ありとあらゆるものが「高機能」だ。

家電、携帯端末はもちろん、
食品に至っても「機能性」「高機能」で溢れてる。

釣りにしても同じく。
むしろ「人の戦闘力の差」が入り込む余地が少なく感じてしまうくらいに、
「モビルスーツの戦闘力」が優れている。

量産型ザク全てが「シャア専用」と呼べるくらいに（笑）

便利になるのは、有りがたい。

しかし、本来「基本性能」さえ満たしていれば良いはずのものまで高機能化しているのには、疑問も感じる。

その１つは「ライジャケ」ではないだろうか。

「基本性能」で言えば、
「確実に浮きさえすれば良い」モノ。

しかし市場に出回っているものは、かなり「盛られた」高機能のモノしかない。

「絶対に浮かないよ」と思えるくらいまでのルアーを積み込めちゃう容量のポケット。
利き腕に配慮されていない標準装備のプライヤーホルダー。
ライジャケ脱がないと出し入れの出来ない背面ポケット。
そして、それら「高機能・付加価値」によって吊り上がった値段。

「自分の身を守るために着用しましょう」
「ルールだから着用しましょう」
って、あちこちで見かけるし、自分もそれを口にする。

しかし、普段ライジャケを着ない人や、自分は大丈夫と思っている人に対して、
モラルやルールに訴えかけてみたって、実際に自分が危険な目に遭わない限り、着るはずがないのである。

ルール、と言われると破りたくなるのは、高校生でも大人でも同じ。
大人になったからって、信号を必ず守るわけではないのである。

自分は、
無駄に高機能で高価なライジャケではなく、
シンプルながらオシャレで安価なライジャケを発売する方が、
声高にモラルやルールを叫ぶより余程現実的な安全対策だったり、マナー向上につながると考えている。

いや、高機能で高価なライジャケが安全性を考慮しているのか、も疑問がある。
落水時に必要なホイッスルを標準装備しているライジャケがいくつある事か。

「安価ながらオシャレ」
これは結構大事な要素だと思っている。
今も比較的安価なライジャケはあるが、デザインは「値段に比例して」オシャレとは言えない。

「身につけて釣りがしたい」と思えるものは大事。
カッコから入るアングラーは多い。
ちゃんとライジャケ着てる人だって、安全面はもちろんだが、オヌマンとか泉さんのカッコ良さから着用しだした人多いでしょ？
安くてカッコ良ければ買って着る人は多いと思う。

ベースとなるライジャケ本体は最小限の装備・機能で良い。
ただ、オヤジっぽいデザインではなく、
・色は単色、シャープな色合いの黒、赤、濃紺
・股ヒモタイプではなく、ウエストベルト式
・背面はざっくりオープン

別売りパーツでカスタマイズすれば、「オシャレ」「高機能」を両立できる。
お仕着せな標準装備パーツより、自分でパーツも配置も選べる方が楽しいでしょ？

股ヒモも、カッコ悪いから嫌でしょ？
絶対に必要なら「取り外し式」なのもおかしいが、
確実に装着するウエストベルト式の方が、実情に則した現実的装備だと思うが。

また、特に釣り場に人が増える暑い時期に着用しやすいよう「夏場専用仕様」。
背面ポケットを無くして、さらに背中の真ん中をオープンにしたりして通気性を確保。
冬は防寒とか着ちゃうし、背中が空いてるとTシャツとかのバックプリントも見えるからオシャレでしょ？
浮力を確保しながら、軽量化にもつながるし。

シンプルだけど、もしかしたら実用的なベクトルの中で、非常に「高機能」なのかも、なんて思ったり。


こんなネタを書いたのは、日頃モラルやルールなんかを考え、アングラー間で啓発や拡散とかしていても、
行政やなんかが相手だと、到底敵わないのを感じているから。

ライジャケが全てではないけど、アングラーなど現場の「良心任せ」ではなく、
業界やメーカーが現実的かつ具体的なアクションが必要なのだ。

「釣るためのテクノロジー」を追求するのは趣味分野の企業としては当然のこととして、
「釣りができる環境創り、維持、保全」もまた企業としては当然果たすべき「社会的責任、役割」なのだとも思う。
企業が植林したりするのと同じ意味合いだし、
アメリカなど海外では当然企業に求められる役割でもある（法人税優遇なども理由だが）。


小難しい事を、生意気にも書いてみたけど、自分は昔や今と同じように、先々も同じように釣りがしたい。
その為にテクノロジーが活かされて欲しいなぁと何となく感じていたので、書き出してみたら、まぁ出るわ出るわ（笑）

あっ、パテント取っといた方が良い？