外洋の鱸 2013.03.17

  • ジャンル:日記/一般
3月も半ば、

日中の気温が15℃を上回る日が多くなり、

周囲の桜の木にははちきれんばかりの蕾達が、

今か今かと開花の時を待っている。


『寒い寒い』言っていた、

頭の先からつま先まで凍っていた厳冬パターン閉幕から2週間、

季節はあっという間に『春シーズン』。


春開幕1番を肌で感じられるW地区・沖波止に出撃してみる。




2013.03.17

時刻は05:45。

東の空はうっすらと白んできている。


昨シーズンは河川・港湾・干潟シーバスに終始没頭した1年、

ココに出撃するのはいつぶりだっけ?…くらい久しぶりのポイント。


ゆっくり準備を済ませ、足元を照らすライトがやっと不要になったかなという時間から出撃。

ポイントは波止中央『第2大テトラ』から『先端寄り』。



懐かしくも厳しい感触のテトラ帯を、

前回より明らかに落ちたペースで15~20分かけて渡っていく。

当時はワクワク感いっぱいでヒョイヒョイ渡ってったけど、

最近は少なくなったテトラウォークに、本日は疲労感先行…



そして『第2大テトラ』に到着。


『第2大テトラ』到着頃にはもうこんなに日が昇ってきていた、朝マズメ真っ只中って感じ



そこに先行者のシーバスアングラーさんが一人。

情報を教えてもらうと、昨日は一日投げて1本GET。

ベイトはアジ?プラグはバイブレーション、まだまだシーズンイン感は薄く、渋いらしい。



確かに東風が2~3程度の割には外海側が思ったより穏やか。







むしろ内海側の方が若干波立っていて雰囲気ある感じ。

(でもそっちは定置網っぽいのが入ってる)



とりあえず朝日を背にして、明るくなりだした水面を『DOG-X』で騒がせていく。

10投くらいドッグウォークで騒がせて活性上がってくるかなとか思いつつも反応は無い。






ここのポイントの特徴のひとつは『春イワシパターン』

イワシの回遊にドンピシャ当たれば水面はお祭り騒ぎの様に水柱が上がり、

投げちゃHIT、投げちゃHITの『誰が何を投げても入れ食い時合い』に突入したりする。

シーバス・青物・チヌ・根魚…

一昨年とかその前の年とか、この釣りを始めた頃には何回かいい思いをさせてもらった(その分、ハズしてる日も多かったけど)






今回もそんなオイシイ時合いに遭遇出来ればいいんだけど、

なんとなく朝マズメにポンっと来てそんなうまい具合にベイトの回遊に当たる訳もなく。

…なので、『回遊待ち』は状況を見ながら時合い待ちということで、『作戦B』。

ボトムと地形に付いてるヤツを狙っていく。

プラグはデイゲーム定番のスピンテール系『クルクル・ファーストアタック』『パワーブレード』。

やや水深のあるデイゲームでは、使い方次第でバイブレーションより分がある。





大抵はウエイトが高いのでリール付近までルアーをしっかり垂らして、

後方の確認をしたらペンデュラムキャスト。

しっかり飛距離を稼いだら、しばらくラインスラッグを取らずにフォールさせてく。

水深のある場合にラインスラッグを取ってカーブフォールさせると、

ボトム付近までフォールしてきたときには折角稼いだ飛距離がかなり死んでしまう。

狙いのブレイクなんかが判ってて、それを補えている時以外は、こっちの方がお得。


そしてボトム直上3m付近からが勝負。


残りのラインスラッグを取って教科書通りのカーブフォール。

着底するかしないかでリフト、

今回はリフトトップがボトムから50~100cm付近を維持するようにした(これはケースバイケースだと思う)


