越えてはいけない

  • ジャンル:釣行記
奥松島、海面が温泉のよう。
案の定まだ水温はあたたかさが残っていた。
波がある。シーバスを取りたくてポイントに着いたがウネリがせり上がってブレイクしている。
沈み根にルアーが届く距離で波の様子をみようとスタンバイしていると後ろから持ち上げられた。
ヤバイ、その瞬間船首が落ちてシーカヤックが物凄い加速と共に走った。
目の前に沈み根が引き波で顔を出している。
こんな感じで死ぬのかと、波の面と顔の右側が異様に近い。後の事は覚えていない。
沈み根を避けるよう右に目一杯倒して切れ込んたのだろう。
50mだろうか、走りが終わって向きを波の方に向けて確認すると2m程の波の合間に時折4mはありそうな波が綺麗に巻いて居る…。
福島に来て丁度3年。
外洋のウネリのパワーに身体が硬直したものだ。
最近は少し荒れて居ないと眠気を感じながら漕いでしまう。甘くみていた。
念のため、少し早いがこの日からフルドライスーツを身に着けていた。
波に乗ってカヤックサーフィンをするだけなら何ら問題は無い装備。
波の先に根があるとなれば話は違う、ヘルメットもひとたまりもない。
気持ちが完全に折れて撤収。
波の無い島の間の抜け道で気分転換にワームを落とすと60cm、2.7㎏の厚いヒラメが掛かった。
沈み根すれすれを通してスズキの金属的なバイトをイメージしていたので、根掛かりだとのんびりしていたらワームが見えないほどの丸呑み…。
50ポンドフロロのリーダーで助かっただけ。
狙ってピンポイントでターゲットを獲った時ほど喜びは大きい、自作のロッドで、周りと違うアプローチで…欲を言えばきりがない。
少しスリルを求めていた自分を戒め再スタートしよう。
忘れない為に書き残す。















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