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岡林 弘樹(オカバ)

大阪府

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パプアニューギニア遠征③~青空と月の爆撃機~

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初陣の朝が来た。
寒い。寒いぞ。
夜の蒸し暑さから打って変わって、肌寒い朝となっていた。



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ニワトリがコケコッコーと鳴いてる。
自分がニワトリである事を理解し、生き様を見せつけるようにコケコッコーと鳴いている。
すごい声量だ。
満点だ。


しかしマコちゃんは起きない。
こんなにコケコッコーと鳴いてるのに。
こんなに寒いのに起きない。


余談だが、俺は寝起きの良さには定評があるのだ。
朝には強い。
学生の頃はほぼ皆勤賞だ。
ちなみに中学時代の唯一の遅刻の原因は、寝ている間に足に釣り針が数カ所刺さってることを朝に気付いて、抜けなくて病院に行ったからだ。


そんな話はどうでもいいんだ。


マコちゃんもようやく起きた。
村人もチラホラと起き始めたのでそろそろ準備するか。



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豚と友達になりたいマコ。


準備して海辺まで出ると、既に船が用意されていた。
素晴らしい段取りだ・・・。


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干潮なのか、昨日まで海だったエリアが広大に干上がっていた。


我々の荷物を積み込んで、みんなで沖まで船を押していく。
3人の村人と俺らでせっせと押していく。
さて船は浮かんだぞ。
俺らは船の上に乗ったが、操船する人は何人乗るのかな?


予想外に3人とも乗ってきた・・・。
多くないか?
というかキャストスペースが狭すぎるんですけど・・・。


まぁこんな事は些細な事である。
船が浮かんだだけマシだ。


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朝御飯貰った。
炊きたてパプア米・・・うまい。
このご飯はロケーションのおかげもあって、今旅の中でも指折に美味しかった。


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朝の肌寒い風を切りながら船は動き出す。



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目の前は青い大海原だ。
遠くに見える陸を見失うと、進んでいる方向さえ分からなくなりそうな延々の青だ。


30分ほど船が進んだ頃に河口が見えてきた。
高い波が河口の入り口に押し寄せている。
かなり大きい河だ。
突然、目の前に現れた
大河に胸が躍る。


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河口から少し上がった場所で船はゆっくり停止した。
いよいよ釣り開始だ。



船の釣り座はルールを決めて交代する。
ミヨシはワンヒット交代。
しかもヒットした魚種は問わない。
バイトのみは交代しない。
バイトとヒットの判断はセルフジャッジとしている。


割と公平なルールだと自分でも思う。



河の岸際はハングした木々や、倒木、小さなブレイクなどが絡む。
倒木などの下にパプアンバスは潜んでいると聞いたことがあったのだが、とにかく初めての挑戦だ。
右も左もわからないので手当たり次第に良さげなポイントは打っていく。


すると開始20分ほどで木の下でナニかがバイト!
ペペペペン!と水面を滑るようにしてあがってきたのは


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キノボリウオ!


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初魚種!
嬉しいじゃない!


後々気付いたが、木の下はキノボリウオだらけだ。


この魚は村人の晩御飯になるようでキープ。



ルールを守ってミヨシ交代。
今度はマコちゃんが前に乗る。




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しばらくノーバイトが続いたので、川筋を変更することに。
河口から二手に分かれた川筋の片方に登っていく。


潮は上げ潮に変わり、船が瞬く間に上流へ押し返されるほどに流れが速くなった。
操船が難しそうだが、船は割と良いポジションに保っており、普段からこの様なロケーションには慣れているといった様子だ。


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上流へ釣り上がる。
特に変化の無い時間が過ぎていた矢先。








突然、マコちゃんのロッドがガツンと衝撃を受けた。
まばたきして、次に目を開けたときには既にロッドが満月になっていた。


「でたぁーーーー!!」


二人で大慌てになる瞬間。

これは間違いない。
間違いなくアイツなんだ。
でもどうしてこんな時に限って俺のルアーと絡んでしまうんだ!


