飛ばさねばならぬ、という呪縛からの解放について

釣りという業深き趣味には、実に様々な魅力が潜んでいる。魚を騙す知略の悦び。自然との対話。そしてその中でも、
私はとりわけ「遠投する」という行為に、ある種の陶酔を感じていた時期がある。
そう、かつての私は、ベイトタックルで100メートルという魔法の数字に取り憑かれていたのである。
それこそ、飛ばせるように…

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管理釣り場でふと思う

https://youtu.be/4LOFxAfBaWY
釣りとは、暴力的で哲学的な娯楽である。
この愚かな私が朝も早よから竿を担いで海辺に向かうのは、別に早起きが好きだからでも、健康志向でも、ましてや魚を愛しているからでもない。
釣りたいからである。食べたいからである。
魚にとってはとんだ迷惑な話だが、こちらとしては至って真剣…

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