雨が増えてきた。

季節は秋。
釣れる時期と言われ、サイズも期待できる時期ではあるけど、

意識しなくてはならないのが、
「産卵行動」

「水温１７度で産卵する」
と一般的に言われるシーバス。

でも実際はそれより上でも下でも産卵する個体はいる。

じゃあどれくらいの水温になったら、
シーバスは産卵を意識するのか、って素朴な疑問があって調べてみた。

特に人間が良く言う、
「体感温度」

秋は水温の変化が大きな時期。

となると、
前日から二度下がったとかが起こりやすい。

暑い時期でも、
ちょっと冷えるような日があると熱いラーメンが食べたくなるように、

シーバスも水温変化が大きければ、高い水温の時期でも産卵を意識しはじめるんじゃないかと考えた。


「水温１度の変化が人間の１０度に相当」

１０度ってのは正確かどうかはサカナに聞かないと解らないのだけれど、
定説となっているようです。

根拠は「熱伝導率」。

要は、
空気より液体、液体より固体。

同じ温度でも、
乾燥した空気より湿った空気、
湿った空気より水、
水より氷で、
身体全体を覆われた方が、
体感温度は実際の温度以上に冷えて感じると言うことらしい。

暑さ(熱さ)も同様。

なので、
同じ１度の変化であれば、
空気に覆われている陸上の人間より、
水で覆われているサカナの方が、
温度の変化を大きく感じやすいのだ、と言うことのようです。

とすると、
自分が感じたような、
「体感温度で寒っ！と感じたら産卵を意識するのでは？」
と言う仮説はあながち単なる空想でもなく、
「一理あるのでは」と思えてくる。

そもそも何故、
「体感温度と産卵意識の関係」
を思ったかと言えば、

毎年９月になり、
朝夕は長袖Tシャツくらいあった方がよいかなと思える頃、

同じ産卵行動のルート上にある場所で釣りをしていても、
お腹が大きくなりつつある個体や、
お尻がピンクになってる個体も混じって釣れるようになっていたから。

ここ何年か唱えている説のように、
「夏場の最高水温が３０度未満だと、産卵行動が始まるのは早くて長い」

と言うのも、
３０度を超えるような年に比べると、
そうでない年は秋になってからの水温の下がり幅が大きいと感じていたから。

もちろん水温だけでなくて、
湾内の水温が高ければ、エサとなるイワシも大きくなるし、湾内に留まっている期間も長くなるので、
そうした理由からも産卵行動の開始が遅いとかあるのかも知れない。

そこから一気に水温が下がってくると、
産卵行動を意識する時期と、
イワシ等が南下する時期がリンクするので、
ルート上のどこかで「ランカー連発！」なんてXデーが存在しているのでは、と言うのが持論。

ここ数年は、水温があまり高くならず、だらだら下がる。

それでも、
「前日２５度→今日２３度」
なんてなると、

人間で言えば、
「昨日より２０度近くも下がっちゃうと寒くて仕方ないよなぁ～。もつ鍋にすっか？」
みたいな事があるんじゃないか、と。

ちなみに人間でも、
気温が急に下がると、恋愛しやすい思考回路になるらしいですよ(笑)

免疫力が弱まる→子孫を残さないと→がるる～って本能のようですけど。

人間とは違いますけど、
より本能に基づいて生活しているサカナなら、
気温をはじめとする環境変化には敏感なはず。

さらに、
「水温１７度くらいで産卵する」
と言うのも近年の地球温暖化で平均水温が高いことを考慮すると、

それよりも高い水温で産卵していることも考えられます。

地域によってはその水温まで下がらない、
またはその水温は一瞬てところもあるはずですから。

環境に徐々に順応・対応していった結果、
定説よりも高い温度で多くのシーバスが産卵している、と言うのが実際のところかも知れません。

と言うことは産卵してる場所自体も変わってる可能性も。


となると、基本水温が下がりつつある秋。

台風や雨の多い年。

ベイトの動き、潮回りありきではありますが、
大きく水温が下がった後、
大きな潮回りでは産卵ルート上での定点観測も早めに始めておいて損はないのかなぁと思ったり。

ちなみに産卵行動は、大きな水温変化で始まるとは思いますが、
そうした時は基本
「口は使いにくくなる」、
つまり釣りにくくなる状態であるので、

「水温が大きく下がると、ランカーが釣れますよ」
って言う事ではないことは頭に入れといてください。

そこから水温が安定しないと、捕食行動は起こしにくいですから。

もっと言えば、自分の仮説が正しければ、の話ですからね(笑)


誰か学術的に説明してくれると嬉しいです。