地球のご機嫌と釣り人の業

釣りの上手い人というのは、たいてい地球の機嫌を読むのが上手い。
魚にとっても釣り人にとっても都合がよく、双方が「おっ、今日は悪くないな」と思えるような絶妙なタイミングを見計らって、
スマートにポイントへ入り込み、涼しい顔で釣果をあげてくる。
その様子たるや、もはやアングラーの皮をかぶった漁師である。い…

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かつて釣れた、という物語を増やしたくはないのです

「いやぁ、昔はよく釣れたんだけどなぁ」
そんな回顧録じみたセリフが飛び交う釣り場ほど、私は寂しさを覚える。
なぜか。
なぜならそれは、我々がまいた種によって失われた風景だからである。
たとえば、マナーの悪化で釣り禁止となった堤防。
あるいは、果てしない釣果自慢の末に、すっかり姿を消してしまった魚たち。

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釣りたいのに、釣れない日々に釣られて

  • ジャンル:日記/一般
  • (日記)
仕事が手に付かぬことがある。しかもわりと頻繁に、である。
その理由は明白。わたしはただ、釣りに行きたいのだ。
釣りの合間に人生をやっているのだ、それも仕方がない。
 
毎週末、せめて半日でも竿を振りたい。
人としての体裁など、もうどうでもよくなるくらい、なりふり構わず自分の世界に没頭したいのである。
そし…

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