確保されているようなところには
大概イワナが付いていた。



遡行を続けていくと谷は険しくなっていき、
山も深くなって不気味な雰囲気を醸し出すようになってきた。

単独での源流釣行。
イケイケで遡行を続け、ふと我に返ると急に心細くなるときがある。
虫の知らせのような、そんなものを感じたことも過去にある。
恐怖は徐々に広がり、私の心を支配しつつあった。
この谷の、その先を見てみたかったが
もう一人の私がこの場から立ち去りたいと願っていた。

―帰ろう。
クマの出現に怯えながら、私はそそくさと退渓した。

一人で山に入ったときに
たまに訪れる得体のしれない恐怖感。
これは身を守るために、人が持って生まれた本能なのかもしれない。

- 2014年4月9日
- コメント(2)
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