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レバーブレーキリールをバラしてみよう ~タックル解体シン書(LBDリールメンテ編2)~

レバーブレーキの内部機構にスポットを当て、その魅力について語る解体シン書シリーズの第2回目。



 




では前回のスプール着脱機構に続いて、今回もレバーブレーキリールをバラして行きましょう。



まず「ローターナット」と呼ばれる六角ナットを外します。


ナット横に差し込まれた緩み防止のネジを予め外してから12mmのレンチを使ってローターナットを外します。

レンチは特別なものではありませんが、角度の付いたオフセットタイプが使い易いです。



 


ローターナットに被せられているプレートの爪を精密マイナスドライバーで掻き出すように外しますと、中にはめ込まれたボールベアリングにアクセスします。


このベアリング内のオイルが劣化するとシャリシャリと音がする事や、僅かに巻き抵抗が増す場合があります。

アクセスしやすい場所なので、定期的にオイルを差してあげると良いと思います。

コレはノンレバーリールでも同じ事が言えますね。



 


さて、緩めたローターナットを回すとローターが外れます。
それから、ハンドルはあらかじめ外しておくと、後の行程が楽になります。


ローターの裏側にはノンレバーリールには無いラチェットのギアがはめ込まれています。



 



レバーをスプール側に倒すと、下の画像の赤丸の部分(ローターストッパー)が立ち上がり、ローター内のラチェットギアに引っ掛かることで逆転しないよう機能します。


ローターストッパー自体はわりとフリーに動くようになっていて、ラインを巻取る順方向に回転する時には立ち上がり、ブレーキをオフにしてローターが逆転する時には引っ込みます。



 

正回転時




逆回転時



逆転する時に中央に差し込まれている金属性のカラー(後の画像参照)とカラーの上部にある輪状のスプリングを介して、ローターストッパーに作用し起動します。

 



メインシャフト(正確にはウォームシャフト)の回転からは独立しているので、適度にグリスアップしてスムーズに動くようメンテナンスします。





引き続き、どんどん行きます。

ウォームシャフトから金属製のカラーを抜き取り…



 



画像のブレーキレバー下にあるネジを外し…

 



プレートを立ち上げ…

 



ブレーキディスクASSYを固定しているCリングを外します。

 




Cリング自体は非常に固くはめ込まれていますが、矢印の辺りに切り欠きがあるので、その部分にマイナスドライバーを差し込めばわりと簡単に外せますが紛失が無いよう注意して下さい。

 



以上の3箇所を外したのちにブレーキディスクASSYを外します。

 


裏側してみると中央部分に大型のベアリングがあるのがわかります。

回転に不備がなければ適度にオイルアップをしておくだけで十分です。




さらによく見るとベアリングを固定する輪の部品に切り欠きがある事が見て取れます。

クリーニング時に摩耗やナメている部分がないかチェックしておいて下さい。





次に、本体側に目を移すとふたつのプレート部品があります。


ブレーキレバーの動きに応じて、下側のプレートAを通じて上側のプレートBが動きます。


 

ブレーキオン状態





ブレーキオフ状態




ブレーキオン状態ではプレートBの先端が内側に倒れ、ブレーキディスクASSYの裏側にある切り欠きに引っ掛かり逆回転を防ぎます。


ちなみにブレーキディスクASSYの切り欠き部分は4箇所のみなので、完全に引っ掛かりロックされるまで若干のタイムラグが発生します。


 


魚からバイトがあった時や、ファイトの際にブレーキをオンからオフに切り替えた時に、ほんの数センチながら若干の逆回転が起こります。


正回転に戻った時に、ラインに急激なテンションが掛からないよにするマージンの役割を果たしますが、コレが原因でバラシに繋がるような結果もあるようですので覚えていた方が良いようです。





さて今度は、プレートAを支えているスプリングを外します。
ところがこのスプリング、固い上にかなり微妙な角度で取り付けられています。


ピンセットでの着脱はちょっと無理があるので、先細りのラジオペンチなどがあると便利かも知れません。



 



その後、プレートBの基部を外し…

 



パーツを外すと現れる隠しネジを含めた3箇所を外すとセットプレートと呼ばれるブレーキユニットの基部を取り外すことが出来ます。

 


 



 
今回はここまで。
 
次回はボディーカバーを外してギア内部にアクセスします。




 


台風とともに暑い日が帰ってきていますね。

週末の釣行では、熱中症と共に増水などによる水の事故には充分注意してください。




文 ナカヤマ
編 コウノス

 

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