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▼ ルアー開発日記24 量産試作テスト
- ジャンル:釣り具インプレ
タピオス開発もラストスパート!
プロトとしての段階ではもうすでにOKを出してます。
問題は、この後の量産体制に入ってから。
プロトサンプルは自分で全部作ってきたから、クセというか組み上げのコツみたいな部分とアクションの変動の互換性を掴んでいるのですが、実際に量産体制に入ればその部分は複数の作業者がやる事になるわけで・・・
プラスチックのルアーといえども、組み付け工程~塗装はウッドのルアーと変わらないのが現実です。
そのなかで、どうしてもバラツキが出てしまうのですが、それをどの範囲で許容、またはNGとするか。
と言う事で今回は、ロッドテストだけではなく作業者が組んだ「量産試作サンプル」のテストを兼ねての釣行でした。
泳がせた結果では1本だけNGを出した。
まぁ、5本しか持ってかなかったのですがw
リトリーブでは気にならなかったのだが、泳ぎの中にある、ある引き出しを使った時に、破綻して帰ってこないという現象が出た。
ピッチとアクション幅をかなり意識して作ったルアーなので、ここで使いにくいのはちょっと痛い。
とりあえず何がダメなのかを確認すると、アイの曲がりが少し強い。
あぁ、なるほど。
もともと、このサイズのルアーでは、アングラーがアイ調整をするのは当たり前の話だったのだが、はたして最近のアングラーはどうなんだろうか?という疑問がある。
出来れば、出荷時点で問題ないのが一番だけど、精度としてはかなり難しい部分なので、できればアングラーにドンピシャの部分を見つけて欲しい気もする。
特に流れの中の釣りをする人には。
タピオスは意図的にエッジを残し、フラットとフラットの交点が生み出す「掻きだす渦」を1つのキーにした。
ロールとかウォブルのアクション中心にズレが在ると、どうしても破綻しやすくなっちゃうの。
それを引き起こす原因は3つあり、一番はアイの曲がり、その他にウェイト位置のズレ・そしてボディー組み付け時のズレがある。
これ、けっこうシビア。
特にボディーに関して。
一般的に流動しているルアーって、ある程度のボディーのズレが在るのだが、それを削りで誤魔化すことは出来る。
パーティングラインの部分ね。
これは程度の問題で、それを含めて「例えアイが真っ直ぐでも、調整をしたほうが良い」という場合は、大抵がこのボディー張り合わせのズレの影響を受けている。
解ってるアングラーは必ず「ちょっと泳ぎが変?」と言うときに必ずアイ調整をするのは、そういう部分を肌で感じて居るんだと思う。
ただ、多少の仕上げなら別に悪くないのだが、あまり酷いとすぐにひっくり返って泳がないとか、水漏れなんかの不具合が出る。
これはクレームのレベルだと思ってる。
見かけのパーティングにズレはなくても形状はズレがあるのだから、当然と言えば当然だ。
問題はきちんと泳ぐかどうか。
今までに色んなメーカーのルアーを使ってきたけど、個体差が大きいルアーはそういう部分での程度の判断基準が緩い、もしくは見てないのかもしれない。
フラットサイド&スクウェアーベリーのタピオスは、横からの水ウケをもろに受ける形状なので、その症状が出やすい。
エッジとって背中の浮力を増せば、かなりルーズに出来るんだけどね、どうしてもそうすると強い浮力をリップで泳がせるただのミノーになっちゃう。
結局天秤にかけて、「量産には厳しいけど、やりたいアクションを追求したい」を選んだわけです。
よって、製造工程には、かなり厳しい要求をする事になる(コスト高)。
たぶん、普通のルアーメーカーは「気のせい」で流しちゃう部分も、全てNGという判定になる。
当然、歩留りも悪くなるだろう。
が、ハルシオンシステムとしては、「アングラーがダメというなら、それはダメでしょう」とはっきり言ってくれているので、開発アングラーとしてそこは安心しているし、私は責任を持って判断基準を作らなくてはならない。
という、テストでした(笑)
当然、アイ調整でアクションが許容範囲にこない物はNGと言う判断なのだが、そういうものは無かった。
では、そういう物が「できない仕組み」と、「市場に流出しない仕組み」はどうすんのか?です。
まぁ製造メーカーとしての品質管理の問題です。
そこで納得できない物は出荷はしないということで、工場も約束をしてくれました。
場合によっては、仕様の変更もありえるけど、それはアクションを諦めるのではなく、改善策としてレベルアップでやりたい。
もともとハルシオンシステムは、『製品クウォリティーで勝負!』という社風が在りますので、安心している部分でもあります。
過去に何度も、「それは他のメーカーなら出荷してますよ・・・」という塗装レベルの物を廃棄しているのを何回も見てます(ちなみにそういうのを、テスターとして使わせてもらってますw)。
プロモーションも大事だけど、ルアーは物ありきでアクションが一番の要。
とりあえず、次の工程トライサンプルでまた確認しないとね(笑)
明日のログは、この時期特有の干潟攻略の思うことを少し。
- 2013年3月21日
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新潟FSいろんな意味でお疲れ様でした。
水槽でタピオスの動き実際に見れてよかったよ。
間違いなく春のホーム活躍してくれると思う。
あとは出荷遅れないでね
ietan
新潟県