ちょっとしたハラハラムードになる船中!


もう無理やりいこう!


俺のルアーに絡まりながらも魚を寄せる。
ジワリと縮まった距離・・・見えた。
パプアンバスだ・・・。




ランディングの体勢になる。
この瞬間、毎度思うんだ。
他人の初めての1匹の口を掴むプレッシャーはハンパじゃないよなぁって。




でもその役目を受け、無事に掴んだ瞬間には釣った人と同じくらいに良い思い出が残るもんだ。









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俺のボガグリップはしっかりと魚の口を掴んでいた。





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「よっしゃあーーー!!」



初日にして今旅のファーストパプアンバスを捕獲する事に成功!


ほんとに・・・キャッチできて良かった。


不意に後ろに目をやると。
ハシャギ倒す我々の後ろに、顔色ひとつ変えない村人の姿が。
そんなに楽しい出来事が起きたのかい?的にクールな態度。


この狭い船の上、物凄い温度差が発生している。



しかし良い流れになったのは間違いない。
この勢いに乗りたい。
俺は上流に向かって再び漂い始める船のミヨシに立ち、キャストを開始した。



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しばらく流した、といっても数百メートルだろうか。



良い流れというものは、誰が操作しているのか分からないが、続く時は簡単に続いてしまう。
悪い流れもしかり。

誰かの手のひらで転がされているような感覚になる。
僕も長らく釣りをやっているが、こんな風に人間ではどうしようもない、運まかせな瞬間が大好きだ。


そして、たまにその運が少しは自分にも向いてくるから釣りってのは辞められないんだ。



岸際にルアーが着水し、ハンドルが3回転した時。
ずーっと待っていたあの感触。
一瞬で頭に血が昇り詰めるような感覚。


ドスンと殴られた穂先が目に映った瞬間に、思いっきりフッキングを叩き込んだ。


「きた!」


ドラグが瞬時に滑り出す。
ファーストランを必死に止める。
実はファイト中はあまり記憶に無いのだが、フッキングを決めた瞬間に足を滑らせてミヨシで転けたのは鮮明に覚えている。


引きは強いが、魚は寄ってくる。
とにかく夢中で引き寄せた。
その姿は見るに堪えない格好だったと思う。


外れないでくれよ・・・。


魚が船べりに来ているのが見えた。
その魚の口にボガグリップを差し出す相棒が見えた。
一瞬でクリアになった視界。
やっと思考が追いついた。







待ってたぜ。








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やったぁぁぁぁ!!



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初パプアン捕獲!!


マコちゃんとガッツリ握手!!


はるばる異国の地まで来た甲斐があった。

色んな人から未来を突き動かされた結果、この魚に行き着いた。
まだまだ小さいサイズだけど、ほんとに・・・久々に震えた。



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綺麗に生えた牙が美しい。
やった。
会いたかったぜ。


この魚は今晩のオカズになるためキープ。







そして船の後方を見る。
そこには。

無 表 情 の 村 人 


アレ?俺ちゃんと本命釣ったよね?
操船してくれてるだけでめっちゃアリガタイのだ。
しかし・・・こうもクールだとなんかこっちが照れちゃう。
船中の温度差は、たった今時空を歪めようとしていた。





その後はパプアンのバイトが遠退き、変わりに初魚種が姿を現した。

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この魚はナンデスカ・・・?
色々調べたが名前が分からない。
名前をご存知の方がおられたら教えて頂きたいです。


このハタみたいな魚・・・バイトは強烈。
ガツーンと来るから「きた!パプアン!」って一瞬だけ期待するんだけど、その後はウィードが引っかかったみたいに重いだけですぐに浮いてくる。
一瞬に生きる男前な魚である。
たまに最初のダッシュまでもが強烈な個体もいて、「きた!パプアン!」って一瞬期待するんだけど略・・・


何匹か釣っている間にバイトしてくるエリアが分かってきた。
「岸のエグレ(あるいは小さいワンド)」
「砂地のシャローが絡むエリア」
こんなエリアに入ると、間違いなく釣れてくる。
本気で狙えば意外と楽しいかもしれない。



