Glissand90

  • ジャンル:釣り具インプレ
今年の高知遠征でアカメを釣った竿の話を書こうと思います。
この竿については、ネットでも数々のインプレがあり、私も使う上で非常に参考にさせていただきました。
あくまで、この夏高知というフィールドで自分がお気に入りのルアーを使った使用感を記録する目的なのでご了承ください。

初めて持った時の印象は、バッドがかなり太いこと、シーバスでメインで使っているEXSENSEのblack envelope(自重190g)に比べてもかなりのパワーを感じた。実際、この竿のデザイナーの方が同行した際に80upアカメを難なく獲っていたことからもかなりのパワーだと思う。恐らく、針と糸のセッティングが間違っていなければメータークラスまでもアカメと渡り合えると推察している。
これが、アカメのメインタックルにした理由の一つ。

そして、この竿の真骨頂はティップの繊細さである。Hクラスのバッドパワーに対してティップの柔らかさはシーバスロッドでいうMLクラス。ツララシリーズならglissand72に相当する。使用頻度の多いビーフリーズ78トゥウィッチや心臓3インチ3.5gのダートもこなすことができ、実際チヌを始めアカメまで食わすことができている。
IPなどメタルバイブもいい感じであるが、高速リトリーブしか反応しないシーバスのバイトはティップが入ったままの状態なので弾く可能性があるかもしれない。
オグル、K-ten(140)などはかなり使いやすい。
小型のルアーも視野にいれてアカメを狙うため、バリトーノではなくこの竿を選んだ。

これらの強靭なバッドと繊細なティップをつなぐベリーのバランスがよく、ルアー操作時は小技の効くファーストで魚が掛かると素直にレギュラーに可変する。その可変の素直さは、低弾性の旨みから、高弾性の可変テーパーよりも自然で魚と喧嘩しないことが特徴である。このおかげで、アカメが暴れないようにいなすことができる。
キャスト時も低〜中弾性ロッドとは思えないくらいルアーを沖に運んでくれる。そのため私は時折、遠投が必要な琵琶湖のヘビキャロに使っている。キス釣りに使っても楽しそうだ。笑

自重は決して軽くないが、ティップからバッドまでのバランス(ティップはチタンガイド、バッドは強度重視のステンレス)、長めのグリップのおかげで実際使うとバランスが非常によく、長時間使える竿だと思う。竿の縦さばきがやりやすく、南紀磯春エギングでも使えちゃうんじゃないかと思ってしまう。
長めのグリップのため有効レングスはシーバス竿の8'9"といったところだ。長めのグリップはいろいろ意見があると思うが、ある程度大きいターゲットに対してはファイトでパワーが出るのとキャストのしやすさの点でメリットだと思う。下さばきトゥウィッチは少しやりづらいが。

作り手はEXSENSEの野生接触竿(?)をリスペクトし、それを超える竿を作りたかったと伝え聞いているが、真相は定かではない……。
あくまで私の印象だが、Glissand90の懐はその名竿よりも広く、さらには繊細な面をあわせ持っている思う。



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