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村岡昌憲
東京都
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▼ 島原半島遠征2017
- ジャンル:釣行記
- (area-釣行記-)
長崎に向かう飛行機の中で俺は10年以上前にあった長崎の日々の記憶を思い出していた。
未熟だった自分は多くの人を傷つけながら一つの真実に辿り着いた。
普通の人なら、難なく辿り着いたのかもしれない。
だけど、馬鹿な俺はそこに辿り着くのに多大なる犠牲を払った。
俺も、周りの人もたくさん傷ついた。
その罪過は未だに消えていない。
生涯消えないことも判っている。
前に進むことだけが贖いになることと信じ、俺は走り続けるだけ。
優しい人間になること、それが俺の人生の旅だ。
冬の季節風に吹かれて澄んだ空気の中で目を見張るほど美しい富士山を見下ろしていると、自分の横の席に座っている高齢の女性がどうにか窓の下の富士山を見ようとこちら側に身を寄せて首を長くして眼下を覗き込もうとしているのに気がついた。
俺は席を立ち、その高齢の女性と席を替わった。
女性は俺に御礼を言って俺のいた席に座り、ひとしきり富士山を眺めたあと、やがて富士山が視界から去ったのだろう、その後は俺に向かって、富士山の思い出話をし始めた。
それは素敵な恋のお話しだった。
恋した人は富士山の演習場で働く自衛隊員だったそうだ。
とても力持ちで精悍で(そりゃそうだ)
富士の街はどこでデートしても富士山が見えるのよ、と(そりゃそうだ)
戦車の大砲がすごい威力で当たったら一発で粉々に吹き飛んでしまうとか(そりゃそうだ)
お酒飲めそうなのに弱かったとか(まーそれはよくある)
そんな感じで2人でよく富士山を眺めていたのだが、彼がそのうちに北海道に異動になってしまい、2年ほどは手紙のやりとりをしていたけど、そのうち疎遠になってしまったと。
俺は聞いたんだ。
「今でもその人のことを思い出すことは多いんですか?」と。
そしたら、女性は
「そうね。わかんないけど、富士山を見る度に元気にしてるかしらって考えるくらいは思い出すわね。」
と言って笑った。
「それはきっと、、、まだ恋が成就してないんでしょうね。」
2月末だというのにすでに今年3回目の長崎行きの飛行機だ。
今回はシーバス。
場所は島原半島だ。
もう何年何回来ているのか、いよいよ思い出せなくなってきた。
それこそ、俺のこの地での思いは成就していない。
釣りビジョンで取ったやや不本意な95cm。
ランディングの時、笑えなかったのは俺がプロとして未熟だった。
風速5mの左からの風。
右からの速い潮。
流し方を間違えたんだ。
時合いが終わる頃、ようやくそれに気付いた。
正しい流し方をした1投目にそれは食った。
だからイラッとした。
それをテレビ画面で見せてしまった。
あの時の、流していてなんとも気持ち悪い感覚、違和感とでも言えばいいのだろうか。それが未だに手の中から消えない。
だから他の場所でその違和感が再現したとき、怒りに似た記憶がよみがえる。
その怒りを未だに消せない。
消す方法はただ一つ。
限りなく、同じ場所で同じ状況で、正しい感触の中に自分を置いておく。
それだけなんだと思っている。
だから、何度も島原に通う。
一日のうちのたった3時間だけその潮は流れる。風向きは再現するかは天気次第。
それを得るまで何度でも島原に向かいたいと思っている。
長崎空港からレンタカーを借りて、一気に島原半島へ。
まずは肩慣らしにゴロタ場へ。
潮は満潮いっぱい。
この日は大潮。ここから5m下げるのが有明海。
左から右に沖ははっきりと、キャスト範囲はトロリと潮が流れていく。
乗れそうな岩の上に立ち、そこから沖の潮目や流れの当たっている岩を狙っていく。
ロッドはハイローラーではなく、開発テスト中のナイトホークを使用。
レングスが93になった。
メトロナイト85とハイローラー104とのバランスを重視しながら開発している。
超ぶっ飛びフローティングミノーになったBlooowin!165F。
ナイトホークでも無風で75mを叩き出す飛距離。
ハイローラーなら80mを越しそうだ。
それをフルキャストして、流れの中をややファーストに巻く。
着水点の水深は2~3m程度ではないだろうか。
潮が激澄み、流れもヨレるほど速いわけではない。
見切られないためにややファーストリトリーブ。
大きな石や海藻にシーバスが付いているか、回遊してくるか。
30分ほどでドンと1発。
ピーカンのデイゲーム、しかもシャローで魚が出るのが島原のいいところ。
回遊系の美しい魚だった。
魚は流れの当たっている岩に付いているが、満潮時に見えない水中の岩に潜むスズキに対してルアーを流すことはそこをホームにしない限りとても難しいことだ。
だが、島原はそんなことを考える必要性はあまり無い。
潮が引けば、岩ばかりだからだ。
だから、ランダムで投げ続けても釣果は出る。
が、島原半島の仲間達はどの石からスズキが出てくるかをよく知っている。
ちなみに、前々回来たときに、俺は石を積み上げてスズキが寄りやすい形に積み上げた。
マサッチストーンと呼ばれるそのピンにはスズキが良く付いたそうだ。
俺はまだ釣ってないのだが、、、。
その後、もう一発魚を掛けるがバラシ。
潮が引ききったので終了。
昼飯はビビドホームの対面にある喫茶店。