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お次はマングローブジャック。
この魚は有名ですね。
体色が綺麗で、顔もカッコいいし大好きです。
パプアンとヒットするエリアが似てた。
そしてパプアンよりこっちのほうが美味しそうに見える。
刺身とかで食べてみたい。



その後、レストタイムを挟みつつ


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レストタイム風景

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パプアンスナック。この味が一番うまい。40円くらい。







休憩後のひと流し。
再び俺にパプアンがヒット!
先ほどよりも慎重にやりとりし・・・



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無事にキャッチ!
先ほどと同じくらいのサイズだ。
うっすらと縞模様が残っている。



以降はバイトが遠のいていく。
陽射しがめちゃくちゃ熱い。



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ひたすらキープキャスト。




正午も近くなり、陽射しは絶好調に俺たちを照り殺そうとしていた。

そろそろ幽体離脱しそう・・・。

そう思った瞬間。
「レストターイム!」
一言で船は一旦河口の砂場へ移動し始めた。



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助かった。
お昼ご飯とか食べるらしい。



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お昼ご飯はココナッツと焼き魚。
この焼き魚は先に砂場で休んでた人にお裾分けしてもらった。


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ボーンフィッシュと呼ばれるこの魚は、名前通りに小骨が多い。
塩味が効いてて美味しい。
というか我ながら、なんでも美味しく感じる味覚に育ちつつあった。


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撮って!と子供達が次々にターザンし始める。
全員分の写真を撮らされたが子供達が嬉しそうなのでオッケー。
撮ってたのはマコちゃんだが。



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自火焼きされるキノボリウオ。








ココナッツを飲み干して、さぁ午後からも頑張ろうという時に一人の村人がテンション上げ目でこちらに向かってきた。



「SHARK!!!」



シャーク?サメ?
サメなら知ってるけど、なんなんだ?


昼ごはんがサメなのか?


すると他の村人達もワイワイと盛り上がり始めた。
そのまま船に乗せられ、河口の真ん中へ進んで行く。



「サメが網に掛かった!」



村人は先程より高いテンションで言った。
なるほど。
だからテンション高いんだな。


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確かに、目の前の河口にはブイが幾つか浮いていた。
その内の一つにゆっくりと船は近付きだす。


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ブイに仕掛けられた網を村人が引っ張る。
俺は、当然の様にサメと言ったらコレ!みたいなフォルムの生き物が飛び出してくるんだろ。
なんて思っていた。





ザバァ



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ええええええーーーー



サメじゃない!!
これサメじゃないっすよ!
すごいカッコいい武器が頭に付いてる!



一瞬ノコギリザメかと思ったが、どうやらノコギリエイっぽい。
画像では分かりにくいですね。



ノコギリに触りたいから頑張って獲ってくれ!
がんばれ!とにかく頑張れ!!



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一発目の銛を突き刺す瞬間




村人が網を引っ張った瞬間にもう一人が銛を突き刺す!



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実はこの光景は全て動画で押さえてるので、いつか公開してみたい。(動画撮ってたから写真が少ない。)
上の写真は動画のヒトコマである。





瞬時に暴れ出すノコギリ!!


ガンガンガン!!


ノコギリで船をこれでもかと殴打!
あぶない!

これは危険が危ない!!


村人「〜〜〜〜!!!」


流石に身の危険を感じたのか手を離す村人。
そして一旦、ノコギリとの距離を取る船。
銛は獲物に突き刺さったままゆらゆらと水面で揺れている。



村人同士が少し話した後、船は砂場に戻っていく。
一時退却のようだ。
どうするんだろう?
次なる一手があるんだろうか。



「ソルジャー!」



村人が突然言った。
ソルジャーってなんだ!
一体ここから何が始まるんだ!



頼むから船沈めないでくれよ!



次回!
村のソルジャー現る!





その④へつづく。

次は村人のカッコいいトコいっぱい出てきます。



 

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