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レバーブレーキリールをバラしてみよう ~タックル解体シン書(LBDリールメンテ編1)~

関東地方では一時期の殺人的な猛暑も落ち着いて来た感じがありますが、まだまだ30℃超えの日が残るようです。

暑さに滅法弱い筆者は、釣りに行ってもすぐにダウンしてしまうため、程よく冷えた自宅でのんびりと道具いじりに専念しています(笑)


さてそういう事情で(?)、今回から数回に分けてレバーブレーキリールの内部構造にスポットを当てながら、その魅力についても考えてみました。




 






【レバーブレーキリールを分解してみる】


サカナを掛けた後、非常にテクニカル的なファイトが楽しめるレバーブレーキリール。

プロアングラーに留まらず一般ユーザーにも多くのファンが存在する反面、「高価だし扱いも難しそう」と、敬遠してしまうユーザーも多いのではないでしょうか?


詳しくは後述しますが、視点を変えてみればレバーブレーキという特色以外にも、通常のスピニングリールにはない優れた部分が多数あるリールであるとも言えます。

ちなみに今回は最近水没させてしまったという事情もあり、 ダイワのLBD(Lever Brake Drag)リールを例に取ります。




では、さっそくバラして行きましょう。

いつものように「中身が汚い」というツッコミはナシでお願いします。



まずはスプールを外していきますが、外し方にはふた通りあって…


 



ひとつめは普通のスピニングリールと同様にドラグのツマミ(ドラグノブ)を回して外すやり方。

LBDリールにはスプールを逆転させる他に、ドラグを使ってラインを送り出すことが出来ます。


基本構造は通常のスピニングリールと同じです。





 


もうひとつはドラグノブの中央にあるボタンを押すと、軸受けごと外す事ができるレバーブレーキリール特有の機能です。




【スプール脱着機能の利点】


予備のスプールを持っていれば、ラインシステムを変えたい状況やトラブルの際に便利です。

ノンレバーリールでも出来る事ですが、ドラグノブを回して外す手間が無い分クイックに行え、かつパーツを落として紛失するなんてリスクが軽減出来ます。


この独特の構造は、もともと安定した足場が無く、波や風も荒れやすい沖磯などで使われるために開発されたリールだからこそと言えます。

荷物が限られる釣行において、予備のリールなど持たなくても良いように考えられています。


つまり予備のスプールがいくつかあれば、限られた荷物でも対応出来るシチュエーションがそれなりに増えると考えられます。


余談ですが、用途としては、特殊な例としてタチウオジギングでもレバーブレーキを使用する場合があるそうです。

スプールを逆転させて、ジグをゆっくりフォールさせる事が出来て、機種によってはラインキャパもそれなりに確保出来るから。らしいです。





それでも予備パーツとして見た場合、スプールセットの1個の単価はなかなか高価です。


しかし、リール1台分という程でもなく、SHIMANOもDAIWAも「機種またぎのパーツ互換性」が非常に高くて選び放題なので、コストパフォーマンスは予想以上に期待出来ると思います。

当然番手が違えば互換しないですが、DAIWAの場合は2500番と3000番であればトレード可能です。



SLP(DAIWA)/LBのスプール互換について

http://sportlifeplanets.com/afterservice/maintenance/compatibility_01/index.html
SHIMANO スプール互換表
http://fishing.shimano.co.jp/product/s/reel/bbx_spool_compatible.html





【ドラグ周りの構造とグリスメンテ】


 


さて、スプール内にある軸受けはこのような構成です。


左端に黒いパーツがありますが、これは「スプールメタル」と呼ばれるパーツでスプール着脱機能のキモとなる部分です。

「スプールメタル」とはメインシャフトとスプールの間に入る軸受けのような役割を果たす場所で、通常のスピニングリールにも存在するパーツです。


 


レバーブレーキリールの場合はドラグノブ中央のボタンを押すと、スプールメタルの内部にあるメインシャフトを挟み込んでいるクリップが緩んでスプールがゴソッと外れる仕組みになっています。
 

 
下の画像のようなキーホルダーを見たことがある方もおられるかと思いますが原理的には同じです。

 

出展:Amazon

 



スプール周りを分解してメンテナンスを行う時は、ドラグノブを回して「スプールメタル」をメインシャフトに着けたままスプールを外し、その後それぞれのパーツを外しながら洗浄してゆきます。

パーツクリーナーで洗浄した後は、メインシャフトに接する「スプールメタル」の内側にはグリスをほんのひとさしだけ注油します。
表側はドラググリスに影響が出るため何の処理も施しません。


 




簡単な作業ですが、スプールメタルの中ほどにある薄い金属製のパーツがありますが、紛失したり破損したりする場合があります。

あっさりとしたパーツですが、この部分がシャフトの先端にある窪みに引っ掛かってスプールを固定する重要なパーツのため、うっかり欠損すると、スプールが装着できなくなるため注意が必要です。


 

今回は以上になります。

さて、次回はローターを外してブレーキ部分にアクセスします。




文 ナカヤマ
編 コウノス


 



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