かつて釣れた、という物語を増やしたくはないのです

「いやぁ、昔はよく釣れたんだけどなぁ」
そんな回顧録じみたセリフが飛び交う釣り場ほど、私は寂しさを覚える。
なぜか。
なぜならそれは、我々がまいた種によって失われた風景だからである。
たとえば、マナーの悪化で釣り禁止となった堤防。
あるいは、果てしない釣果自慢の末に、すっかり姿を消してしまった魚たち。

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釣りたいのに、釣れない日々に釣られて

  • ジャンル:日記/一般
  • (日記)
仕事が手に付かぬことがある。しかもわりと頻繁に、である。
その理由は明白。わたしはただ、釣りに行きたいのだ。
釣りの合間に人生をやっているのだ、それも仕方がない。
 
毎週末、せめて半日でも竿を振りたい。
人としての体裁など、もうどうでもよくなるくらい、なりふり構わず自分の世界に没頭したいのである。
そし…

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足柄幽境にて、魚影と動画

https://youtu.be/3RjvGSz47pc
この度、私は山あいの楽園と噂される「足柄キャスティングエリア」へ、しれっと足を運んだ。
曰く、管理釣り場。曰く、クリアウォーター。曰く、爆釣。
まことか? と眉をひそめつつ到着した現地にて、私は早々に土下座したくなる思いを味わった。
なんとまあ、澄んだ水よ。
こちとら日頃、…

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見える、という興奮について

釣りという営みにおいて、「水中を想像せよ」「見えない世界に思いを馳せよ」と、よく言われる。確かに、魚の気配も地形の変化もすべてが視界の外。想像力と妄想力をフル回転させ、見えぬ敵に挑む、それこそが釣りの醍醐味である、と。
なるほどまったくその通り。
なのだが。
私はあえて声を大にして申し上げたい。
「見…

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飛ばさねばならぬ、という呪縛からの解放について

釣りという業深き趣味には、実に様々な魅力が潜んでいる。魚を騙す知略の悦び。自然との対話。そしてその中でも、
私はとりわけ「遠投する」という行為に、ある種の陶酔を感じていた時期がある。
そう、かつての私は、ベイトタックルで100メートルという魔法の数字に取り憑かれていたのである。
それこそ、飛ばせるように…

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粗製乱造とはこのことか

業に抗えぬ私は、いくつかの動画を作ってしまった。
https://youtube.com/shorts/Igz0loU9mnM?feature=share
あれほど「釣りとは人の業である」とか「本能に支配されているのだ」などと偉そうに語っておきながら、
私はまんまとその業に乗せられて、ショート動画を生成してしまったのである。人間とはかくも弱きものか。
h…

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管理釣り場でふと思う

https://youtu.be/4LOFxAfBaWY
釣りとは、暴力的で哲学的な娯楽である。
この愚かな私が朝も早よから竿を担いで海辺に向かうのは、別に早起きが好きだからでも、健康志向でも、ましてや魚を愛しているからでもない。
釣りたいからである。食べたいからである。
魚にとってはとんだ迷惑な話だが、こちらとしては至って真剣…

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中古で買ってきたルアーをいじってみる K-TEN 300円っておかしくない?

某店で中古のルアーを3点購入。
その内の一つが黄ばみホワイトになってしまっていたので
塗装を剥がしてリペイントしてみる。
http://www.tacklehouse.co.jp/product/bklm.html
TACKLEHOUSE K-TEN BLUE OCEAN
BKLM 115 103レッドヘッド
かと思われる。
300円だった。
本来白い部分が、その白さを保っていればフックをつけ…

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気軽に使うとどうなの? BRIST VENDAVAL 10.1M(ブリストベンダバール)

エキスパート用のイメージがあった。
実際使ってみると非常に懐の広いロッドです。
100メートル飛ばせるベンダバール8.9よりも
さらに飛ばせる...って事になっている10.1ですが。
飛ばせると、飛ばさなきゃいけないは別な訳です。
何度かに一回成功するリスクを孕んだ会心の100メートルキャストよりも、
ノーリスクで、釣…

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キャスティングフォームの研究 BRIST VENDAVAL 10.1M(ブリストベンダバール)

折角ベンダバール101mを使っているのだから100メートルを目指したい。
日々試行錯誤しながら投げ続けている訳ですが、1度達成したもののそれ以降は鳴かず飛ばす。
再現性のない動きでは意味がないので反復練習あるのみ。
という事でキャスティングフォームを動画にとって日々研究。
すると致命的な欠点が見つかったので自…

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