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▼ 趣味は狂うもの。


例えば、車の中古を200万で購入する。
車検等や修理などで、まぁ2年程で15万程の費用が出ると。

リール。
高いもので新品で優に5万を超える。
自分でメンテナンスをしていても、3年から4年で一度、車検？に出す。
作業費用、消耗部品の交換諸々。
出された見積りを見る。
先程の車の事を考えると、本体価格と部品交換の金額は何という比率か。
ハッキリ申し上げて、非常に高い。
いや、自動車の本体価格が異常に高いのか？



先日の休日に御隣さんの少し肥えた子供が、駐車スペースで琴奨菊のがぶり寄りレベルのハイテンションで騒いでいる。
暫くして、親子共々お出かけの準備が終わったのか、玄関先でキャッコラしながら車に乗り込んで出ていった。

遅めの朝食の手作りサンドイッチの残りをかじりながら、カーテンの隙間から刑事コロンボ並みに見送ってみた。

車は日常的に必需品。
なくてはならないもの。
釣り道具なんぞは嗜好品。
連続する日常に、ほんの少しの｢非｣を与えてくれる　。

とはいえ、キャシャな我が財布の体力を考えると、むんずと掴んだベイトリールに向かって、ブツブツと呪文のような文句をたれるのである。

今年は5月から今秋を数えて、タコの釣果がすこぶる悪かッた。
差別するわけでは無いのだが、こちらはというと、安価なベイトリールで遊ばしてもらっている。
メンテはするが、安価であるが故に壊れてもまた同じ程度の物を買えば良い。


世の中の回転は速い。
4,5年もすれば、同シリーズで新しい機能を搭載して登場し、古株は色褪せていく。
消耗する程に愛着は反比例して増していくのだが。。

どこで線を引くか。

どんどん増えていく釣り部屋の住人たち。
増えた分だけ、費用もかさむ。
女房の眉毛の眉毛の真ん中のスペースに富士山が形成されていく。

この些細な道楽を自分の府に落とすには、かまやつひろしの曲｢ゴロワーズを吸ったことがあるかい？｣の2曲目の歌詞がせめてもの救いであり、無理やり納得させる為リピート拝聴するのである。

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