おばあちゃん1人でやっている喫茶店だった。
俺はこういう店がとても好きだが、島原の仲間はそれを笑う。
だが、強い理由で積極的にこういう店に行く。
それは東京でお金を稼ぐ人間は、地方に行った際に地方にお金が落ちるようにお金を使うべき、という考え方。
そう先輩に教わったことを今でも実行している。
大手レストランだと結局お金は東京に回ってくる。
資本主義を知れば知るほど東京という街の強さを知る。
こういう行動は、その東京にいる人間のノブレスオブリージュだ。
こういう個人経営で使ったお金は、喫茶店だけでなく、製麺屋さんやソース屋さん、農家の人にと回っていく。
焼きそばは普通の味だが、懐かしい味だった。
写真が無いが、コーヒーが絶品だった。
おかわりしまくってしまい、その後のウェーディングで尿意の来襲が激しく苦労する羽目になった。
夕刻は場所を変えて潮走るシャローエリアへ。
10m沖からずっと花輪君の髪の毛のように海藻がたなびいている。
その海藻のシェードに付くスズキ。
先発の邪道がるる133Fがその期待にすぐに応える。
がるるは飛距離も出るし、何より水中での姿勢がとてもいい。
激澄みの潮なので、あっという間にスレていく。
カラーローテーションで連発。
チェンジして1~2投目に当たることが多かった。
ここでは4キャッチ。
最後、沈む夕陽を眺めながら初日を終える。
この日は5キャッチ。
夜、この男が合流。
BlueBlueテスター横山侑亮
彼とは1月にもソルストでDVDロケを行った。
絶望的に釣れない磯の上で精神が破壊されたカロリー男爵と俺が取った行動。
3月末発売のソルスト付録DVDをお楽しみに。
釣りの参考にはならないと、先に謝っておく。
夕飯後、ゆうすけと仲間達と一緒にウェーディング。
3箇所をランガンしながら、ひたすら投げた割にBlueBlueシンペンのプロトに1本出ただけ。
島原の仲間の情報だと60センチ級の数釣りと一発メーターオーバーの釣りがあると。
迷わず後者を選んだ。
そして、文句なしの場所で上の写真のサイズを釣った。
この時点で状況が悪いということである。
次の日のメーターオーバー狙いは諦めることにした。
夜明けはシャローエリアへ。
右側から上げ潮が走って、いい感じで魚の回遊が見込めそう。
潮位が高いのでがるるで攻めていく。
15分ほどで1本。
フッコばかりなのだが、本当に綺麗な魚体。
惚れ惚れしながら全てリリースした。
ある程度満ちてきたらNarage65にチェンジして、海藻の間をスローに流すと、ドンと出る。
このエリアは潮が白濁りをしていて、スズキがステイしている場所も暗いのだろう。白っぽい魚体をしている。
こういう時はスパークシルバーというカラーが本当にハマる。
全てビカビカなのだが、濁っている中でこそ効く。(それか澄んだ潮の夜)
これがハマったパターンになった。
サイズはフッコクラスだが、パタパタと当たる。
Narage。スパークシルバーが濁りの中で明滅を繰り返しながら流される。
追い食いも感じるような状況だった。
潮が流れなくなるとNarageにもスレ始める。
少しレンジを上げてシンペンを流す。
BlueBlueシンペン(プロト)もしっかりと飛ぶし、飛んでから重心の立ち上がりと前方重心がデイゲームでもしっかりと食わせてくれる。
サイズはどんどんと下がっていく。
ゆうすけに聞いても、この流れの中で一発でかいのが出ることを期待するしかないそうで。
釣り分けができないならひたすら釣るまで。
シンペンのテストも兼ねてひたすら投げ込んだ。
このシンペンはメガバス社のLBOテクノロジーを供給してもらっている。
着水後、リトリーブを開始すれば速やかに重心が前方に戻る。
戻ってからは極めて水平に近い姿勢で緩やかなスラローム軌道を描きながら流せるし、フォールをさせると水平フォールするので簡単にはレンジが下がらない。
今回みたいな笹濁りの中で、バイトを引き出しやすいスロー具合と流し具合がしっかりとハマってくれた。
パタパタと3本。
ここでは8キャッチ。
時間と共に上げ潮が走り出す。
沖の真っ青な潮が差し、手前の潮も激しくよれる。
ここからが時合いな感じだが、干満差5mだ。
東京湾の2.5倍潮が動くということは、2.5倍危険度も高いと言うことである。
流される危険が漂い出す前にさっさと浅い側に上がる。
初日(とはいっても次の日の昼だが)ここで力尽きて爆睡。
日が暮れてしばらくして目が覚めた。
外に出るとむっちゃ寒い。
霜が降りて凍ってる。
この日は60の数釣りしようと思っていたのだが、結局なんのために来たの?と思考すれば、メーターオーバー狙いになるわけで。
状況が悪いのを承知の上で考えながら、昨晩とほぼ同じポイントを投げ続けたがバイトは無い。
朝方にピュアフィッシングのワンカレント120F(この9月発売)に1本出たのみ。
美しい夜明けに包まれて
答えが出るまで投げ続ける。
また来年来ることになりそうだ。
島原の皆さん、ありがとうございました。
万能型セッティング
ロッド : APIA 風神AD ナイトホーク93MLプロト
リール : APIA VENTURA3012
ライン : 東レ シーバスPEパワーゲーム 1.2号
リーダー : 東レ シーバスパワーリーダー 30lb
ルアー : BlueBlue、邪道、ima、ピュア、APIA
- 2017年3月9日
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