プロフィール

シュガーレイマリーン

大分県

プロフィール詳細

カレンダー

<< 2025/5 >>

1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 31

検索

:

ジャンル

アクセスカウンター

  • 今日のアクセス:15
  • 昨日のアクセス:18
  • 総アクセス数:145714

QRコード

〝 夢中になって試作を繰り返し、夢に見た「夢船底」 〟

「特許を取得されたら如何でしょうか?」
大分県産業創造機構のS氏からそう勧められる程の完成度の高さと高効率の船底(ハル)形状であった。

実際に過去の特許権を調査してみると、国内企業からの申請案件は見付からなかったが、意外にもオーストラリアの企業からの出願が確認された。しかも、その出願部門はボートでは無く水上機のフローターであった。確かに、理に適った内容であったが、何と出願されていたのは第2次大戦以前の話であった。

単なるV型のハル形状に段差(ステップ)を設け、あえてキャビテーションを発生させて接水面を気泡により剥離させて吸引抵抗を減少させ、さらに気泡層による水圧衝撃を減少させより高速航行を可能とさせるパワーボートはこれまで各国にて製造されているが、これらはすべて高速運動性能アップの為の対策が殆どであった。

これを停船時の安定性能をより高める為のハル形状であるカテドラル形状のハルでステップ形状を採用しているボートは世界中にも稀有であり、少なくとも当時国内の市販艇では確認出来なかったのも事実であった。

また、試作ハル1号機はノンステップのカテドラル、1号と全く同形状、同サイズのカテドラルハルにステップを入れた試作ハル2号機にて同じ40馬力船外機を搭載し、装備重量も同じ状態での試運転で、トップスピードが平均29.3ノットであった1号機に対し、2号機では33.7ノットを記録し15%ものトップスピートが上回ったのである。また、同時に25ノット一定速度の燃費も25?入りのプラスチックタンク満タン試走1時間での比較でも燃料消費率で2号機は15%以上の低燃費である事が確認出来た。
これらの試運転を結果を得て、更に旋回時のキャビテーション問題を解決させた試作ハル3号機を基にリバースドチャインやスプラッシュガードの形状を煮詰め直す試運転を繰り返し、漸く2002年晩秋に生産型(ハルモールド)が完成した。

結果は当初からの開発テーマであった、釣り時の停船時安定性・高レベルの高速性と旋回性・そして抜群の低燃費性を全て両立させ、更に永久浮力体を各船底室に充填しロングランの不沈性を確保。また、船主が鎮座するドライバーズシート下部はステップハルによる気泡効果とショートデッキ部のメリットにて、叩きを抑制し長距離航続時も腰への負担を抑制させる夢の船底形状を実現し、その名を「ドリームハル」と命名した。










これまでの18feet艇に勝るとも劣らない高効率の「夢船底」は、こうして難産の末に生み出されたのであった。


コメントを見る

シュガーレイマリーンさんのあわせて読みたい関連釣りログ