そして肝心なのはリフトスピードとリトリーブスピード。

リフトスピードはギア1.5~2.5、

個人的にはリフトとフォールのバランスが取れれば、遅ければ遅いほどいいと思っている。

その理由は『スピンテール』にある。

潮の澄んだデイゲームなんかで観察してもらうとよく判るんだけど、

速いリトリーブでのスピンテールアクションは高速スピン過ぎて、

折角のフラッシング効果が非常に薄い。

もちろん状況によってはフラッシングを抑えた方がいい場合もあるけど、

デイゲームでも水深のある場所のボトム付近は太陽光が届きにくいので余計にフラッシング効果が薄れ気味。

スピンテールプラグを選択したのであれば、その真価を最大限に活かすべき。


なのでボトム付近でのイメージとしては、

バイブレーションの『ギザギザ』リフト&フォールというよりは、

長潮のタイドグラフのような『緩いバイオリズム曲線』という感じ。





そうやってスピンテールでボトム付近を教科書通りに扇状で撃っていく。

潮がかなり澄んでいて、足元はかなり水深あるのに底まで見え見え。

岸際は無いかな?とか思いつつも、

際もしっかりゆっくり引いてくると、

すぐ目の前1mで黒い影がテトラから高速で出てきて、

高速でゴンっとバイト。

そして高速反転。

PB-24をテトラ間に引きずり込もうとするところを大きく合わせてやる。

しばしテトラ間に入るか入らないかの距離をファイトしてから引き抜くと、意外な珍客でした。


06:45 お腹パンパンで産卵前を思わせたが、ヒレにガッツリ撒き餌がこびり付いていた『居着き養殖』のアイナメ30UP


海峡側ではよく40cm前後が投げ釣りなんかで釣れていたらしい。

ソルトルアー(特にシーバス)やってるとなかなか出合えないけど、

最近『釣行(特にシーバス釣行)』への理解が薄れつつある嫁へのいい土産が出来た♪



そういえば先日はココで会長がバイブレーションでチヌを上げている。

ルアーでチヌや根魚も釣れる時代。

それは海の中では昔から。

僕らが知らない食物連鎖が常にこんな形で起こっている、

そう再認識させられる釣果。






さっきと同じパターンで撃って行きながら先端に向かって更にランガンしていく。

そして第2大テトラから200mほど先端寄り、

ちょうど『第2大テトラ』と『先端』の中間地点くらいのポイントに到着。


ココは過去に何度か実績のある『粘るべきポイント』のひとつ。


ボトムの届くところにブレイクかストラクチャーがあるのか、

地形変化の何かがあって魚の溜まる場所。




このポイントに到着してすぐ、

早速追われながらテトラ帯に逃げ込むイワシの群れを目視。

そのくらい潮も澄んでいる。

そして鳥が多い。

ダイブは殆どないカモメもだが、鵜が活発に潜っている。

風は相変わらず東風2~3。

流れは東風の影響を受けてやや西流れ。

でもそれは上層だけで、中層以下は緩く東に流れている。



ベイトと魚のレンジは下層~ボトム付近が濃厚であろうと決め撃ち、

プラグをワンサイズ上げて『クルクル・ファーストアタック』にチェンジ。

そのプラグチェンジ1投目の着底→50cmリフト→ギア1.5リトリーブに大きくゴン。

久々にドラグを鳴らしながらやや強引に寄せてくる、

水深のあるボトムで掛けたのでなかなか姿を見せないけど、

30mくらい沖でやっと豪快にエラ洗い。

明るいデーゲームでしっかり『確実なランディング』の練習をしてキャッチ。


08:55 根掛かり回避のオマケかとバカにしててたテールのWフックががっしりフッキングしていた70UP

港湾・干潟ではなかなか出せなかったサイズを1発。

嬉しい。



けど今はビッグサイズ1本よりも、そこそこサイズの数が欲しい。

3本獲ればパターンと言いたい、今回はたまたま回遊してきただけかもね。


この後続かず、10:30 TIME OUT。





春シーズン、いよいよ開幕です。

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